今年最後の映画は、これにしました。
「男たちの大和」。
テレビCMでは最近たくさん長淵剛の主題歌がかかっていましたねえ。
監督は「北京原人」「私を抱いてそしてキスして」の佐藤純彌監督。
公開中なので、あまり詳しくは書きませんけど、
昭和19年にレイテ沖海戦に出撃して壊滅的打撃を受け、
昭和20年4月、特攻作戦を受け沖縄戦に向かう途中で米軍に撃墜・沈没した戦艦大和の話。
大和に乗り込んだ海軍兵は総勢3000名。
「世界一美しい戦艦」と言われた大和での壮絶な戦いを描いている。
主人公が反町隆史・中村獅堂ということで、
「話題取りの作品か?」としか思っていなくて、
何の期待ももたずに行ったのですが、
すっっっっごい映画でした。
まず、艦隊の戦闘・沈没シーン。
「プライベート・ライアン」の最初30分の戦闘シーンにも、
「タイタニック」の沈没シーンにも、
勝るとも劣らぬ映像だった。
途中で「もうやめて~」と言いたくなるほど、鬼気迫るシーンでした。
また艦隊での3000人の訓練シーンも、
まるでミュージカルを見てるような、鮮やかでスピード感あふれるシーン。
これまた私はいたたまれなくなりました。
ただ戦争の時代を淡々と描いているんだけど、
それがかえって「戦争はいかん」というメッセージをガンガン感じる。
後半は私、泣きながら唇が震えてしまいました。
こんな場面、あってはならない。
また現代の場面。
大和沈没地点に向かう、大和の元乗組員、別の元乗組員を父にもつ女性、そして船の掃除を手伝う少年。
なぜ少年が自分とは関係の無い、片道11時間の地点に向かう必要があるのか?
このナゾは、ラストシーンで象徴されているような気がします。
2人の大人の思い、そして少年の眼差し。
少年は必要なんですよ、やっぱり。
この少年の存在が、見るものへの強烈なメッセージだと思う。
惜しむらくは、戦争の状況をナレーションで説明したところ。
普通現代の人が回想するとか、主人公が語るとかするじゃない?
まるでドキュメンタリー番組のような説明なのですよ。
最初、再現ドラマみたいだったもの。
でも私が気になったのはそんなもん。
映画の価値を下げるほどのものではまったくございません。
いつの世も、「守りたい人たちを守る」気持ちは同じ。
決して100%お国のために戦ったんじゃないんだな~。
子どもを守りたい気持ち、親を守りたい気持ち、仲間を守りたい気持ちは
時代が変わっても変わるもんじゃないよね。
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