第百二十九夜・リリー・ラングトリー様 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

背徳に秩序があった時代?


奔放で鳴らされた、イギリスのエドワード7世の、

ロイヤルミストレス(正式な愛妾)や、愛人の方々の、

お写真を拝見してみようかな・・・と思ったら、

お一人目のリリー・ラングトリー様で、

一夜分、いっぱいになってしまいました。


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下のお写真は、とてもお若かった頃のものだそうです。

とにかく、お綺麗だし、人生華やかですわ。


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ひとまず、こちらがエドワード7世陛下。

ヴィクトリア女王の長子であらせられ、「バーディ」という呼称で親しまれ、

長きにわたる皇太子時代、大変マメに火遊びされていらした。


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この奔放なプリンス・アルバートをどうにかせねば、と、作戦が練られ?

1863年3月、21歳の若さで、デンマークの王女、

アレキサンドラ様と、御成婚。


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美しく、聡明な上、懐も広かった?アレキサンドラ王女。

夫婦仲はよくてらしたようですが、殿下のお元気さは変わらず。


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さて、星の数ほどの浮気の数々の中、ハイライトとなる女性が、

Lille Langtry(リリー・ラングトリー)様。1853年~1929年

何人かいらっしゃるメイン愛妾。その中でも人気が高いのがこの方。

「ジャージー・リリー」。ジャージーって言っても、牛の事じゃない。

ミレ様がお描きになった、この絵のタイトルからの愛称。

御出身地のジャージー島に咲く花で、ベラドンナの一種だそうです。


時は止まる君は美しい-ミレ


ミレ様と。

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教区牧師の娘として生まれた、リリー様。

牧師と言っても、かなり生臭系のお父様でらしたそうな。

初恋の人が、お父様の庶子で異母兄妹だったというくらい。

リリー様、ロンドンに憧れて、お金持ちでロンドンに家がある、

エドワード・ラングトリー様と御結婚。憧れのロンドンへ。

ハイクラスではないものの、社交界デビュー。

パーティーのひとつで出会ったのが、画家、ミレー様。

肖像画は話題となり、ラファエロ派前派風美女として、時の人に。


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こうして格が上がった、リリー様のハイソサエティーの世界。

1877年、サー・アラン・ヤング主催のパーティーで、

やってきた出会い。皇太子アルバート殿下。

その日のうちに再会は約束され、1877年~1880年、

公的愛妾、ロイヤル・ミストレスに。


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時は止まる君は美しい-さら


で、1879年、サラ・ベルナール様(写真右)ご登場で、

リリー様への御寵愛が薄れ、リリー様の方も、

エドワードの義理の従兄弟にあたるルイス・バッテンベルク様

(現女王エリザベス2世の夫エディンバラ公のおじい様)と、

恋愛関係にあり、「ロイヤル・ミストレス」退陣。


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それにしても、アレクサンドラ妃にも、ヴィクトリア女王にも好かれ、

お別れされても、殿下とも交流は友情となって続いたというのだから、

洗練された王室の恋愛。妻と愛妾が連れだってパーティーへ、

という親しさでらしたそうですから。


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何も、浮気三昧する必要もないけれど、

こんな流儀が残っていれば、現皇太子のもやもやした印象は、

なくて済んだかも???


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↓ この1枚は、「リリー」にひっかかって検索された、

別人の方のお写真だと思う・・・でも、綺麗だから載せちゃえ。


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さすがにこの頃、ラングトリー氏が、離婚を申請されたおられますが。

(たいてい、「夫人」を一族の出世に使えた宮廷文化時代以降は、

この手のお話しは、やはり夫が踏んだり蹴ったり?)

離婚成立は、かなり時間がかかって、1897年。


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リリー様、今度はオスカー・ワイルド様に勧められて女優デビュー。

で、ドラマティックなお写真が沢山残っているんですね。

アメリカに渡られて、数々のお金持ちを浮名を流しておられます。

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それだけ奔放・気ままな人生を歩まれながら、嫌われない。

(夫君に関しては疑問ですが。)美しさに加えて、知的であり、

人に好まれ、楽しい空気を創り出すことが出来る人だったと、

言われています。


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「女優」してらっしゃいますねえ。


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オスカー・ワイルド様絡みというと、「サロメ」かな???


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億万長者達との「お付き合い」が続かれたとはいえ、

巻上げるだけではない。気風・気前・浪費も半端でなかった?

財産、差し押さえにもなっておられます。

それでも、リリー様気質は健在だった?


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1925年、アレキサンドラ妃の没後「The Days I Know」という、

自伝を御出版されておられますが、王室関係に関わらず、

ひとを困惑させるようなことは書いてなかったとのこと。

男らしい!


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離婚が成立されて後、ヒューゴ・ド・バースという、

かなり年下の方と御再婚されておられます。

残念ながら、財産狙いの男性だったようで、

晩年は、モナコで、お一人で過ごされ、亡くなられました。

若い夫君のお話しも、思うがままにひた走った人生のひとコマ?

生き切った人生でらしたような気がします。


エドワード7世陛下、今後も、関連女性、要調査かも。