赤身肉の試行錯誤① | フランス人の彼との結婚までの道のりとその後のふたり

フランス人の彼との結婚までの道のりとその後のふたり

2012年11月に日本で結婚、2013年2月からフランスに住んでいます。
国際結婚手続きとフランス生活やフランス語の学習記録。
旅の思い出も時々織り交ぜて、庶民の暮らしをお届けします。

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フランスでは肉の値段は日本よりも安いかもしれませんが、家畜や家禽たちの飼育方法や種類が違ったりするのか、料理方法が違うために販売方法も異なるのか、日本と同じような料理や調理はかんたんにはできません。

細切れ肉や切り落とし肉などとても薄くて小さい肉があれば便利かなと思ったりしますが、このような方法では販売されていないので、お手軽料理でおいしそうなものがあっても、わたしは作ることができません。。(家に冷凍庫がないので、冷凍したものを半解凍して自力で薄くスライスするということもできません。。)

豚肉と鶏肉は、お気に入りの調理法がいくつかみつかったので、当面はよしとして、問題は牛肉です。毎回ブフ・ブルギニョンというわけにもいきませんし。。

それで、フランスのスーパーでよく見かける安価な赤身の牛肉を使っておいしく食べる方法を模索中です。^^




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その目玉は、鴨の脂です!^^

でも当初はラードを買いたかったのです。

これまでベトナム風の米粉の麺を家で食べるときに、脂分が足りないと思っていました。
お店で牛の骨からとるスープは、あっさりしている風に見えても、食後の器はこれでもかというほどに白い脂の塊でギトギトになるほどなのですが、家で固形ブイヨンで作るスープにはそこまで脂分は含まれておらず、なにか物足りなかったのです。

そして、最近は家でしょうゆラーメンを作ってみたいと思っているのですが、昔の幼少時の思い出では、袋入りの王将の生ラーメンを買ってきたら、スープと白い調味脂がついていたような。この白い調味脂はラードかなと、ラードを探していたのですが、なかなかみつからず。。

すると、スーパーの鶏肉コーナーに鴨の脂があったので、ラードよりもおいしそうな気がして買ってみたのでした。^^


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この鴨の脂は要冷蔵なのですが、初めてフタを開けたときには、ココナッツのようにしゃりしゃりとした感じになっていました。しかしすぐに溶けてしまうので、油断は禁物です!


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以前は何をするにもオリーブオイル一辺倒でしたが、高温料理の場合はオリーブオイルでは油の温度が上がりきらないそうですので、この頃は肉を焼くときには落花生油を使っています。

鴨の脂は溶ける温度がとても低いのですが、高温にも耐えることのできる油だそうで、健康にもよいらしく、アメリカやフランスの健康思考の人たちがあらゆる油の代替品になるとすすめていました。^^

あらゆる油の代替品になるといっても、赤身肉を焼くときに使うというレシピはみつからず、つけあわせのポテトを揚げるときに使う人が多いようで、果たして鳥類の脂で牛肉を焼いてもあうだろうかという心配がありましたが、デザートを作るときに使う人もいるそうですので、この脂でステーキを焼くことにしました。

フタを開けたときの香りの感想は、なにやらアラブ系のお菓子のにおいでした。^^



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鴨の脂デビューは、この牛肉です。
Faux-filet というサーロインの部分を買ってみました!

普段買うのは、薄くて安価な赤身肉で脂肪分はゼロに近いですが、こちらはサーロインというだけあって、見た目もなんだか素敵です。


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お正月用に奮発して2パック買いました♪
しかし、普段は買うことのない自分にとっての高級品ですので、失敗のないように、いろいろ焼き方を調べました。


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鴨の脂を投入し、なんとなくつぶしたにんにくを加えてみました。

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牛肉は冷蔵庫から出して室温に戻しておきます。
焼く直前に両面に包丁で軽く格子状に切れ込みを入れ、塩と胡椒を振りました。

フライパンが熱々になるまで待ち、肉を置き、動かさないようにお好みの時間焼き、裏返して焼き、アルミホイルに巻いておきました。


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しかし、これは失敗なのです。。。
冷めないようにと熱湯を入れたボウルの上にお皿を置いて、その上にアルミホイルで巻いたステーキを置いていたのですが、冷めてしまいました。。。

アルミホイルは軽くふわっと巻いただけだったのが駄目なのかもしれません。ぴったり巻くのがいいみたいです。

食べようと思って数分後にアルミホイルを解除したら、肉汁の海になっていました。。。

うちでは電気コンロを1つだけ使って料理しているので、(うまくいけば2つ同時に使えますが、冬や湿気の多いときはブレーカーが落ちてしまう)、ただでさえ火加減のできない電気コンロですから、冷めてしまったステーキを温度の低くなった電気コンロで加熱するのは難しいです。

なので、あきらめて生ぬるいまま食べました。。。。。

お正月に奮発したはずのご馳走だったのに、完食するのがなんだか拷問みたいになってしまいました。。。



しかし、今思うと、そんなに失敗でもなかったようです。

牛肉の断面がピンク色で、ミディアムレアみたいにすごくやわらかく、こんなにやわらかい肉を家で焼いて食べられたことが大発見でした。(まあ普段のお肉よりは高級なので当然ですが!^^)

それにスーさんはウェルダンみたいに完全に焼いていないと嫌がるのですが、生ぬるいといいながらも全部食べていました!(フランス人には全部食べないといけないという意識がないので、いらないものは残す人が多いです。)

きっと、熱々のまま食べることが出来ていたなら、ものすごくおいしいステーキだったことは間違いありません。^^



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さて、昨日、また赤身肉に挑戦しましたが、もうさすがにサーロインではありません!^^

今回は、セール品の牛肉で、3切れ3ユーロ未満のものです。
やわらかいステーキにするのにはできるだけ厚みがあったほうがいいみたいですので、幅は小さいけれど、厚みのある肉を選んでみました。背の高い部分は3cmくらいあったかもしれません。

前回と同じように鴨の脂を使い、アルミホイルで巻きました。でも放置時間を2~3分と短くしてみました。

結果、またもふわっと軽く巻いたせいか、肉汁が出ていましたが、ものすごく冷たくなったわけでもなく、おいしく食べることができました!

あまり工夫しなかったので、もっと改良の余地はありますが、想像に反してやわらかく焼けていました!

断面は、ピンクというよりまだ生のような赤色でしたが、気にせず食べました。肉食している~!という満足感が得られました。^^


これからしばらくは赤身肉の調理方法や鴨の脂について調べてみようと思っています☆





ルージェペリゴール グースファット 320g

こちらは鴨の脂ではなくて鵞鳥のようです。。

柳宗理 バターナイフ 000111

こちらはパンにバターを塗るときに愛用していますが、鴨の脂をすくうときにも使いやすくておすすめです♪