第九十五夜・ヘレン・ミレン様 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

わくわくさせて下さる姐御さま


時は止まる君は美しい


毎度、ご登場の度に、全く違うキャラクターを体現して下さる方。

ヘレン・ミレン様。 1945年7月26日~、現在67歳。

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全然ルックスが似てらっしゃらない、女王・エリザベス2世を演じられた、

2006年、スティーヴン・フリアーズ監督作品「クイーン」


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レッドカーペットへストレート、Go!


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がっつりアカデミー主演女優賞。
余裕ですわあ。


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そういえばこの映画、「タ・・・タイタニックか」!?」という、

女性客、長蛇の列。びっくり。ダイアナ妃効果か、王室効果か?

映画館でぎうぎうで座る事ってあまりないのですが、

この時は立ち見席まで出来てました。

エリザベス女王はご覧になったのでしょうか?

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やっぱり、全然似てない。

でも、そっくりだった!まるで王室覗き見のように。

なんてったって、まだ在位中のお方ですし。

日本ではありえない?


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リアル・エリザベス女王の挙措の、

エレガンスを認識させられた、ミレン様の演技。

あのお方の、特徴的な歩き方、クインズイングリッシュが、

とっても優雅なのだと、今更ながらの再認識。

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上を下への大騒ぎの挙句、離婚したダイアナ妃の事故死の後の、

エリザベス女王の心理を細やかに追った作品。


でも、ちょっとした家族の会話とかが下々の家庭と同じで、

笑えるシーンも上手くはめ込まれてて、

↑ のシーン、お茶の時間にブレア首相からの電話がある場面。

電話の後、 ジェームズ・クロムウェル様演じられるエディンバラ公が、

「お茶が冷めた」とぼやくのが最高。 

演じるは「ベーブ」のおじいちゃん、ジェームズ・クロムウェル様。

随所で笑わせて下さいます。


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随所に登場する女王の愛犬が元気でかわいくて。


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コーギー犬は、ラストシーンでも印象的でした。

(オリンピックの際に画面に映った、本物の?王室コーギー様も、

ヘルニアが心配なくらいころころしてて、可愛かった!)

↓ ちょこっと写ってます。この野放し感がいいの。


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公開時に拝見した時は、王室イメージアップの根回しあり?

と思ったんだった。特にチャールズ皇太子の描き方に。

時間をおいて見直したら、そこらへん、

今度は逆に、イギリスらしい皮肉を感じました。

きっと、見る時の自分の気持ち次第でしょう・・・


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印象深い2場面。王者の孤独。

夫が狩ろうとしている鹿の孤高の美しさと対峙しする女王と、

隣人に狩られたその鹿と再び対峙する女王。


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懐かしいなどと言ったら、不謹慎ですが、

驚くほどご夫妻とそっくりだった、バルモラル城から、

ロンドンへ帰還された際の、献花を前にされた場面。


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前年2005年には、テレビドラマ。

「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」

・・・で、1世の方の女王も演じられてます。

いいなあ、イギリス。ドラマの質が高くて。


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1991年から2007年まで放映された、やはりイギリスのドラマ、

「第一容疑者」のミレン姐御様。いかしてます。


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のっけのご登場から「禁煙?してるわよ」と言いながら、

その後すぐに、すっぱ~っと煙草を吸うシーンの哀愁。


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粋でいなせな姐御。

それでいて、かなりジーンと来てしまいます。


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2009年、マイケル・ホフマン監督作品

「終着駅 トルストイ最後の旅」


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クリストファー・プラマー様演じられるトルストイの、最晩年。

自らの理想主義の元、全作品の著作権を国民に遺そうとする、

「夫」トルストイと、家庭の為にそれを止めようとする妻ソフィヤ、

トルストイの支持者たちとの攻防の日々?


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「世界悪妻列伝」毎度ランクインのトルストイ夫人ソフィヤ様。

クサンティッペ(哲学者ソクラテスの妻)

コンスタンツェ・モーツァルト(作曲家モーツァルトの妻)

ソフィア・トルストイ(作家トルストイの妻)

三人揃って「世界三大悪妻」なんだそうです。


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でもねえ、夫婦って「蓼食う虫もすきずき」って言うくらいで、
妻が悪妻かどうかなんて、夫しか決められないんじゃないかなあ。

「悪妻」という冠をつけるのは、利害を被った周囲なのかも

・・・って映画でした。


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他にも2003年「カレンダー・ガールズ」も話題でしたね。


2010年、ジュリー・テイモア監督作品「テンペスト」
何度となく映画化されてきたシェイクスピアの名作ですが、

どうも、ファンタジー仕立てだそうで、

どんな風に仕上がっているのか、興味ある所。


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で、これ。2010年、ロベルト・シュヴェンケ監督作品

「RED/レッド」タイトルがいいですねえ。

Retired Extremely Dangerous」(引退した超危険人物)の略。


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確か、トルストイ役の候補でもあった、

ジョン・マルコビッチ様もご出演。

ちょっとくどすぎてパスな時もあるけど、この映画は最高。


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やばいオヤジたちの中でかっちょよくご機嫌な姐御。

どんちゃん騒ぎの豪快な痛快作。


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潔いタイプの美人は白が似合いますねえ。


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写真だけでも充分に堪能出来てしまう剛胆さ。  


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↓ こちらは公開時のプロモーション?ブルース・ウィリス様と。 


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2013年作品「RED2」待機中。
キャサリン・ゼダ=ジョーンズ様もご出演!

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2011年には、ダドリー・ムーアさまの代名詞のような作品、

「ミスター・アーサー」のリメイクにご出演だったとか。

ダドリー・ムーア/サー・ジョン・ギールグッド/ライザ・ミネリ

でない「ミスター・アーサー」って想像がつかない・・・

けど、ヘレン・ミレン様がOKなさった脚本なら、いいのかも。


時は止まる君は美しい-アニーリヴォヴィッツ


こちらは、アニー・リヴォヴィッツ様の写真作品。

ジュディ・リンチ様とのツーショット。豪華!

ジュディ・リンチ様もエリザベス1世されてましたね。

Wエリザベス!


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おまけは2連発。1980年ティント・ブラス、ボブ・グッチョーネ、

ジャンカルロ・ルイと監督転々とした作品「カリギュラ」

脚本も改ざんの連続だったようで、

役者さんにしてみれば詐欺にあったような作品だったみたいです。


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マルコム・マクダウェルさま、ピーター・オトゥール様、

サー・ジョン・ギールグッド様とすごい出演陣を揃えながら、

最後に、ボブ・グッチョーネが内容を相当変えて編集、

「ポルノ」にしてしまったとのこと。もったいない。


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それでも、随所に、役者の凄みが漂う一編でした。


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こちらは監督のカラー炸裂の方の作品。


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1989年、ピーター・グリーナウェイ監督作品

「コックと泥棒、その妻と愛人」

衣装、ジャン=ポール・ゴルチエ様。


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ミレン姐御様、エキセントリックな役、自然に似合いすぎ。

今後も驚きをいっぱい下さいませ。