後醍醐天皇の真実
上の資料で血統上、南朝、北朝どっちが正統かについて、視覚的に明らかです。後嵯峨天皇から真っ直ぐに下した直線が正統ですから、北朝です。もともとは北朝、南朝の対立はありません。兄の系譜と弟の系譜で交互に皇位についていただけです。なぜそんなことをしたかについては別途にします。
対立が生じた原因は後醍醐天皇の不正にあります。天皇は大覚寺統の系譜でも直系ではありません。亀山ー後宇多ー後二条ー邦良親王の系譜が正統です。そのことも視覚的にわかります。本来であれば後醍醐天皇は皇位につけない人でした。後二条天皇が在位僅か８年、２３歳の若さで崩御しました。そこで中継ぎの天皇として、まず持明院統の花園天皇が１０年皇位につき、次に後醍醐天皇が父、後宇多天皇の遺言に従って皇位につきました。その遺言とは、後二条天皇の皇子、邦良親王が成人するまでの皇位であるということです。つまり、中継ぎ天皇であるということです。中継ぎ天皇の皇子に皇位継承権はありません。それを許せば皇位の世襲が崩れるからです。皇位は兄弟の間で移譲は出来ますが、「世襲」は出来ません。当たり前です。
後醍醐天皇は皇位を兄の後二条天皇から譲られていません。中継ぎ天皇の花園天皇から譲られています。９４代後二条天皇、９５代花園天皇、９６代後醍醐天皇です。後醍醐天皇は父の遺言からだけでなく、皇位についた順番からしても「中継ぎ天皇」とわかります。ですから、天皇の皇子には皇位につく資格がありません。つまり、後醍醐天皇の子孫ゆえとして、皇位につくことは出来ません。
天皇はその事情をよく知っています。そこで後醍醐天皇は三種の神器を還さなかったのです。そして、神器を持つ者が天皇の正統だと言い放ったのです。南朝正統論とはこういう事です。これはヤクザの論理です。これを許せば、誰でも天皇になれます。盗み、暴力、何でもいいから神器さえ取れば、俺が天皇だということになります。後醍醐天皇の支持者たちには悪党が多くいたと聞きます。もっともなことです。
ところで、後醍醐天皇は我欲だけで神器を返さなかったのでしょうか。・・・・・・・・・。そうではありません。「天皇親政」がやりたかったのです。幕府を倒して傀儡の天皇を脱したかったのです。・・・・・・・・。後醍醐天皇はやはり、本来皇位につける人ではなかったと感じます。天皇親政の願望は間違いと知らないからです。承久の乱を起こした後鳥羽天皇もそうでした。安徳天皇が崩御したとの前提で、幸運にも皇位についた帝です。
第５８代光孝天皇の子孫で、天皇親政の願望を抱くことは罪です。後醍醐天皇も後鳥羽天皇も本来であれば皇位につくことは出来なかった立場の人でしたから、知らなかったのも無理はありません。天皇親政は第５７代陽成天皇の皇孫、万世一系の天皇にしか許されていないのです。第５８代天皇以降の帝は皆、よく言って象徴、悪く言えば傀儡の立場に甘んじなければいけないのです。
天皇親政は「分をわきまえない」罪です。天皇の正統は清和源氏の嫡流ということを知らなかったゆえに犯した罪でした。夢破れるのは当然です。最初に１６菊紋を使った後鳥羽天皇、中継ぎの帝後醍醐天皇、朝鮮人の明治天皇、三人の抱いた天皇親政の夢は破れました。清和源氏の真実を知ればそれは当然と納得します。
足利尊氏
足利家は清和源氏の傍流ですが、後醍醐天皇に取り立てられて源氏嫡流の将軍職につきました。足利尊氏は後醍醐天皇に恩があります。しかし、国家の大事、天皇の正統について考えて、後醍醐天皇に正義はありません。義理と人情を秤にかけて、義理が重たい男の世界です。清和源氏は「男」です。尊氏は男の世界に生きました。後醍醐天皇に逆らい、北朝の系譜を皇位につけました。光明天皇を擁立しました。南朝の方はこの尊氏の行為をもって逆賊と言いますが、尊氏は天皇の正統に忠実、つまり日本国に忠実でした。
楠正成も後醍醐天皇の間違いは承知しています。しかし、いったん主君と仰いだ以上、忠誠を貫き通さなければなりません。これも男の生き様です。尊氏も正成もともに忠義を重んじる男です。
天皇制の危機
明治天皇が北朝の御子ではないということは、ＮＨＫでも言わなければならないところまで来ていると思います。ネット社会で明治天皇を北朝と言ったらバカ扱いされます。そこで宮内庁は「明治天皇は南朝」と言うかもしれません。南朝＝後醍醐天皇の子孫のようですから、それもダメです。後醍醐天皇は中継ぎ帝ですから。そこでどっからか、北朝の子孫を探してくるのでしょうか。それもダメです。第１０２代後花園天皇から、天皇は足利家の子孫と南朝の勢力の人たちは知っているからです。皇位につく資格のある人は、・・・・・・・・・・、その人を見つけない限り天皇制は終わりです。
万世一系の天皇
イスラエルダビデの子孫
平安天皇ヨシュア