第二百九十夜・ロミー・シュナイダー様&アラン・ドロン様・下 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

追 想


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「とにかく今大事なのは、愛、情熱、

そして何の束縛も受けない自由なのだ。

こうしたことはマイナス面もあると思うが、

それはあとになって最初の熱が冷めてきた頃、

徐々にわかってくるのだろう」  

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「私は女優としてはゼロとなってしまっていた。ただ、将来有望なスター、

アラン・ドロンの恋人としてのみ名を知られていた」

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「私は心の中で思っていた。チャンスさえ与えられれば、

きっといい仕事をしてみせる。それなのに、どうしても誰も

何の話も持って来てくれないのだろうか?

私はやはりシシーでしかないのか?」

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モニカ・ヴィッティ様と3ショット。

ヨーロピアンなゴージャスさ。

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当時のロミー様のお気持ち、焦燥感。その先訪れるご不幸の連続。

そんな影ど感じられない幸福そうな恋人たち。

2009年のフランスのネットプレスでの調査で、

「史上最高の女優」に選出されるのがご自分だなどとは、

亡くなるまで、思いもされなかったのではないでしょうか。

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「ルキノと初めて会ったときのことは生涯忘れられないだろう。

ひどくつらい時期を体験したあとの私に、

彼以上のことをしてくれた人はいなかったと言える」


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「私たちは彼が上演するつもりのジョン・フォードの『あわれ彼女は娼婦』

について話し合った。(略)

ヴィスコンティはじっくりと吟味するような目で私を見た。

『ロミー、その芝居でアランの相手役をやってみる気はないかな?

いや、これは実に理想的なキャスティングじゃないか!』」


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「あわれ彼女は娼婦」、映画ではシャーロット・ランプリング様が、

ロミー様がされた役をされてます。兄妹が愛し合ってしまう物語。

この舞台の成功から、ロミー様は、ヴィスコンティ監督、

オーソン・ウェルズ監督作品などが続くことに。

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「どの監督ともきわめてうまくやっていくことができた。

誰も私を『ボロボロに』したりはしなかった。その逆に、

彼らこそ今日の私を築いてくれたのである。

つまり、肩書きだけではない、本物の『女優』にしてくれたのだ。」

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おお~っ、モンロー様との浮気で、妻のシモーヌ・シニョレ様を、

自殺未遂に追いやったイヴ・モンタン様!

シニョレ様とロミー様、お顔だちが似ていらっしゃる。

男性に泣かされたところも似てる。

モンタン様、シニョレ様の没後、速攻御再婚、

お子様をもうけられたりされてますが、とりあえず、

シニョレ様の最期までは、34年間、連れ添われ続けられます。  

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「夕なぎ」(1972年クロード・ソーテ監督作品)のお二人が並びに!

しかも、シニョレ様もご一緒。贅沢なお写真。


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「僕たちの愛は特別なものだった。僕たちが別れたとしても、

それはもう愛がなくなったからではなく、

互いのことをあまりにも愛しすぎたからなのだ」

「ロミーは僕にとっては理想の女性だ。

そしてこれからもずっとそうでありつづけるだろう。

彼女には僕の息子を産んでほしかった」

等々と、自伝に書いて発表し、するっとナタリー様とゴールイン。

自分だったら、捨てられた男性に、そんなことごちゃごちゃと

書いては欲しくないと思うんですけど、なにせアムールの国だし。

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その後、ロミー様も妊娠、ご結婚。しかし、再びキャリアの低迷期に。

男女がああいう別れをした後、どちらからどう言って、

どういう関係を築いて行くのかは私ゃ、解りませんわ。

しかし、低迷期のロミー様を「太陽が知っている」(1968年)で起用。

大女優への道を与えたのはドロン様。

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愛息ダヴィッド様とお三人で。14歳にして、悲劇的な事故で、

亡くなられることになる運命が待っているとは。

その葬儀を取り仕切ったのもドロン様。

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う~ん、若い頃の「恋」は、それはそれで、人間としてはウマが合うの?

それとも、ビジネスパートナーのようなもの?わかりません。

ロミー様、絶えず、夫か恋人がおられましたが、あまり男運はよくない?

色々な噂がある、二人目の夫、ダニエル・ビアンシーニ様に関し、

日記に「彼はアラン・ドロンに似ている。何事にも束縛を受けず、

同じように魅力的で、ユーモアもある」と書いておられます。

ロミー様が亡くなられた時、ディートリッヒ様が

「彼女を殺したのはアラン・ドロンよ!」と爆発されたという話も。

事実かどうか解らない話。別れた後、それぞれが己の道を歩まれても、

それってアリなのかなあ・・・と、このロミー様の一文に思います。

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だとしたら、辛すぎる、息子さんを亡くしてふさぎこんでいたロミー様を、

ドロン様が連れ出された際の1枚。ミレーユ・ダルク様の、

晴れ晴れとしたお顔が、軽く、ひっかかる嫌な空気を感じたものです。

が、今回 ↑ のお写真を見つけて、少し気が晴れた?

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息子さんを亡くされてから「サン・スーシの女」を撮影され、

3日後からは、アラン・ドロン様との共演のサスペンス映画の撮影入り。
そんな 1982年5月29日。バルビツールとワインの空き瓶を残し、

43歳で生きる苦痛を体験し尽くしたかのように亡くなられたロミー様。

その葬儀の手配をしたのもアラン・ドロン様。

生涯、関わり続け、未だに写真集の監修をしてくれる、元婚約者。

責任をとって下さるお方だったのか、何なのか。


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膨大な「幸福な恋人たち」の写真の中の、この最後の1枚。

ロミー様がセルロイドのお人形のように見えるのが印象的。

幸せな夕餉の写真な筈なのに、寂しさを感じました。

そして、そんなニュアンスのある人だからこそ、

たった43歳という生涯で、あれほど深い作品を多々遺されたのかも。

あれ以上、生きるのは、酷なお方だったのかもしれない・・・