『Black Orpheus (黒いオルフェ)』 JAZZ お薦めの1曲 | 持病は全快!ギターを背負ったへっぽこライダーのブログ

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≪JAZZ、今回のお薦めの1曲≫音譜

今回は、ボサノヴァを世界的に広めた作品。今日のお届けはビックリマーク

『Black Orpheus(MANHA DE CARNAVAL)
 (La Chanson D'Orphee)』


1959年に公開された映画「黒いオルフェ」の主題歌で、ブラジル
の音楽家の
ルイス・ボンファが作曲し、アントニオ・マリアが作詞した作品で、原題は
「カーニバルの朝(MANHA DE CARNAVAL)」といいます。
この映画が、世界中で上映された事により、ブラジルの音楽が世界的に広まる
きっかけになり、この「カーニバルの朝」も、F.LLENASとMARCEL・CAMUS
によりフランス語の歌詞がつけられ「La Chanson D'Orphee(ラ・シャンソン・デ・
オルフェ)」というタイトルで歌われました。
アメリカでも、ブラジル音楽の巨匠、アントニオ・カルロス・ジョビンと
ジョアン・ジルベルト等がボサノヴァを持ちこみ、人気を博した事により、
この作品も、映画タイトルの英語名である「Black Orpheus」と
いう名前で、ポピュラーな作品になりました。
というように、ポルトガル語、英語、フランス語で3つの曲名を持つ、
人気の高い曲です。

この映画の音楽は、「黒いオルフェ」の作曲者・ルイス・ボンファと、アントニオ・
カルロス・ジョビンが担当しており、他にも『悲しみよさよなら」や「オルフェ
のサンバ」等の名曲が生まれています。

この作品は、ボサ・ノヴァの名曲として知られていますが、映画での原曲は、
ブラジル古来のサンバ・カンソンというスタイルで演奏されています。
お馴染みのボサノヴァのリズムとは、ちょっと違いますので、その辺りも
聴いて頂けたらと思います。

さて、曲の内容なのですが、マイナーのメロディとコード進行を持った曲で、
非常に哀愁に満ちた作品です。

歌詞を訳してみたいと思いますが、なにしろポルトガル語な上、ネットの
ポルトガル語の辞書を使って訳しましたので、自信がないのですが、雰囲気
だけでも感じていただけたらと思います。

「朝、こんなに美しい朝。
 人生の新しい歌が生まれる。
 あなたの瞳、あなたの笑顔、あなたの手の事だけを歌う歌が。
 あなたには、いつか分かってもらえる日が来るだろう。
 私のギターの弦で、あなたの愛だけを探し求めていたことを。

※声が聞こえる。
 あなたの唇が、失ってしまった口づけの事を語るのが。
 あなたの唇が、失ってしまった口づけの事を語るのが。※

 ※~※」


と、恋人を失ってしまい、新しい一日が始まるのに併せて新しく作った、
恋人を思う歌によって、いつかは恋人が心を開いてくれるのを望んでいる
という内容の様に思います。
しかし、ギターの弦で、愛を探し求めるというところが、いかにもブラジル
音楽らしい表現だと思います。

≪ボサノヴァって?≫
1950年代後半に、ブラジルで生まれた音楽スタイルです。
それまで、ブラジルでは、サンバや、古くからある即興性のあるスタイルを
持つショーロ等が、大衆的な音楽だったのですが、ブラジル音楽の巨匠でも
ある作曲家、ギタリスト・ヴォーカリストのジョアン・ジルベルトと作曲家・
ピアニスト・ヴォーカリストのアントニオ・カルロス・ジョビンが発表した
音楽のスタイルが、ボサノヴァと呼ばれる様になった様です。

ボサノヴァとは、「新しい傾向」という意味が有り、雰囲気からするとニュー
ウェーヴというニュアンスだと思います。
音楽スタイルは、サンバやショーロ、特にサンバからの流れと、ジャズの影響
(メロディもそうですが、ハーモニーの影響が大きいのではと思います)が、
混ざり合ったスタイルといわれ、フランスとブラジルの共同制作による映画
「黒いオルフェ」の公開により、世界的に知られる音楽になりました。

その後、ボサノヴァがアメリカに広がった経緯は、クール・ジャズの流れをくむ
ウエスト・コーストの人気のサックス・プレイヤー、スタン・ゲッツが、ジョアン・
ジルベルトと共演して制作したボサノヴァのアルバムのヒットにあります。
特にその中で、ジョアン・ジルベルトの奥さんでもあるブラジルのヴォーカ
リスト、アストラッド・ジルベルトの歌う「イパネマの娘」が大ヒットした
ことで、アメリカのポピュラー音楽の仲間入りを果たしただけでなく、ジャズ
とも強い繋がりのあるスタイルになりました。

しかし、ブラジルの音楽がアメリカに渡ったのは、ボサノヴァが最初ではなく、
ローリンド・アルメイダというブラジルのギタリストが、ウエストコースト派の
サックス・プレイヤー、バド・シャンクと一緒に、サンバの作品を発表しており、
人気を博しました。
が、一般大衆にまで広まった浸透力は、ボサノヴァの方が圧倒的に高かった様です


ジャズの面白いところキラキラ
  同じ曲でもミュージシャンが変わると全然違う演奏になる為、
  聴き比べる楽しみがありますグッド!


