第二百九十夜・ロミー・シュナイダー様&アラン・ドロン様・上 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

過ぎ去りし日の・・・


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昨夜、予告させて頂きました、

ロミー・シュナイダー様と、アラン・ドロン様のツーショット写真の数々。

おフランスで写真集 ↑ が、ベストセラーとなっただけあってか、

お蔵出し写真が山ほど。色々拝見させて頂いて、

にわか、お二人のツーショット写真研究が出来ました。

(「研究」に、別段、何の「成果」も伴わないとは思いますが。

  

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よく拝見する「出会い」の頃のお写真ですが、

↓ こんな所で新聞読むな!感じ悪い!ドロン様!

と思ったら、 ↓ ちゃんと、ロミー様もお食事されてました。

きっと、カメラマンが大勢いらしたのでは?とか思いますが、

始めからずっと、カメラと共にあったカップルでらっしゃるのね。

その点、最近の「芸能人」の方が、開放的にお付き合いされてても、

「絵になるなあ」という写真、あまり拝見しないかも。  

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初対面のその時の印象を、ロミー様は日記に残しておられます。

「私は何もかもが悪趣味だと思った。

その男性にも特に興味をひかれることもなかった。

彼もまた、私を見て胸くそ悪い奴だと思ったらしい

ー本人があとでそう言っていた」 

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あ~あ、1958年Christine(恋ひとすじに)」で共演さえしなければ。

この作品、原作がアルトゥル・シュニッツラー様で、

1933年版の映画化では、ロミー様のお母様、

マグダ・シュナイダー様が主演されてるんですね。      


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仲の悪さを周囲が心配するような関係から、

今度は、周囲が反対するような交際へと急上昇。そして婚約。

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「それぞれが印象的なスピーチを行った。たとえば

ママは、『とりあえず結婚のことはまだ考えないことにしましょう。

子供たちは、まずじっくりとお互いのことを

知り合えわねばなりませんものね』実際には、『子供たち』は

すでに互いのことを知り過ぎるほど知っていた。

特に、自分たちのあいだを隔てる深いギャップについては

熟知していた。アランと私のあいさには深い裂け目が存在していたのだ」


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ドロン様の文章をも、ロミー様の日記は写し取っています。

「彼女は僕が世の中でもっとも嫌いな階層の人間だ。(略)

一人のロミーのことは世界中の誰よりも愛している。

だが、もう一人のロミーは同じぐらい嫌な人間なのだ」  

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「私たちの関係には、出会った時からすでに破局が運命づけられて

いたと言える。ただ、当時の私たちにはそれがわからなかった。

あるいは、単にそれを認めまいとしたのだろうか

ー少なくとも私一人だけは」

そんな内面や、ドロン様の新作の立て続けの成功への焦りとは別に、

写真には、幸福で、若さに輝く恋人たちの姿が写っています。

そこまでわかっていたなら、ここれへんで ↓ のように、

すたこらさっさと、お別れになられていれば・・・いや、

そうしたら、あの「女優・ロミー・シュナイダー」様は存在しなかった。

深い傷を負った人でないと出せない痛み。

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それでも、少しだけ、このままお幸せに添い遂げられたら、

フランスが国を挙げて愛するカップルとなられていたかも・・・

と、ありえないことを考えたりします。

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13歳の時に書き始められたという、ロミー様の日記。

一番初めのページに書かれている言葉。

「音楽、お芝居、映画、旅行、芸術。

これらが私という人間がもっとも重要に思っているものである。

この五つの言葉を耳にすると、どうしようもなく

私の血は騒いでしまう!」

ロミー様を魅了し、ロミー様がそのものとなったその世界。

旅。確かに様々な国での映画出演も多い方でした。

淀川長治先生も、各国を渡り歩いたことが、

ロミー様に独自の美を与えたのではないかと書いておられました。


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この、輝く幸せの後の苦難の人生が、

ロミー様ご自身を、芸術そのものにし、

命をも奪う事になるとは、何と辛い事か。