【MKV変換】HandBrakeでブルーレイ映像を最適な画質で変換する方法【QSV変換】 | USBメモリー収集家のブログ

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お越しいただきありがとうございます。この記事は2014年に書いた古い情報です。
現在は、最新バージョンに合わせた設定方法を↓こちらで解説しています
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HandBrakeでブルーレイ映像を最適な画質で変換する方法 2018
 

 

 


ここでは以前書いたDVDISO→MKV変換を応用して、HandBrakeでBDISOをFull HD画質のMKV動画(H.264)に変換するのに最適な出力設定方法を説明します。ちなみに、基本的にはmp4動画への変換出力設定も同じです。

使用しているのは、HandBrake Ver0.9.9 Nightry build svn6170です。

 

下記の出力設定は思考錯誤した結果、個人的に「一番速く、そして綺麗に圧縮できた」と感じた設定値です。
※2015年10月現在、最新版はVer.0.10.2がリリースされていますが、下記の設定はあくまでもVer.0.9.9までの最適設定です。Ver.0.10.0以降には適しておりません

しかし、Full HD画質のMKV動画の場合、Core i5-3330@3GHz+メモリー8GB(PCスペック詳細はこちら)でも、変換時間がソースの約3倍。QSVを使ってもソースの1/2程度(しかも、変換が雑)ですので、そもそもFull HD画質の映像を変換するのは実用的ではないかもしれません
 
解決策とは言えませんが、iPodやタブレットPC向けにSD画質のMKV動画へ変換すると、映像サイズを1920×1080から720×480へ縮小するので変換速度が速いようです。自分のPC環境ではQSVじゃなくてもソースと同等の速度で変換出来ました。
SD画質変換はこちらへ


【Full HD動画 → MKV動画の出力設定】
出力設定をする前に、Tools→Options→Generalの項目の中のShow Advanced Encoder Options Tabにチェックが付いているか確認してください。



【Picture】
Size
・Anamorphic:Strict

Cropping
・Customを選択→Top・Left・Right・Bottomを全て0にする

 

ここではSource、Output、Anamorphicのサイズが全て1920×1080になっている事を確認してください。


【Filters】
Fillers
・Detelecine:Off
・Deinterlace:Off
・Denoise:Off
・Deblock:Off
・Grayscale:チェックなし

ソースがアニメ等の24fps映像の場合はDetelecineをDefaultに。
BD映像は1920×1080pと、最後に“p”が表示されていれば元々プログレッシブ映像なのでインターレースを解除する必要もなく、ノイズもまず出ないと思うので全てOffで大丈夫だと思います。
ソースが1920×1080iと、最後にインターレースの“i”が付いた場合(もしくは何も付いていない場合)は、解除が必要なのでDeinterlace:Slowを指定してください。


【Video】
Video
・Video Codec:H.264(x264)
・Framerate(FPS):Same as source
・Constant Framerateを選択

Optimise Video
Use Advanced Tab instead:チェックあり

Quality
・Avg Bitrate(kbps):12000
・2-Pass Encoding:チェックなし
・Tubo first Pass:チェックなし

 

 

 

MKVで高品質圧縮が目的なので、Video CodecはH.264(x264)を選択。
Use Advanced Tab insteadにチェックを付けないと、後で詳細な圧縮設定が出来ません。チェックを付けてもAdvancced Tabが設定出来ない時はVideo Codecを何度か選び直してみてください。

Framerate(FPS)は、Same as source(ソースと同じ)でOKです。
そして、Constant Framerate(固定フレームレート)を選びます。
【Filters】でDeinterlaceを選んだ場合、Variable Framerate(可変フレームレート)を選択すると音ズレの原因になるようです。

QualityはAvg Bitrate(kbps)を指定します。
ここも一般的にはConstant QualityでRF:20を指定する方が良いとされていますが、高品質を維持する代わりに非常に圧縮率が低いのです。時間をかけて容量25GBを20GBにするくらいならISOのまま保存した方が良いですよね。
Avg
 Bitrateでも、この設定なら高品質を維持しつつ6~8GB前後へ(映像時間によりますが)圧縮できます。


