先生のひとりごと「猿が木から落ちないために」 | いしど式そろばん 沼田先生のブログ

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暗算が得意で、
低学年ながら3級に合格したT君のお母さんが学校のテストを見せながら

「うちの子暗算が得意だというのに、こんな簡単な計算ミスをしているんです。
そろばんを習って計算が速くなったから、
こんな簡単な計算を間違えるんですよね?!
と憤慨していました。

確かに、速くなるからこそミスが増えるということもあります。


猿も木から落ちるということわざのように、
どんなに得意なことでも慢心があれば
失敗をするということを知らなければなりません。

子どもは経験から学びます。Tくんが練習中のそろばんの計算に比べて、
学校の算数はとても簡単だったのでしょう。
それでも気を抜くと間違えるという貴重なことを知る機会になったはずです。


そろばんは、当たり前のことを間違えないように、
注意深くするための訓練でもあります。

そろばんの見取算は、0~9までの数字を
色々な組み合わせで足したり、引いたりを繰り返すだけです。
 

級が上がれば桁数、数字の量が増えるだけのことです。

だから基本的に新しく学ぶものはありませんので、
最も簡単な種目のはずなのですが、ほとんどの生徒が苦手とする種目です。

なぜなら、人間はコンピューターとは違い、一度インプットしたことでも、
コンディションやメンタルでの影響、集中の度合いなど
様々な条件によってミスをします。


そろばんで身につけたいのは
 
「正確さ」「注意深さ」そして「根気強さ」。

ミスをしたことを責めるのではなく、
どのような場合にミスをしやすく、
どうすればミスを防げるかを学ぶことが最も大切です。