最後は一問一答方式での質問です。

 本会議での質問は一括質問一括答弁が一度済んでから、一問一答方式の質疑を始めますが、質問項目が多く、一問一答の時間が短かったことから、今後は全体のバランスをもっと考慮しなければならないと思いました。時間が少なくなったことで、焦りもあった点も反省材料です。


<一問一答>
 社会的便益の調査について、行う予定は無いとの答弁だが、貴志川線の事例でも、社会的便益の費用対効果 分析が存続運動の理論的根拠になったことから再考を願う。


 国・県への働きかけについて、今、三木市民の中で、粟生線存続に向けた大々的な署名活動が立ち上がりつつあるという事を聞いている。
 私自身国・県の担当者に支援のお願いをする中で、自由が丘地区では全戸に対する神戸電鉄のアンケート調査を取っている、そういう動きがある中でも、「まだ、沿線住民の声が足りていない」と言うことで、その時期ではないという解答でした。
言い方が悪いかもしれないですが、沿線住民の声が出ていないという事を言い訳にしている節もあるのではないでしょうか。 今、沿線住民が直接訴えるという事は非常に有効であると思います。
市としても戦略会議などで、ご努力頂いていますが、これまで以上に働き掛けをお願いしたいと思います。これについての見解を問う。


(市長)
 神戸電鉄の関係で、住民の皆様方の署名活動が立ち上がりかけたという議員からの発言があった。
市民の方々がそのような形で、声をあげる。これは戦略会議を進める中で、フォローの風かなと思い、感謝を申し上げる。
 ただ、これからの神戸電鉄の存続問題を考えていく中で、三木市としても今後のまちづくりをどうしていくのか、そういう所をきっちりと、神戸電鉄に対しても、市民の皆様に対しても明確なビジョンを示していかないといけない。
 例えば、公的支援を三木市としてどうしていくのか。1日目にも答えたが、議会との意見交換を開催しようと思っているが、いつまでも支援をするのか。
支援の額が逓増的に増えてくるとか、そういうシステムを作り上げていくのが本当に良いのかを考えている。
高齢化の中で、神戸方面への乗客は、今のままのまちづくりでは減っていくという事が考えられる。そこで、乗客数を増やしていくというビジョンを打ち出していくべきではないか。活性化構想を神戸電鉄の存続と絡めて打ち立てていくべきと考える。


 先だっての懇談会での知事の話し合いの中では、三木市内には県の未利用地の多く、残された未利用地が無い。県の情報公園都市第1工区が終わったあと、県として次どこに予定していくのか等を話し合った。
 山陽道を挟んで北の方への開発。グリーンピアの未利用地と一体となった形での住宅、福祉、企業誘致などの開発が必要不可欠。こういった事を県と話をしながら進めていく。
 例えば、緑が丘駅と情報公園都市、防災公園、グリーンピアをつなぐ、LRTや路線バスを作るなど、「10年後には三木市には働く場、住む場、憩いの場がセットしたまちがでできるんです」という事を強く打ち出す、新たな顔作りが必要。


 今のままでは、支援だけで終わる、支援が増えていってしまう。

果たしてそれでよいのかという事もある。そういったことも視野に入れ、県、神戸電鉄、市民に働きかけていく。


(泉)
 私もやはり、神戸電鉄の乗客が減り続けている中で、三木市としての新たな方針を考えていかなければならないと思う。
 例えば、神戸電鉄と三木市の活性化を同時に達成しようとするならば、三木市以外のまちから、三木市に神戸電鉄で来ていただいて、緑が丘駅で降りて、そこからバスで情報公園都市に通勤していただく。このような公共交通を使ったコンパクトな新たなまちづくりを考えていかなければいけないと考える。


 続いて、報道で出たものから、市民の皆様から色々憶測が出ているわけですが、それをお聞きしたいと思う。
減便・車両の短編成化について、志染ー粟生間の1時間に1本のダイヤ改正での費用削減効果は5000万円。また、車両の短編成化では車両の更新の経費との相殺で効果が無い。これは本当でしょうか?


(まちづくり部長)
 車両の短編成化の効果。今は4両編成で、神戸電鉄は山岳鉄道。4両分が1つの編成車両。仮に、2両にすると、その分の減耗分が軽減されるが、多くは人件費、電気代が占めるので、あまり効果が無いと聞いている。
(市長)
 戦略会議の内容としてはそういった話は一切でていない。出ていないので、逆に短編成化した場合にどのようになるのか、9月末までにはシミュレーションを出すよう、要望している。神戸電鉄として、そのような具体的な提案があったという事では一切ない。
 ある市に対する宿題返しの中で、一つの仮定として出したものが一人歩きしている。
そういう情報公開を早くしたいとは思いますが、ある程度方向が固まってこないと、資料が一人歩きするという事がある。


(泉)
 報道では、他に上下分離案、運賃増加など出ているわけですが、やはりこれは9月末、詳細な資料が出てから、市当局との意見交換会でやりたいなと思う。
 その意見交換会についてお伺いします。
 今度、第3回戦略会議が10月末に開かれ、方針は11月中にまとめると聞いている。
 その時期には定例会が開かれていない。議会との協議については意見交換会でやると聞いている。
戦略会議の前に三木市としての意見を話し合う意見交換会になるが、この議題はどのようなものか?
9月末の詳細な資料を示していただけるのか?


(市長)
 9月末で、神鉄の経営分析には見切りをつけ、戦略会議の前にそれぞれの自治体で意見集約を行う。トップ自らが決める自治体もあれば、議会との意見交換会で決める自治体もあれば、タイトなスケジュールの中で、パブリックコメントをとって集約する自治体もある。
 やり方はそれぞれの自治体に任せるが、責任をもった意見集約を行い、次回の戦略会議に望むように決まった。


 三木市としては10月中旬に第2回の意見交換会を開く。 
 現在、神鉄に求めている資料については、報道やインターネットで出ているもの以外は全て非公開。会社の経営内部に関わる本質的な資料を要求している。会議を円滑に進め、本質に迫るためには、非公開を前提にいただく資料。

 しかしながら、市としての意思決定を行うにあたり、全くの資料が無しという事では議論ができない。
神戸電鉄との信義則の中で頂いた資料であり、資料が一人歩きする事によって、株主など色々な方に迷惑がかかる。

 そういう中で、会議については議論を醸すかもわからないが、非公開で意見交換会をさせていただき、神戸電鉄の了解を取り付けるなかで、できるだけ市民の代表である議員に判断いただき易い資料を示す。
そのような中で、神戸電鉄の経営状況、市としての考え方を議題として開催する。


(泉)
 私も意見交換会については市政の今後の方針を決定する非常に重要な会になると思うので、議会としてもこの最重要案件について責任を持って取組みたいと思う。
 非公開とする理由も、戦略会議の前に事前にメディアに出てしまう、神鉄との約束の中で、非公開の資料が出てしまう。こういう事があれば、各自治体の足並みを乱し、神鉄に足元を見られる理由にもなってしまうので、非公開もやむを得ないと考える。


 繰り返しになるが、粟生線問題は三木市の最重要の課題。

この三木市の将来を左右する問題に対して、市政の車の両輪に例えられる一方の議会が「非公開だから。市民に説明できないから」という子供じみた理由で、出席しないことは、市民の皆様に対し、本当に申し訳ないこと、責任放棄との批判は免れないことだと思うため、一議員として、しっかりと参加し、議論していきたいと思う。