一瞬が人生を変える
2007年、テリー・ジョージ監督作品。(アメリカ)
ホアキン・フェニックス様、ジェニファー・コネリー様、エル・ファニング様、
マーク・ラファロ様、ミラ・ソルヴィノ様他。贅沢な配役が映画に現実感を織りなしています。
ホアキン様演じる大学教授の家族は、コネチカットの田舎で暮らす。
蛍を捕まえて瓶に入れて帰る途中、娘が「飼っていい?」と問うのに、
「長くは生きられないから、放してあげなさい」と、ジェニファー様の母。
娘がトイレに行きたいと言うので、ガソリンスタンドに寄った時、
息子が、蛍を放してやる。ふわりと飛んでいく蛍。
田舎町唯一の弁護士事務所の弁護士ラファエロ様はソルヴィノ様と離婚組。
息子との面会日に野球観戦に連れて行くが、延長線になり帰りが遅れる。
何度も電話して来る元妻の家へと車を飛ばし急ぐ中、また携帯電話が鳴る。
気を取られたその一瞬、蛍を放した少年を轢いてしまう。
一瞬の躊躇いの後、走り去り逃げてしまう弁護士。
即死した息子への想い、逃げてしまった弁護士の想い。
元妻ソルヴィノ様は、教授の子供たちに音楽を教える教師。
純粋に少年の死を悼む気持ちで家族に接する。
少年の母は、自分の言葉で息子が蛍を放しに行ったことで自分を責める。
警察の捜査が進まない為、弁護士事務所へ行く教授。担当となってしまう弁護士。
狭い町ならではで、それぞれに関係が生じ、
答えの出ないやるせない想いが交錯し、もつれて行く。
やがて、一瞬垣間見た犯人の面影が重なり、弁護士と気付く教授。
ソルヴィノ様の勧めで、学校の発表会で、亡兄の為にピアノを弾く娘。
自首を念頭に、父が録画した、息子へのビデオレターを見つける息子。
取り返しがつかない「事故」を乗り越える力がどこから来るか。
映画の写真を集めていたら、実際の事故の写真が多く掲載されていました。
この話は小説の映画化だけれど、家族に降りかかる不幸は意外と身近なことかもしれない。
その瞬間、関わる人すべての人生が変わる。
痛みは変わらない中、乗り越えるのに必要な力は何処から来るか・・・
+1枚は、それを考えさせられる娘のピアノを弾く姿を。