みなさん、こんにちは。
「焼き破り」ってご存知ですか?

窓ガラスなどのクレセント錠の近くにバーナーを当ててガラスをあぶると、温度差でガラスがパキっと割れるんです。

まあ、中国人犯罪者直伝の詳しいお話しをすると犯罪の教科書になってしまうので、これ以上は控えますが、この方法はもう15年ほど前から使われていました。

もちろん中国人窃盗団でも使っていましたよ。

そして今回、この手口で5億円も稼いだ中国人窃盗団のニュースが出ております。

窓ガラス「焼き破り」窃盗5億円…36人逮捕
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130221-OYT1T00584.htm?from=ylist

36人を逮捕送検したとのこと、皆さん驚いたでしょ?

私の取調べ経験で申し上げます。

中国人は侵入窃盗でも万引きでも、ほとんど一人ではやりません。

特に侵入窃盗は必ず複数でやります。

1人しか逮捕されなかった事例はありますが、1人で忍び込んだなんてのは私は扱ったことはありません。

まずは一人か二人での下見があります。

普通中国人窃盗団の侵入窃盗はアパートやマンションの2~4階を狙います。

そのアパートやマンションでも

① 複数の階段かエレベータが付いている建物で

② エレベータにはカメラが付いていないこと

③ しゃがんだ時に通行人の目線から隠れることができること

④ 建物が大通りまたは駅まで複雑な道のりではないこと

⑤ 交番や警察署から遠いこと


等が挙げられます。

こう言う世帯にお住まいの方はどうぞご注意を。

下見がすんでターゲットが決まったら、駅前近くなら電車利用で、駅から離れたところならば車利用で、スーツにバッグ姿で現場に向かいます。

彼らにすれば、出来れば車が望ましい。
特にタクシーなら言うことなし。

なぜなら、タクシーなら客を乗せている状態ではめったに検問で止められないからです。

また、一度に多数の仲間を運ぶことができ、ターゲットの家にある金庫などもそのまま持ち去ることができるからです。

日本人運転手が買収されて窃盗団からアガリをもらっていたりもします。

侵入に際する詳細はこれ以上書けませんので、簡単に言うと

1 複数で黙々と歩くスーツ姿の男女混合

2 とくにスポーツバッグやゴルフバッグなど
  スーツに似合わない持ち物を持っているアジア系集団


は危ない。

そんなのガサ入れ前の刑事か泥棒しかいません。

スポーツバッグ内には泥棒7つ道具や凶器類、ゴルフバッグ内にはバールが入っていることが多いのです。

私ならこうした集団を見た段階で110番します。
ここまでそろっていれば、警察官だって110番臨場して空振っても怒ったりしません。

さて、「焼き破り」は先ほど申し上げたとおり、ガラス戸のカギ部分を熱破壊する方法で、バーナーの「コーッ」という音以外、大した音がしないのです。

しかしアパートなどの場合多くは廊下側の窓は小さく、またアルミ格子がはまっていたりもしますので、焼き破りを得意としていた泥棒集団なら一戸建てを狙うことも多かったと思います。

当然かれらの入口は玄関と違う面にある掃出し窓であり、ここに回り込むには隣家に人がいない時間帯を下見したうえでなければ怖くて回り込めません。

おそらくそこまで下見していたのでしょう。

ちなみに彼らも中に人がいると面倒なので、侵入前には必ずピンポンダッシュしたり、玄関に石を投げてみて家人の存在を確かめます。

ところが昼間お年寄りだけが在宅していると耳も遠いので、これに気が付かない。

そうすると複数の中国人が入ってきて、(中国人もびっくりだけど)あっという間にガムテープでぐるぐる巻きにされ、次の瞬間刃物で脅される間もなく致命傷にならない部位を刺されて拷問の対象になり、カードの暗証番号をしゃべるまでカタコトの日本語でいじめられる。

しかもしゃべった後は助かる保証もありません。

実際に犯人側が逃走後の110番通報を恐れて鼻までガムテープで巻かれて放置された挙句、呼吸できなくなって死んだ事例もあります。

家の中に入られたらアウトです。

戸締りがしっかりしているほど、中に犯人が侵入すれば密室犯罪になります。

この先の手口をあまりおおっぴらに言えないのが残念。

でも、彼らの手口は場数を踏むほどに効率的で無駄がなく、警察だって認知するまでに時間がかかり逮捕が難しくなるのです。

さて、問題は今回検挙された人数。

30人を超える窃盗団が一度に侵入してきたら確かに怖いですが、これにはわけがあります。

窃盗団というと毎回メンバーが固定されているようなイメージを持ちますが、実際にはメンバーはとっかえひっかえ入れ替わり、一人が複数のグループに属していたり、ピッキングがうまいと複数のグループから誘われたりもします。

だから窃盗団とか窃盗組織というとリーダーを頂点とした三角形の団体をイメージする日本人には、その実態がなかなかつかみにくいのです。

今回逮捕されたのは複数のグループのイモズル逮捕でしょう。

グループ同士が連携を取り合い、同じ建物が被害に遭っていた可能性もあります。

実際に私自身も中国人犯罪者を取り調べながら他の同様手口の被害場所を確認する「引きあたり」に、通訳捜査官として各署へ応援派遣されていましたが、不思議なことに複数のグループが同じ建物に押し入ってたりもするのです。

実はこれは不思議でもなんでもなくて、窃盗団同士が連絡を取り合っていたり、そのヤマを踏んだ一人が別の窃盗団を引き連れてまたそこに行っているから。

ちなみに狙われやすい建物の外見は

●白いタイルのワンルームマンション
 (中国人から見ると「高級幹部子弟が一人暮らししているイメージがある」とのこと)

●赤レンガの外壁を持つマンション
 (これも高級感があり、またいざとなったら
  壁に手をかけて逃げられそうなイメージがある)

●付近に民家のない事務所や一軒家
 (車で来ても家人がいなければ周囲に目撃されないから)

だそうで、逆に絶対に入らない建物は

●犬がいる家

●入り口に警備会社のシールやカメラがある家


●マンションの5階以上の世帯(万が一逃げるときに飛び降りたら死ぬから)


なのだそうです。

参加者の身元がしっかりしている団体様などの講演では、不特定多数の皆さんがご覧になるブログでは書けないこうした防犯面のお話などもしております。

中国が受刑囚を少数民族がいる支配地域に送り込んだり、「超限戦」などという交流を戦争と捉える外交を展開する今、国防とは「国家防衛」だけでなく「国家防犯」「国家防災」の三つで考えるべき。

防犯に国家の概念を含んで話をする防犯講師がこれまでいなかったので、最近は私自身も自分の肩書が「防犯講師」でいいのか、私は何者なのかが分からなくなる時がありますが(笑)それでも申し上げます。

確実に言えることは、この窃盗組織は氷山の一角であり、こうした犯罪には国家を挙げて犯罪国家からの入国を制限するなど厳正に対処すべきです。

具体的に言うなら、犯罪発生件数・発生人口・発生率上位3~5か国については入国の禁止を含めた制限で国民の生命、身体、財産の安全を確保すること。

それが実施されないなら、被害に遭ってから警察官が臨場するまでは、あなたの命も運次第。下手に反撃すると殺されかねないし、侵入者を討ち取ったりすると人権団体が騒ぎ出す。

侵入した窃盗団が強盗化した場合、110番するまで生きているといいのですが・・・どうぞお気を付けください。