市役所C日程試験の1次合格発表の時期になりました。
1次合格後は、面接や集団討論が始まりますが、対策は大丈夫でしょうか。

市役所では、面接以外にも集団討論を課されるところが多いです。
まだ一度も経験したことのない方は、不安だと思います。
そこで何回かに分けて集団討論のポイントを説明します。

この記事を読むと集団討論について「分かった気になる」でしょうが、
だからといって「できるようになる」わけではありません。
できるようになるには実践練習が不可欠なので、集団討論練習会に参加してください。
10月14日(金)16:30に実施します。→詳しくはこちら 

さて、今回は入門編~集団討論の意義と評価についてです。何のために集団討論をするのかという出発点から考えていきましょう。

Q1 試験科目としてなぜ集団討論が課されるのですか?
A それは、面接だけではわからない、集団の中での能力(=社会性)を見極めるためです。

Q2 集団討論では何が評価の対象になるのですか?
A①積極性と②協調性、そして③わかりやすく説明できる表現力です。

①積極性とは、人前で物怖じせずに堂々と意見を言えるか、衝突を恐れずに意見を戦わせることができるか、グループを統率して意見を引き出しまとめあげるリーダーシップを発揮できるか、等を指します。
②協調性とは、他人の発言をよく聞いたうえで議論に参加しているか、議論の流れを見極めたうえで全体に貢献しているか、議論に加われなかったり議論を乱す人を放置せず適切に誘導しているか、等を指します。
③表現力とは、自分の考えを簡潔にわかりやすく説明できるか、ということです。

これらのうち、とくに①と②のバランスが重要です。
人より発言回数が多いことが①積極性を示すことになりますが、他人の意見をまったく聞いていなかったり、議論の腰を折ったりする人は②協調性を疑われます。
集団討論はプレゼンではありません。
1人でやるプレゼンだと①と③だけで良いのですが、集団討論は他者との協働作業だということを忘れないでください。

なお、集団討論に代えてグループワークを課す市役所もあります。これは討論の要素がないため①と②だけをチェックする試験です。
市役所の仕事はチームで取り組むものなので、協調性は常に重視されていると考えて良いでしょう。

さて、そもそも討論とは、①自律的な個人が意見を戦わせながら、②他者の知識や視点・価値観を取り込みつつ、③他者との協働を通じて創造的な問題解決を図ることをいいます。
ですから、皆が同じ意見では議論になりませんし、自分の考えに固執しても発展性がありません。
単なる意見発表会で終わってしまったり、自分1人で検討したところから一歩も発展しなかったようでは、わざわざ時間をとって議論した意味がないのです。
議論を通じて成長や発展といった成果が得られたことをグループ員全員が認識できることが目標となります。(つづく)