『スワンソング(Swan Song)』(2022)再見 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

ゆっくりと流れる過去と現在(いま)

 

トッド・スティーブンス監督作品、アメリカ

 

 

ウド・キア様、リンダ・エヴァンス様、ジェニファー クーリッジ様、

マイケル・ユーリー様、ステファニー・マクベイ様、ジョナ・ブレックマン様他

 

 

かつてヘアメイクドレッサーとして活躍した「ミスター・パット」こと

パトリック・ピッツェンバーガー。ゲイとして生きてきた彼は、

最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで亡くし、

現在は老人ホームでひっそりと暮らしている。そんなパットのもとに、

思わぬ依頼が届く。それは元顧客で親友でもあったリタの遺言で、

彼女に死化粧を施してほしいというものだった。

リタのもとへ向かう旅の中で、すっかり忘れていた仕事への情熱や、

わだかまりを残したまま他界したリタへの複雑な感情、

そして自身の過去と現在についてなど、様々な思いを巡らせるパットだったが……。

(映画.comより引用)←丸投げだなあ・・・

 

 

 

 

 

全然、丸々、『バベットの晩餐会』とは違うのですが、

こちらも全編、心穏やかに幸福感に浸れる作品。

 

 

主人公は誇りを持っていた仕事を、弟子に裏切られる形で落ち目になり引退。

今は自分よりはるかに痴呆が進んだ入所者さんに囲まれた老人ホーム。

愛したパートナーの死後、二人の築いた家などは、

パートナーの弟に全部持って行かれてる。

 

 

 

 

 

そういう現実は、なかなかシビアなんですよね。

 

 

 

 

 

 

でも、リタへの死化粧の為に、ホームを抜け出し町に戻ってから、

再会する人や、既に逝った人との幻想の会話、

パートナーのお墓へ初めてもうでて抱きしめる想い。

 

 

そんな色々が、ウド・キア様演じるエキセントリックなゲイ、

パットの突拍子もない行動の中で、

優しく穏やかに包まれて行く、赦しや温かさ和解への昇華。

 

 

 

 

 

全ての場面が、切なく愛おしい、そんな作品の有難さ。

 

 

 

 

人生の道は彩られ報われる。

 

 

そして、ウド・キア様はいつも素敵。

 

 

撮影中の一枚。わんこさん可愛い!