岐阜の金津園を出てから今後の行動を迷ったのですね。予てより計画していた「大須、城東園、豊橋の東田遊廓、有楽町遊廓」まで周ろうかどうしようかと。結果して自分の中でピックアップした「八幡園、港陽園」を周ることにしました。
この日はちょっと虫の報せと言いましょうか、何か予感するものがあったのですよ。それは新潟へ戻る為の道路状況です。この日の新潟地方は大雪警報が出ていました。前日新潟を経つ際も、夜行高速バスの車窓からは猛吹雪の景色。名古屋発の高速バスは１３時と２３時に出ているのですが、夜中まで名古屋にいてバスが止った場合新潟に帰れなくなります。
涙を呑んで１３時発の高速バスに乗りました。これが大正解でしたよ。案の定猛吹雪に加えて高速道路での事故による通行止め。高速バスは上越インターで降りて暫く下道を走る事になりました。幸い新潟到着に大幅な遅れはなかったのです。雪国から遠征するとその日の行動は道路状況に左右されます。早く春になって欲しいものですよ。
･･････････
旧港陽園は名鉄線の築地口駅で下車します。名古屋港へ程近い駅です。
界隈には港町特有の香りが漂っています。ターミナルへ急ぐトラックが目立ちました。港陽園は港で働く男たちから愛された遊里だったのでしょうね。
高架下をくぐると旧港陽園は直ぐそこです。
港陽園は町名がそのまま使用されていた遊里だったようです。遊里名が先なのか町名を名付けたのが先なのか不明ですが。
道路を右折するとマンションに囲まれた見通しの良い景色が飛び込んできました。港陽園の内部に入りました。
当時の港陽園は４軒のみで成り立っていたそう。規模としてはそれ程大きくなかったようですね。歴史を調べると、錦町にあった稲永遊郭が戦後になって港陽町へ移転したとありました。すると戦前の遊廓時代を経験していない赤線時代のみの若い遊里と言う事なのでしょうか。
旧港陽園の地図です。「かもめアパート（かもめ荘）」を良く覚えておきましょう。試験には出ませんが次の更新にてご紹介いたします。港陽園=かもめ荘と言える位の港陽園のシンボル的存在。見事なカフェー建築が読者の皆様を魅了致します。お楽しみに。
