移行事例に学ぶ ? | Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。

移行事例に学ぶ ?

最近、Notes/Dominoから他社製品に移行した事例とかが出ていたりします。


IBMという会社のHome Pageを見てもあからさまにそういったことを宣伝しているCaseは殆ど見当たらないのですが、やはりこれは独占禁止法のしがらみでずっと大人しくしてきたIBMという会社の歴史から来ているのかも知れません。


他社のSiteでは様々な事例が紹介されていますが、恐らくIBMは反論したくてしょうがないという気持ちになっていると思うのですが、それができない立場にあるのでしょうし、企業としてそういった「競合他社を叩く」という行為を自制しているのかも知れません。


Collaboration/Groupware製品を扱う他社には、IBM/Lotus出身の方も今では数多くいらっしゃることでしょう。


時には、そういう方が書いた記事を読んでいると、明らかに知識がR5で止まっているとかといった場合も見え隠れしています。


私も、このBlogは個人で開催してるからといっても、IBMという会社に所属している限り、真っ向から、事例を紹介しているSiteに反論することは流石にできません。


ただ、皆さん、事例を見る際に頭に置いて頂きたいことがあります。


それは、


   1. 移行期間はどれ程の期間を費やしたのか?


   2. 費用はどれくらいを要したのか?


   3. 新しい価値をそれで生んだのか?


   4. Notes/Dominoは本当に無くなったのか?


という点です。


今時、Mail/Calendar/Taskといった基本の機能というのは、無料のWeb Mailを除けば、どこの会社の物を採用していたとしても大差はないでしょう。


こういったMail/Calendar/Taskといった基本の機能を移行するためだけに、数年の期間と膨大なコストを消費しているとしたら、それは無駄なお金の使い方なのではないでしょうか?


今時、Mail/Calendar/Taskといった基本の機能を提供するToolを変更したところで企業にとっての新しい価値は生まないのです。


Userを混乱させ、慣れるまでの一時期は逆に生産性の低下を招くだけでしょう。



私は、これこそがMailをBaseに発展してきたGroupware製品の生んだ罪かもしれないと思うのです。



今のCollaboration/Groupwareというのはもっと別の世界に向かっていて、「Userの生産性を向上するDesktopの構築」というのが最大の課題ではないでしょうか?


Mailに埋もれて生活する毎日から開放され、もっと生産性の高い仕事がどうやったらできるか?なのではないでしょうか?


ちょっと視点を変えて、事例を見てみると学ぶことは多いのではないかと思います。



私が経験している範囲でも、Notes/Dominoから他社の環境に行かれたお客様も当然ありますし、逆のお客様もいらっしゃいます。


Notes/Dominoから移行される場合、移行を決定され、数年かけて移行を行われていることが多く、未だにNotes/Dominoを無くすことができないというお客様も多いのも事実です。


逆の事例もありますが、その場合は何と半年とかで移行が終わっていることも確かなのです。


更に、Notes/Dominoから他社への移行で苦い経験をされたお客様は再度Notes/Dominoを採用され、Mailも含めCollaboration環境を元の環境に戻すだけでなく、Notes/Dominoと相性がいいだけでなくERPなども含め基幹システムをPortal統合するための真のPortalを検討される場合が増えてきているのです。



Collaboration/Groupwareといえば、Mail/Calendar/Task、掲示板という定義を捨て、もっと業務に活かせる環境を構築することを考える時期なのかも知れません。


移行事例も表向きは綺麗に出ていますが、少し裏の事情を探ってみると新たな発見があるのではないでしょうか?