市議選はパイの奪い合いではない
選挙が終わって10日以上たつのに疲れは増すばかり。
今回に限ったことではなく、私の場合は選挙のあとはいつも6月くらいまで胃のもたれや倦怠感が続く。
緊張がとけたことで疲労がどっと出るのだろう。
今回の市議選は定数22名のところ立候補者は23名だった。
「確率95%以上だから落選するはずないよー」とよく言われたが、候補者の側はそういう発想ができない。
当選確率95%というのは、「投票率が100%」で「どの候補者も同等の支持を得ている」場合の確率である。
市議選というのは「パイの奪い合いではない」と考える。
今回の選挙は投票率約54%、有効投票数が約31000票であった。
この数字は、各候補者が支持者の票を積み上げた結果の数字であり、各候補者が選挙運動を控えたら、残念ながらとてもこれだけの人が投票所に足を運ぶとは思えない。
候補者やその熱心な支持者、そして政党や団体から投票依頼を受けて投票所に足を運んだ人が大多数で、まったく何のつながりもなしに投票に行く人は少数であると思う(私の予測では、この少数者は30%未満ではないかと思う)。
これが市町村議会選挙と他の選挙との違いであり、パイの奪い合いではないことを理解せずに「就職試験よりずっと楽な競争率だ」と思って立候補し苦杯を舐めた人を多く知っている。
それにしても選挙の方法はどうにか変えなければならない。
大音響の宣伝車を使ったり、受け手の時間を選ばない投票依頼の電話を繰り返していては、選挙が『迷惑行事』になってしまう。
選挙を多くの有権者の意思表示の機会とするためにはやはり80%以上の投票率が必要と考える。
そして80%の投票率であれば、候補者の側の選挙運動も変えてゆかざるを得なくなる。
都市部では人間関係の濃い薄いではなく政策選択の選挙に変えていくことができる。
選挙を政策選択のものに変えていくためにも、一部の国で実施しているように義務投票制を導入し、理由なく棄権した場合は罰則を導入すべきと考える。このことはいずれまた記したい。