<「バランスの崩れた心」の続きです。>
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
日 時: 2010年8月3日 23時半
差出人: ゆりな
寝ちゃったみたいだね。
こんなふうにリアルタイムで
メールも出来なくなっちゃうから、
今夜はベッドにはいったら、
おやすみってひとことでいいから
声が聞きたかったな。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
メールを送った後もしばらくの間、
寝付けなかった。
翌朝。
帰国日当日。
早朝に浅い眠りから覚める。
ぼんやりとした頭で、
枕元の携帯を手にした。
やはり待ち人からのメールはなかった。
どうして連絡をくれないの?
もうすぐ出発なのに。
絶望的な気持ちになった。
のろのろと起き上がると、
寝室に携帯を残し、
両親のいるダイニングルームへ向かった。
食欲のない状態で無理矢理、
日本での最後の朝食を押し込む。
本当はすぐにでも寝室に戻って
メールをチェックしたかった。
でもそれを我慢してキッチンを
片付けた。
こうやって時間稼ぎをしている間に
メールが来ているかもしれない。
再び祈るような気持ちで
携帯を手にする。
お願い。
今度こそ届いていますように。
あ…!
来てる。
その途端、全身の力が抜けた。
彼の名前を見ただけで
涙がぽろぽろとこぼれた。
(続く)
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