わくわくさせて下さる姐御さま
毎度、ご登場の度に、全く違うキャラクターを体現して下さる方。
全然ルックスが似てらっしゃらない、女王・エリザベス2世を演じられた、
2006年、スティーヴン・フリアーズ監督作品「クイーン」
レッドカーペットへストレート、Go!
がっつりアカデミー主演女優賞。
余裕ですわあ。
そういえばこの映画、「タ・・・タイタニックか」!?」という、
女性客、長蛇の列。びっくり。ダイアナ妃効果か、王室効果か?
映画館でぎうぎうで座る事ってあまりないのですが、
この時は立ち見席まで出来てました。
やっぱり、全然似てない。
でも、そっくりだった!まるで王室覗き見のように。
なんてったって、まだ在位中のお方ですし。
日本ではありえない?
リアル・エリザベス女王の挙措の、
エレガンスを認識させられた、ミレン様の演技。
あのお方の、特徴的な歩き方、クインズイングリッシュが、
上を下への大騒ぎの挙句、離婚したダイアナ妃の事故死の後の、
エリザベス女王の心理を細やかに追った作品。
でも、ちょっとした家族の会話とかが下々の家庭と同じで、
笑えるシーンも上手くはめ込まれてて、
↑ のシーン、お茶の時間にブレア首相からの電話がある場面。
電話の後、 ジェームズ・クロムウェル様演じられるエディンバラ公が、
「お茶が冷めた」とぼやくのが最高。
演じるは「ベーブ」のおじいちゃん、ジェームズ・クロムウェル様。
随所で笑わせて下さいます。
随所に登場する女王の愛犬が元気でかわいくて。
コーギー犬は、ラストシーンでも印象的でした。
(オリンピックの際に画面に映った、本物の?王室コーギー様も、
ヘルニアが心配なくらいころころしてて、可愛かった!)
↓ ちょこっと写ってます。この野放し感がいいの。
公開時に拝見した時は、王室イメージアップの根回しあり?
と思ったんだった。特にチャールズ皇太子の描き方に。
時間をおいて見直したら、そこらへん、
今度は逆に、イギリスらしい皮肉を感じました。
きっと、見る時の自分の気持ち次第でしょう・・・
印象深い2場面。王者の孤独。
夫が狩ろうとしている鹿の孤高の美しさと対峙しする女王と、
隣人に狩られたその鹿と再び対峙する女王。
懐かしいなどと言ったら、不謹慎ですが、
驚くほどご夫妻とそっくりだった、バルモラル城から、
ロンドンへ帰還された際の、献花を前にされた場面。
前年2005年には、テレビドラマ。
「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」
・・・で、1世の方の女王も演じられてます。
いいなあ、イギリス。ドラマの質が高くて。
1991年から2007年まで放映された、やはりイギリスのドラマ、
「第一容疑者」のミレン姐御様。いかしてます。
のっけのご登場から「禁煙?してるわよ」と言いながら、
その後すぐに、すっぱ~っと煙草を吸うシーンの哀愁。
粋でいなせな姐御。
それでいて、かなりジーンと来てしまいます。
2009年、マイケル・ホフマン監督作品
「終着駅 トルストイ最後の旅」
クリストファー・プラマー様演じられるトルストイの、最晩年。
自らの理想主義の元、全作品の著作権を国民に遺そうとする、
「夫」トルストイと、家庭の為にそれを止めようとする妻ソフィヤ、
トルストイの支持者たちとの攻防の日々?
「世界悪妻列伝」毎度ランクインのトルストイ夫人ソフィヤ様。
クサンティッペ(哲学者ソクラテスの妻)
コンスタンツェ・モーツァルト(作曲家モーツァルトの妻)
ソフィア・トルストイ(作家トルストイの妻)
三人揃って「世界三大悪妻」なんだそうです。
でもねえ、夫婦って「蓼食う虫もすきずき」って言うくらいで、
妻が悪妻かどうかなんて、夫しか決められないんじゃないかなあ。
「悪妻」という冠をつけるのは、利害を被った周囲なのかも
・・・って映画でした。
他にも2003年「カレンダー・ガールズ」も話題でしたね。
2010年、ジュリー・テイモア監督作品「テンペスト」
何度となく映画化されてきたシェイクスピアの名作ですが、
どうも、ファンタジー仕立てだそうで、
どんな風に仕上がっているのか、興味ある所。
で、これ。2010年、ロベルト・シュヴェンケ監督作品
「RED/レッド」タイトルがいいですねえ。
「Retired Extremely Dangerous」(引退した超危険人物)の略。
確か、トルストイ役の候補でもあった、
ジョン・マルコビッチ様もご出演。
ちょっとくどすぎてパスな時もあるけど、この映画は最高。
やばいオヤジたちの中でかっちょよくご機嫌な姐御。
どんちゃん騒ぎの豪快な痛快作。
潔いタイプの美人は白が似合いますねえ。
写真だけでも充分に堪能出来てしまう剛胆さ。
↓ こちらは公開時のプロモーション?ブルース・ウィリス様と。
2013年作品「RED2」待機中。
キャサリン・ゼダ=ジョーンズ様もご出演!
2011年には、ダドリー・ムーアさまの代名詞のような作品、
「ミスター・アーサー」のリメイクにご出演だったとか。
ダドリー・ムーア/サー・ジョン・ギールグッド/ライザ・ミネリ
でない「ミスター・アーサー」って想像がつかない・・・
けど、ヘレン・ミレン様がOKなさった脚本なら、いいのかも。
こちらは、アニー・リヴォヴィッツ様の写真作品。
ジュディ・リンチ様とのツーショット。豪華!
ジュディ・リンチ様もエリザベス1世されてましたね。
Wエリザベス!
おまけは2連発。1980年ティント・ブラス、ボブ・グッチョーネ、
ジャンカルロ・ルイと監督転々とした作品「カリギュラ」
脚本も改ざんの連続だったようで、
役者さんにしてみれば詐欺にあったような作品だったみたいです。
マルコム・マクダウェルさま、ピーター・オトゥール様、
サー・ジョン・ギールグッド様とすごい出演陣を揃えながら、
最後に、ボブ・グッチョーネが内容を相当変えて編集、
「ポルノ」にしてしまったとのこと。もったいない。
それでも、随所に、役者の凄みが漂う一編でした。
こちらは監督のカラー炸裂の方の作品。
1989年、ピーター・グリーナウェイ監督作品
「コックと泥棒、その妻と愛人」
衣装、ジャン=ポール・ゴルチエ様。
ミレン姐御様、エキセントリックな役、自然に似合いすぎ。
今後も驚きをいっぱい下さいませ。