「新鮮なキ○○マ」の店
店名:朝起
業種:居酒屋
住所:東京都新宿区西新宿1-2-14
営業時間:12:00~23:00
定休日:隔週月曜日
席数:約10席
今日はちょっとゲテモノ……じゃなくて
珍味を紹介!! でもゲテモノと思われがちな珍味なので、
紹介の文章をいつもよりマジメ風に書いてみた。
●キンタマ美味いよ~
「今日は何がオススメ?」と聞けば、
季節が秋ならば秋刀魚や鯛などの季節に合った
食材をオススメしてくるのが、普通の居酒屋というものだ。
しかしこれから行こうという『朝起』では、
いくら秋といえども秋刀魚や鯛は出てこまい。
『朝起』は新宿西口商店街、別名しょんべん横丁にある。
モツ煮込みの名店『ささもと』もこの一角にあり、
有名なサラリーマン居酒屋天国だ。昼間から営業している店はとても少ないが、
うどん屋や定食屋と一緒に昼から営業している『朝起』には、
開店と同時に常連客が入っていくほどの盛況ぶり。
平日の昼間だというのに、多くのスーツ姿のサラリーマンが暖簾を割っていく。
すぐにも美味なる料理を口にしたくなり、
オススメの料理を店員に聞いてみた。
「今日は新鮮なキンタマが美味しいよ~」
「えっ? 何!?」
思わず聞き返してしまったのが失敗だった。
「キンタマだよキンタマ。豚のキンタマ!! 童貞!!」
●羊と牛とカエルとトカゲ
『朝起』では、豚のキンタマや、牛の処女の子宮など、
普通では食べれない、食べようとも思わない料理を堪能できる居酒屋である。
しかし勘違いしないでほしいのは、『朝起』はいわゆる
ゲテモノ類の店ではないということ。
この店で食べることのできる料理はとても美味しく、
そして栄養満点なのである。私がオススメしたい料理は、
前述した豚のキンタマとカエルの丸焼き、そしてアルコールはトカゲ酒だ。
▲キンタマの刺身。生卵の黄身をブッかけて召し上がれ。
豚のキンタマはそのままでも美味しいが、醤油を少しかけて食べると、
まるでトロを食べているかのような濃厚な味が口の中に広がる。
トロよりも濃厚さに上品がある。弾力があるので、
いつまでも口の中でコリコリと噛んでいられるのが嬉しい。
噛めば噛むほど濃厚な風味が口の中に広がるのだ。
牛の処女の子宮も美味しいが、少々クセがある。
個人的な意見だが、先に豚のキンタマを食べてからのほうが、
抵抗なく子宮の味を楽しめるはずだ。
カエルの丸焼きを注文すると、生きた状態のカエルを
目の前でさばいてくれる。手のひらよりも大きく太ったカエルの皮を剥ぎ、
内臓を取り除いて炭火で焼く。運がよければ店員が
カエルの心臓を生のまま小皿に取ってくれる。
大豆1粒ほどの大きさの心臓は、食べるというより飲むしかないが、
ドクンドクンとまだ動いている心臓を飲むのには勇気がいる。
味は無味といったほうがいいだろう。
なかなか食べることができない食材の一つだ。
カエルの丸焼きは、骨以外はすべて食べることができる。
味は鶏肉のササミに似ているが、ササミよりもジューシーで、
太ももが特に美味しい。せっかく食べられるために目の前で
絶命したカエルのためにも、残さず食べておきたい。
カエルも成仏し、安心して天国へカエルことができるだろう。
キンタマやカエルを酒なしで食べるのは至極もったいない。
美味しい珍味には、美味しいお酒は必要不可欠である。
それらの料理には、トカゲ酒をおすすめする。
数匹のトカゲを焼酎に漬けたものだ。キリッとした鋭い味が舌を貫き、
じわじわと熱い感覚が喉から胃に染み込んでいく。
後味が爽やかなので、濃厚なキンタマとの相性はバッチリだ。
アルコール度98%のウォッカ、スピルタスに近い味わいである。
●山椒魚
トカゲ酒でキンタマやカエルを堪能したら、
次はマムシ酒が良い。店の雰囲気と店員との会話に早く溶け込みたいのなら、
最初からマムシ酒でもかまわないだろう。
マムシ酒はまったりとした焼酎の原液に近い味わいを堪能できる。
しかし、とても酔いやすく、空腹でマムシ酒を飲んだら最後、
2杯ほどで泥酔することになる。
つまり、胃袋に何かしら詰め込んでからマムシ酒にしたほうが良いのである。
マムシ酒のまったりした味わいにピッタリなのが、
山椒魚の素焼きだ。店主曰く「日光のさらに奥まで行って、
天然の山椒魚を捕まえてくる」のだそうだ。ここで注意したいのは、
天然記念物の大山椒魚ではないという点だ。
「大」ではなく普通の山椒魚なので、いくら捕獲しても良いのである。
それでもなかなか食べられるものではない。
この山椒魚、生のままで食べることもできるが、
素焼きが香ばしくて美味しい。泥鰌に似ている気もするが、
もっと繊細で鋭い味わいである。
日本酒や焼酎に合うが、特にマムシ酒での山椒魚は絶品だ。
●おすすめメニュー
キンタマ 時価
童貞の豚1匹から2個しか採れない幻の食材。
刺身で食べるのが一般的(一般的にキンタマは食べないが)。
子宮 時価
極めて珍しい、処女の牛の子宮。豚のキンタマと同様、
刺身で食べる。キンタマよりも少しクセがある。
山椒魚 時価
日光のさらに奥地から捕まえてきた天然の山椒魚。
刺身にすることもあるが、炭火で焼いたほうが美味しい。
カエル 時価
とっても太った食用カエル。刺身で食べるとサッパリ。
焼いて食べると鶏肉のような味がする。
トカゲの焼酎 時価
焼酎にトカゲを何日も漬け込んだもの。
味わいがキリッとしており、気付けにピッタリである。
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