830日(月)晴れ トミー・ウンゲラーの平和論・『あおい くも』

g暑い日!! 清瀬三小の校内研修会2回目。今日は物語の組み立て=『100枚のドレス』。清瀬は91日始まり。もうすぐ新学期だ。がんばって!! 

さて、久々に絵本の紹介。『すてきな三人組』のトミー・ウンゲラーが正面から今の時代の争いの愚かさを突き、平和を語る絵本。

どうしてこんなすてきな青い色を生み出すことができるのでしょうね。青い雲の下はひつじたちです。「ひつじぐも」でしょうか。表紙を開くとその見開きがすてきな青の空、そして下は海だろうか。

 のんき坊主の小さな「あおいくも」。しあわせいっぱい。「すきなように すきにいきていて、ほかのものが なにをしているのかなんて、ちっとも 気にしなかった」。ふうわりふうわり。あおいくもが通ると、そこは青くなる。地上の人間は「あおくもファンクラブ」まで作ってしまった(この「あおいくも」に人格を託したふわふわ・むくむく・のんびりした姿がいい)。

 ところが、ある日、地上から黒い煙がきのこのようにあがり、めらめらと炎が上がっている。人間たちは争っている。あおいくもは おどろきあきれて、雨をふらせはじめた。地上は青く染まって、人間は肌の色では見分けがつかなくなってしまった。もう争いはしなくなって、仲の良い「あおいまち」が生まれた。

 ストレートな、しかし深く、あたたかなメッセージ。ウンゲラー健在なり!!

 トミー・ウンゲラー作、今江祥智・訳、『あおいくも』2010.6、ブロンズ新社、1500
岩辺泰吏の午後の歩き方-8.30『あおいくも』