今回は、哀愁が漂う、物悲しくも美しいブラジルの名曲です。
また、今回は、ブラジルのミュージシャンの演奏とジャズの
演奏の両方を用意しました。雰囲気の違いを感じて頂ければ
幸いです。



1.アストラッド・ジルベルト (静止画)
  ブラジル出身のヴォーカリストで、ボサ・ノヴァ界の、ギター・ヴォーカルの
  大御所ジョアン・ジルベルトと結婚後、渡米し、ジョアンと一緒に、ジャズの
  サキソフォン奏者:スタン・ゲッツと共演。この時録音した「イパネマの娘」が
  大ヒットし、不動の人気を獲得しました。
  ここでは、短いですが切なく雰囲気のある歌を聴かせています。


2.バーデン・パウエル (Live動画)
  ブラジルの作曲家にして名ギタリスト。19歳の時に作曲した曲がヒットし注目を
  集めます。その後、多くのミュージシャンと共演し、映画音楽の制作にも携わり、
  世界的な音楽家として高く評価されたミュージシャンでした。
  今回は、ギタリストとして高い演奏力で、多くのファンを魅了したソロ・ギターを
  お聴き下さい。


3、ルイス・ボンファ(Live映像)
  ここで、作曲者ルイス・ボンファの歌と演奏をお聴き下さい。
  ルイス・ボンファが、おそらくアメリカのテレビ番組に出演した時の模様
  だと思われますが、前半では、ブラジル音楽のギター奏法をいろいろと
  紹介した後に、「黒いオルフェ」の歌に入ります。
  前半は、ボンファがポルトガル語で歌い、後半は、(誰だか分からないの
  ですが)ホスト役の、(おそらく有名な)歌手が英語で歌います。
  「黒いオルフェ」も素晴らしいのですが、前半のギター奏法の部分は、
  目を見張るものがあります。


4、渡辺 貞夫 (Live動画)
  言わずと知れた、日本を代表するジャズ・ミュージシャンの一人です。
  戦後、日本国内でもジャズがブームだった頃、上京し、秋吉敏子や
  ジョージ川口等と演奏活動後、アメリカに留学。数々のミュージシャンと
  共演しました。
  65年に帰国後は、アメリカで学んだ、当時先端の理論や演奏法を、
  その後の日本のジャズ界を背負って立つ若手ミュージシャンに伝授し、
  牽引した重要なミュージシャンでもあります。
  それと同時に、ボサ・ノヴァを始め、ジャズの楽しさを多くのファンに
  伝えた、素晴らしいプレイヤーです。


5、アール・クルー、ジョージ・ベンソン&チェット・アトキンス(Live動画)
  カントリーミュージックをルーツに持ち、ジャズやクラシックからも吸収
  することで、独自のスタイルを確立し、多くのギタリストにも影響を与えた、
  巨匠:チェット・アトキンス。
  ジャック・マクダフのバンドでデビューし、マイルス・デヴィスのバンドを
  経た後、メインストリームのジャズギタリストとして高い評価を受けた後、
  ヴォーカリストとしても実力を発揮。フュージョンシーンでも大活躍のジョージ・ベンソン。
  17歳でデビューしたのち、ジョージ・ベンソンやチック・コリアのレコー
  ディングに参加。デイブ・グルーシンに見出され、ブルーノートレーベルから
  リーダー・アルバムをリリースし、そこでチョット・アトキンスとも共演。
  ガット・ギターを使いフュージョンシーンで活躍中のギタリスト、アール・クルー。
  このスタイルの違うギタリスト3人によるトリオ演奏です。


6.ケニー・バロン、ブラッド・メルドー デュオ (Live動画)
  ケニー・バロンは、プロ活動を開始後。りー・モーガン、ルー・ドナルドソン、
  ディジー・ガレスピー、フレディ・ハバード等の名サイドマンとして活躍し、
  スタン・ゲッツのラスト・レコーディングにも参加しました。
  自己のグループでも多くの作品を残しているピアニストです。
  ブラッド・メルドーは、ジョシュア・レッドマンのバンドでデビュー後、自己の
  バンドで活躍したり、ウェイン・ショーター、チャーリー・ヘイデン、パット・
  メセニー等と共演。レディオ・ヘッドやオアシスを始め、ロック、ポップスの
  ミュージシャンのナンバーをカバーするなど、独自の活動を展開しているピアニ
  ストです。
  長い演奏ですが、ボサ・ノヴァの名曲も、2人の手に掛かるとこうなります。



7.デクスター・ゴードン (Live盤の音源)
  ハード・バップのテナー・サックスの巨人、デクスター・ゴードンの演奏をお聴き
  下さい。
  デクスター・ゴードンは、リズムのアフター気味に乗る独特で、重厚で良く歌う
  サックスプレイが定評のミュージシャンで、60年代には活動の場を一時ヨーロッパ
  に移し、そこでも名盤を生み出しました。
  また、バド・パウエルをモデルにした映画「ラウンド・ミッドナイト」では主役の
  ミュージシャンを演じ、好評を博し、グラミーにノミネートまでされました。
  デクスター・ゴードンは、今回の、この作品は、アルバム「ゲッティン・アラウンド」
  の中でも演奏しヒットさせました。
  ここでは、映像は静止画ですが、ライブ音源らしく
雰囲気たっぷりの演奏を聴かせてくれます。


音源を使わせて頂いた皆様ありがとうございますビックリマーク

さて、今日の曲はいかがでしたでしょうか。
今回は、前半をブラジル、後半をジャズのミュージシャンの演奏で
まとめてみました。
尚、今回は、ほとんどをライヴ映像でお届けしましたが、ジェリー・マリガンや、
ポール・デスモンドやウェイン・ショーターを始めとした、多くのジャズ・
ミュージシャンが取り上げ、レコーディングしている作品です。
探して聴き比べてみるのも面白いと思いかもしれません。


※他の楽曲を探すなら・・・下↓へ♪

≪「THE STANDARD JAZZ全集」(編集中)≫

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