『ジュリア(Julia)』(1977)再見 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

長い時を経て再開した映画

フレット・ジンネマン監督作品、アメリカ

 

 

ジェーン・フォンダ様、ヴァネッサ・レッドグレーヴ様、ジェイソン・ロバーズ様

マクシミリアン・シェル様、メリル・ストリープ様他

 

 

アメリカ演劇界の女流劇作家として知られるリリアン・ヘルマンが

74年に出した回顧録(「ジュリア」パシフィカ刊)の映画化で、

ヘルマンに絶大な影響を与えた女性ジュリアとの美しい友情と

ハードボイルド作家ダシェル・ハメットとの愛が描かれる。(映画.comより引用)

 

 

 

ハメットは1931年、劇作家リリアン・ヘルマンと出会い、

その後30年間を共に過ごすことになった。

その頃は映画化によって収入を得ていたハメットは、

執筆活動では最後の長編は1932年。

 

 

 

映画の中では、リリアン・ヘルマンの的確な助言者であるパートナー。

私がジェイソン・ロバーズ様に最初に恋したのはこの映画だったと思う。

 

 

反ナチの地下運動に関係しているというジュリアについての情報。

進まない執筆。ヘルマンはハメットの勧めでパリに移って執筆を。

 

 

だがウィーンで起こった暴動で200名の人が殺されたという新聞記事を読みウィーンに。

ジュリアは入院し、全身が包帯で巻かれ治療や移動についても解らないまま。

 

 

一旦帰国し、劇作家としても成功するリリアン。

37年、モスコーの演劇フェスティバルに招かれたリリアンは、

途中パリでヨハンという若い男に、ベルリンにいるジュリアに

5万ドルの金を届けることを頼まれ、不安を感じながらも引き受けることに。

 

 

 

 

 

 

 

リリアンにとってはジュリアはいつも勇気ある、美しい、素晴らしい友。

彼女との想い出は、一つ一つが宝物。

 

 

ナチスの台頭により、非常に危険な行為。

私生活ではなかなか激しい女性に見えるリリアンではあるけれど、

流石に、頼まれてすぐに引き受けられるほどの勇気はなく混乱する。

 

 

 

引き受けることにしても、動揺は隠せない中、組織は彼女を誘導する。

 

 

 

 

恐い、恐い、恐い、何を信じればいいか解らない。

 

 

そして、一瞬会えるジュリア。片足を失い松葉づえの彼女。

それが最後に逢えたジュリア。

 

 

娘をフランスの田舎のパン屋に預けているという話。

その後のジュリアの死。遺された一人子を見つけることは出来ず。

 

 

友、ジュリアは新年の為に逝き、ずっと傍に居てくれる筈のハメットも先に逝き。

 

 

 

リリアンはその後もハメットとの生活を愛おしむように生きる。

 

 

この作品、拝見したのっていつ頃だろう?大学の頃かな?

ジェーン・フォンダ様が華やかに活動されてらした頃で、

政治的な活動も多く、当時の私には少し苦手意識が。

 

 

なので、この作品でも、歴史背景に強く目が行った記憶。

あ、 ↓ この時代のこのお方も苦手。最近、アクが抜けていい感じ?

 

 

今、観直すと、気は強くても作品はハメットの評が気になり、

ジュリアの活動にも、冷や汗だくだくの協力で、

彼女にとって大切な存在、子供の時と変わらないジュリア。

 

 

彼女を救うことも、子供を見つけることも出来ず、

ハメットが先に逝き、彼をも失ったリリアン。

リリアン・ヘルマン女史というと、映画化された作品は、

なかなか強いものを持った作品というイメージを持っているんですが、

寂しさ、恐怖、愛・・・ごく当たり前の感情を持つ彼女。

もはやどこか超越しているハメット。

 

 

反ナチスの活動で命を失ったジュリア。

「奴らは彼女の金が欲しかっただけだ」とリリアンに語り掛ける。

自分の信念に、常に忠実に生ききったジュリア。

それぞれの魅力に巻き込まれました。

今、どんどんDVDを拝見し、どんどんメルカリへ・・・と、

以前のようにため込まずに出品している中、

珍しく、保存しておく棚にそっと納めました。

 

 

 

それにしても、メリル・ストリープ様の初出演作なんですね。

 

 

大きな役でもないけれど、いきなりから存在感ありあり。

激しいファンとも違うものの、いきなりからこうか・・・

と、ハリウッドが愛してやまない方なのを理解できる気がしました。