12000(12Mbps)を指定した理由は、DVDISO→MKV変換時に約1/4の2000(2Mbps)を指定した理由と同様です。ブルーレイのビットレートは高品質映像だと40~54Mbpsらしいので、約1/4の12Mbpsに圧縮してもMKV動画なら十分高品質を維持できます。

2-Pass Encodingはしません。
映像解析に時間をかければさらに綺麗に圧縮できるかもしれませんが、動画として見た場合、全くと言って良いほど違いがないにも関わらず変換時間が倍になってしまうので。

PCのCPUがintel Core iシリーズの場合、ここでVideo Codec:H.264(Intel QSV)を選択できます

【QSV変換時の設定】
Optimise Video
QSV Preset:Balanced
H.264 Profile:High
H.264 Level:Auto


QSVを選んだ場合はOptimise Videoで圧縮品質設定をします。Advanced項目は何もしなくて構いません。

QSV Presetは左へスライドさせるほど高速に変換できますが、代わりに映像処理が雑になるので高品質を維持する為に一番右のBest Qualityを選びます。

H.264 ProfileAdvanced設定を集約した項目で、AutoBaselineMainHighから選びます。
4
つとも試してみましたが、AutoはほぼMainを選ぶようになっているみたいです。QSVで変換している為か、他のどれを選んでも変換速度は同じなので、ここでは高圧縮設定のHighを選びます。

H.264 Levelは映像品質に全く関係ないのでAutoで構いません。他の項目は全て同じ設定です。

QSVを試した結果ですが、ソースの半分の時間で変換できるのは魅力的ではあるけれど、やはり映像処理が雑です。特に色鮮やかなグラデーションやコントラストが重要な映像などはブロックノイズが激しいですね。動きが少ない動画やアニメのようなのっぺりした動画なら、映像の雑さがそこまで目立たないかもしれません。

 

 


【Audio】
Audio Tracks
・一覧から音声ソースを選んでください。

 

音声の設定はデフォルトで良いと思います。よほど耳が良い方じゃなければ、違いが分かりません。AACは嫌いだという方はMP3(lame)を選びましょう。音声トラックが1つしかなくても画像のように反転させないと音声が無い動画が出来る事があります。


【Subtitles】
字幕の設定です。
必要な方はここでAdd Trackから追加をして、Burn in(字幕焼き込み)をチェックすれば、どのプレーヤーでも字幕付き動画が見られます。



【Chapters】
チャプターの設定です。
ディスクメニューの代わりに目的のチャプター映像へジャンプする目印を付けてくれます。Media Player Classic-HC等しっかり対応したソフトでないと機能しませんが変換速度に変化はありませんので、今は使わなかったとしても今後いつでも使えるように付けた方が良いと思います。


【Advanced】
Encoding
・Reference Frames:Default(3)
・Maximum B-Frames:Default(3)
・CABAC:チェックあり
・8×8 Transform:チェックあり
・Weighted P-Frames:チェックあり
・Pyramidal B-Frames:Default(Normal)

Analysis
・Adaptive B-Frames:Optimal
・Adaptive Direct Mode:Default(Spatial)
・Motion Est Method:Hexagon(Default)
・Subpixel Motion Est:7(Default)
・Motion Est Range:16

・Partition Type:Most(Default)
・Trellis:Encode Only

Psychovisual
・Adaptive Quantization Strenght:中央
・Rate Distortion:中央
・Psychovisual Trellis:左端

・No DCT-Decimate:チェックなし
・Deblocking:両方もと0(Default)

 

Advancedは、H.264で映像変換する時の詳細設定です。
設定が細かく難しいですが、カーソルを項目に合わせると説明がポップアップされます。初期設定では変換速度を重視した設定になっていますので、画質も重視した設定に直します…と、言ってもEncoding項目のチェックボックスをオンにして、その他を全てDefaultにするだけです。


以上、全てを設定したら右下の+Addからプリセット名を付けて保存しましょう。
次回起動から同じ設定を右のプリセット一欄からいつでも選択出来ます

 

 

今回、購入した参考資料本