MVM 代表 石田希世士のブログ


POSデータをもとにしたカット野菜の市場規模が2012年度で推計605億円になることがわかった。これまでは、生鮮野菜の価格高騰時の代替品として販売が伸びているとされ、11年ぐらいまでその動向が当てはまっていたが、12年以降は価格が下落しても販売個数がそれほど減少せず、「使い切りできるカット野菜の利便性を知り、利用が定着して需要が拡大していることが十分にうかがえる」と見ている。


カット野菜のアイテム数は、500アイテム前後で推移していたが、東日本大震災の影響で114月に大きく減少。同年12月からは震災前の水準を上回って増加を続け、133月には700アイテムの水準に達した。メーカー数も114月に若干減少した後、300社を切る水準で推移していたが、同年12月以降増加傾向となり、133月には431社となっている。


上記は農産物流通のオピニオン情報誌「新感性6月号」から。 カット野菜やカットフル-ツの市場が成長しているのは業界にいる立場として気づいていましたが予想以上に伸びている印象です。 


カット野菜業界のリ-ディングカンパニ-であるサラダクラブ社は過去10年で売上が倍以上になったとの情報も聞きます。


ドライフル-ツ・野菜チップスなども市場が拡大中と聞きますが、つまり”簡便”&”健康”という性格を持つ商品が成長トレンドに入っているのは間違いありません。 ロ-テクではありますが、これらは素材に手を加えた付加価値商品でもあります。   


また、上記のカット野菜等は定番価格での品揃えが通常。 市況の変動により売価がぶれることは少ない。 価格が安定していることは、消費者にとって(予算内にて)安心して買える材料にもなります。 


一方、商品を製造するメ-カ-側としても、市況に揺さぶられる事がなく、安定価格で納品できるメリットがある。 勿論、原材料の仕入れは市況に影響されますが・・・。


6月中旬から弊社の看板商品であるアメリカンチェリ-が産地の長雨の影響で大不作=原料高となり、品質不良も加わり販売不振となりました。 売上・利益とも大幅減が必至の状況。 


チェリ-に限らずですが、原料・素材を産地から買い付け販売するスタイルは、天候・市況の影響からどうしても売上等業績のボラタリティ(変動)が激しい。 この道理は以前からわかっていましたが、最近の企業成長に隠れ危機感が乏しかったのではなかったか・・・・   


安定した経営を続ける、着実な企業成長を実現するには、できるだけ天候・市況の影響が少ないビジネスを拡大する必要がある。 一次産品への依存率を下げる、付加価値商品の拡充に努める・・・・商品ポ-トファオリオを見直す必要性を痛感しています。


下記は弊社のグル-プ会社であるカット野菜メ-カ-清浄野菜普及研究所


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