2017年2月19日記事
2021年3月17日再掲
モデルはやはり「モデル」である(当たり前)
『リリーのすべて』を拝見し、夫人が、どのような絵を描かれていたのか、
興味を持ちましたので、実在のご夫妻のお写真と共に探してみました。
うん、何だか妙に納得しました。
素直っちゃあ、素直に「時代」の絵を描かれたんですね。
フィッツジェラルドご夫妻をちょっと思い出すような・・・
微妙な才能と自己顕示欲?別嬪だしこれが。
映画では、夫のアイナー・モーウンス・ヴィーグナー様の性同一障害から、
リリー・エルベへと、名前も肉体も変化する中の関係が描かれてた。
ゼルダ・フィッツジェラルド様のように、精神を狂わすタイプと、
こちらのゲルダ様(名前も似てるなあ)は全く違う?
と思ったら、リリー様あってのゲルダ様だったような後半生。
故郷デンマークでは評価されなかったけれど、パリでは賞もとられた・・・
ってのも解る気がする。あくまで主観ですが、この人ならではという、
画風がなくて、流行に即して受ける絵が描けたって気が・・・
しゅ・・・主観ですからね~っ!あくまで。
それだけの強さがあったから、夫 ↑ の問題を受け入れられたんじゃないかな。
リリー様の没後、再婚、仕事の低迷、夫の財産持ち逃げと、
悲しい波乱の人生の末、酒浸りで54歳で亡くなられてます。
あ~、私、同い年だ・・・ゲルダ様の才能を云々言いましたが、
その、どん底生活でも、手書きポストカード等でご収入があったそうで、才で食べられた。
その絵柄を拝見していると、本当にお絵描きがお好きだったんだなあ・・・と、
しみじみ思う。でも、酒浸りの苦しい最期でらっしゃる。
はあ、みどりにどうのこうの言う資格なしですなあ。(急に腰が低くなる)
因みに、リリー様の死因は映画と現実と違うとは聞いてましたが、
お子さんを産みたくて、子宮移植手術を受けてらっしゃるんですね。
その拒絶反応で亡くなられたと。うん、流石に、いくら精神的に女と言っても、
肉体的にその移植が成功するとは思えない。無茶な、辛いお話です。
お互いが両性愛者だったとも、同性愛者の偽装結婚とも、色々言われてるみたい。
しかし、そんなことは、映画自体にはまるで関係ない。
実名を使ってるし、問題あるのかな?だけど、映画は映画でそれ自体が作品だから。
映画からの感銘とモデルになられた方の生涯は別物。どうのこうの言うのって野暮じゃん。
絵画と同じですね。創作者のフィルターが一番の問題☆
映画『モディリアーニ』も見事なクリエイションを見せてくれたし。
あの映画ならではのラストシーンは「ブラボー、映画!」だったな。そして当作品も。
いや、映画の中の「リリー」を描いた絵、なかなかでありました。美術さんに拍手。