こういう「誰も悪くないのに」って話ってあるなあ・「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

おフランスの「テルマ&ルイーズ」?は

大人三つ編みが怖い?

 

1995年、Claude Chabrol(クロード・シャブロル)監督作品、

「La Cérémonie(沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇)」

 

 

 

Isabelle Huppert(イザベル・ユペール)様:ジャンヌ
Sandrine Bonnaire(サンドリーヌ・ボネール)様:ソフィー

 


Jean-Pierre Cassel(ジャン=ピエール・カッセル)様:ジョルジュ・ルリエーブル

「オリエント急行殺人事件」の車掌さんですにゃ。

Jacqueline Bisset(ジャックリーン・ビセット)様:カトリーヌ・ルリエーブル

「オリエント急行殺人事件」のエレナ・アンドレニイ伯爵夫人ですにゃ。

 

 

Virginie Ledoyen(ヴィルジニー・ルドワイヤン)様:メリンダ

 

 

その後「マリー・アントワネットに別れをつげて」のポリニャック夫人にご成長。

 

 

何気なくもないかもしれないけど何気ない日常の中で、

人が傷付き、追い詰められて、静かな狂気へと到達する、

そういう事って、殺人事件とまではいかなくても多いかもしれない。

 

 

画廊なんかやってる、お上品な奥様、ビセット様がお女中さん面接。

即採用で翌週、ジャンヌがロウフィールド館へやって来る。

 

 

用意されてるお部屋はテレビまでちゃんとある。

 

 

無口で暗く、本の整理とかは下手だけど、料理は絶品。

ご主人は、子供の焼死の犯人ではないかと言われた、

便局に勤めるソフィーがお嫌い。

 

 

 

そのソフィーと、ジャンヌは気が合う。ソフィーの前では明るいジャンヌ。

ソフイ―が採ったキノコを炒めて、シンプルにワインで・・・おいしそうでした。

 

 

 

ポンコツ車なんだけど、ソフィーの車も好き。

淡いピンクの車体、屋根は柔らかいグレー。長めのボンネット。

 

 

 

 

或る日、奥様にお買い物メモを渡されるジャンヌ。彼女の当惑。

 

 

 

郵便局へ行き、電話が壊れているからとソフィーに、電話してもらう。

 

 

彼女の秘密は識字障害。

 

 

その秘密がなければ、ジャンヌは明るい家政婦さんとして、

上から目線でも、皆さんごく普通のお金持ちの家庭で、

幸せにお仕事してたかもしれない。

 

 

自分の子供を殺したのでは?と言われたソフィーと気が合うのは、お互い抱いている傷。

 

 

 

そして起きる三つの事件。

ジョルジュの先妻の娘メリンダの妊娠。電話の盗み聞きをするジャンヌ。

メリンダがジャンヌの識字障害に気が付き、彼女は、好意的に対応するが、

ジャンヌは、それを話したら、メリンダの妊娠をばらすと対抗。

 

 

郵便物に開けた形跡を見つけ、ソフイ―に詰め寄るジョルジュ。

メリンダへの脅迫も家族に知れて、首になるジャンヌ。

一週間は、仕事をしなくて、家に居ていいと言われるが

ソフーの家に誘われ、荷物を取りに館に向かう二人。

家族は全員で「ドン・ジョヴァンニ」を観ている。

 

 

 

 

ジョルジュの収集している猟銃に弾を込め、ふざける二人。

 

 

それを見つけ、咎めたジョルジュを撃ち殺したのを始めに、

家族全員を惨殺する。一足先に、家に帰るソフィー。

 

 

ライトをつけずに発信し、牧師の車と激突、命を落とす。

彼女の車には、メリンダが彼氏から貰ったデッキが・・・

騒ぎの中、静かに闇の中に姿を消すジャンヌ。 

始めに書いたように、それぞれに理由があり、大きな悪意や問題があるというより、

人の感情の、意図せぬ縺れが、殺人という狂気に繋がる怖さ。

 

 

仲良しセレブ御一家が、意図せず傷つける、心の闇を持ったジャンヌ。

フランス・ドイツ映画ですが、原作はイギリスの小説でした。

こういうタイトルだと、以前住んでいた一家に「何か」あって、

まず、子供に姿の見えない友達が出来、

お父さんが尋常でなくなって来て・・・という展開がありがち?ですが違いました。

 

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