--ぼくの家は専業農家をやっている。ある日、ガーナ人の研修生・エリックさんがやってきた。ぼくは、エリックさ
んからチョコレートのほんとうの味を教わった…。
「チョコレートと青い空」 堀米 薫作 そうえん社
4月に発売された本で、早速読んでみました。
ガーナ、と言えばEthical Planet(フェアトレード・エシカルセレクトショップ) でも、女性の自立支援団体Global Mamasのバティック染めのお洋服やキッチンアイテム、ビーズアクセサリーなどとてもご縁のある国!
でも、ガーナの国と聞けば、大体「チョコレート♪」と思い浮かべる方多いんじゃないでしょうか?
チョコレートは誰もが大好き!甘くておいしくて、チョコレートを作っているなんて沢山食べられそうでいいなぁー!きっとそんなちょっと楽しそうなイメージを浮かべませんか?
私もそうでした。
けれども、フェアトレードと出会ってから知った事実は、チョコレートを作っている子供達は、何を作っているかも知らず、ただひたすら一日中仕事を続け、チョコレートなんて見たこともなかったり高級品で食べたことさえない子供達がほとんどということでした。
児童労働がとても多いチョコレート産業。
子供達は重いカカオの実をかかえ、大きなナタを使って実を割り、農薬の害もふりかかります。
そして大人になる頃には働けない体になり、結局自分の子供にまた仕事をさせるしかない。その悪循環から抜け出せない人達が沢山います。
お店に並んでいるチョコレートからは見えない事実と、商品の裏で作ってくれている人達の事を知ると、100円のチョコレートから色んなことを学びます。
この「チョコレートと青い空」は、チョコレートとフェアトレードの関係について知るのにとてもわかりやすいきっかけになる本です。どちらかと言うと、小学校高学年向けの本と思いました。
作者の堀米 薫さんは、宮城県角田市で、 和牛肥育&水稲&林業を営むかたわら、
実際にJICAを通して、さまざまな国からの研修生を受け入れているそうです。
この本のタイトルにもなっているガーナからやってきたエリックさんも、実際に堀米さんの所にやってきた研修生でした↓(ほりこめさんホームページより)
「無関心が最大の敵」、「フェアネス(公正)」、「フェアトレード」などについて、
子どもたちと一緒に考えるきっかけに一冊だと思います。
ガーナからの研修生エリックさんがやってきた「ぼく」は、三人きょうだいの真ん中。
むじゃきな幼稚園生の妹と、中二で反抗期のお兄さんにはさまれています。
中二のお兄さんも、海外から来たエリックさんに素直にうちとけられなかったり、牛飼いをしている自分の家に嫌気がさしたり、、どれも本当に日本の農家の家にありえるような雰囲気です。
これからの時代をになっていく子供達に、フェアトレードを伝えて行くことはとても大事だと思います。
なふたうん(名古屋をフェアトレードタウンにしよう会)でも行っているワークショップもそうしたフェアトレードを伝えて行く活動の一つですが、こうした本との出会いも一つのきっかけになるのではないでしょうか?