少なくとも、年に一回、春から夏にかけて必ず掛かる『Butterfly』-Holic。
フィンランドの音楽界の重鎮にして、最高のアカペラグループ「Rajaton」が歌う
至高の作品「Butterfly」。
メンバーは男女三人ずつの計6人で「ラヤトン」って読む。
日本では、一時「ハモネプ」なんて番組もあって、アカペラ熱が高まりかけたが実際そこまでは盛り上がって
いなかったと思う。
アカペラというと、ゴスペルやR&B、
JAZZを思い浮かぶが、
実はそれだけではない。
世界各国では、其処此処で熱くて度デカいシーンが形成され、スタイルも実に様々!
確か、歌にエフェクトをかけたメタルのユニットも有ったっけ。
その中でもラヤトンは、伝承歌などのトラディショナルからアバや
Queenなどのカヴァー、北欧風?だったりPOPなオリジナルを沢山もつ
国民的な、そして世界にも人気と実力を誇るグループ。
大学などのアカペラサークルのメンバーの皆さんのなかでは、好みは別として、
知らない人は一人もいないのではないかな。
そして、多くの楽曲の中でも人気が高く、私がぶっちぎりで惚れ込んでいるのが
この曲「Butterfly」
ひたすら美しく、切なく、あっという間に
胸の中いっぱいに沁みて広がる最高の作品。
彼等は、フィンランド語だけでなく、英語の歌詞でも歌う。
この作品の歌詞は英語で書かれており、非常に分かりやすく、バァッとイメージが広がる。
4分程の曲なのだが、終盤では、「もっとずっと聴いていたい。」
「淋しいから終わらないでくれ!」
っと何百回聴いた今でもそう思う。
早速、聴いてみたいのだが、この度、歌詞の訳再度作り直してみた。
これまでのは酷すぎたので。
(と言いながら、英語は大の苦手であり、通知表で唯一「2」をとった天敵の様な
教科だった事から考えれば、よく頑張ったのだが)
しかし、原語をなぞると、どうしても上手くおさまらないので、
ヒロインはこんな気持ちではないか?と想像しながら
勝手にざっくりと作り変えてみた。
但し、還暦間近のオヤジが書いた事は忘れて頂きたい。きっと吐き気をもよおす事
間違いなしなので。
ところで、イントロ?からエンディングまで最高なのだが、
より感動してしまうのは、2コーラスめのあとからエンディングまでの
ドラマティックな展開
「Love Me Love Me On The Leaves」から何度も何度も繰り返される
「Love Me」
「Love Me On The Leaves」
「Before We Say Good By」
「Kiss Me With The Breaze」
「Be My Lullaby」
「Tomorrow I’ll Die」
というWordが次々と重なり生み出される
大きな山場。
その終わりとクロスして入ってくる
3コーラス目の頭の「Sweet〜」の
美しさには、
何度も鳥肌が立つ。
歌詞の流れでは、その後夜を迎え、永遠の眠りにつくという内容。
ひたすら切ないのだが、他の悲劇の歌とは随分と違った後味が残る。
で、思った。
ヒロインは、蝶の寿命を当たり前のものとして受け入れてるのだと。
その時を迎える前に、時を謳歌し、パートナーと精一杯愛し合い
(おそらく子守歌を聴きながら)永遠の眠りにつく。
心残りも後悔もない。
人の時間と比べると、短過ぎる一生の中で精一杯生きた蝶の姿に、
心底感動してしまう。
それだから、何度も繰り返して聴きたくなる。
で、どこまで続けて聴けるかやってみた。
一昨日から、電車を使いドア トゥ ドアで
往復2時間×2日+思い出したら何度も聴き
3日めに突入。
だが、まだまだ余裕だ。
歌詞を思い浮かべながら、聴けば聴くほど作品の奥深く入り込んでいく。
はじめは聴き逃していた、縫う様に重なったフレーズが、より聴こえてきて、
その美しさに感動が深まる。
やっぱり素晴らしい。
今回、独断と偏見で纏めた歌詞とMVは下記の通り。
これは訳詞というより、私のイメージ。
「Butterfly」 ラヤトン(Rajaton)
生まれたての私の羽の音、素敵じゃない?
何度も羽ばたいて乾かさなきゃ。
こんな世界、初めて観たよ。
ごめんね、私蝶に成り立てなの。
生まれたてのあなたの羽 手触りが素敵。
一緒に、お日様の下で弧を描いて飛んだり遊んだり。
それは私達が初めて観る世界
凄く鮮やかでどこまでも広がる真っ青な空
私を愛して。葉の上で愛して。
さよならをする前に
私を愛して 息吹きとキスを私にね
私に子守歌を歌ってね
だって
明日私は死んでしまうから
明日私は死んでしまうから
明日私は死んでしまうから
明日私は死んでしまうから
だから子守歌を歌ってね
私を愛して あなたの息吹きとキスを私にね
あなたの息吹きとキスを私にね
あなたの息吹きとキスを私にね
私を愛して 葉の上で愛して
私を愛して 私を愛して
私を愛して 葉の上で愛して
さよならをする前に
私を愛して 息吹きとキスを私にね
さよならをする前に
だって明日私は死んでしまうから
優しい風に吹かれいる様で心地いい
日が落ちて 夜が訪れたのね。
まるで不思議な無声映画の世界にいる様で素敵
そして私は眠りにおち、お日様の夢を観る
そして あなたの夢を。
※ 最後の「あなた」は、子守歌を歌ってくれている、恋人の蝶だと。
とすると「優しい風の様な心地良さ」は
恋人の歌う子守歌からか?
なんて思ったりします。
・・・こんな感じ。
ButterflyのMV
まるでノーウェジアン・ウッド、北欧だけに、川や自然の中で。
トロールやムーミン谷の住人達が出てきそう。