「月の輝く夜に」
シェール御大。
最近も「バーレスク」にご出演、お元気なようです。
アカデミーに毎年ぶっ飛び衣装で登場してくれた、
レディーガガさまとかの線のはしりみたいな方?
この方ご出演1988年、ノーマン・ジュイソン監督作品、
「月の輝く夜に」
そりゃ、映画だし、夢物語のロマンチックコメディなんだけど、
登場人物それぞれが、とっても魅力的で、
物語に引き込まれます。退屈なシーンゼロ。
「このまま一人もね~」という動機で、
「いいかげんに結婚しないとな~」状態のジョニー
(ダニー・アイエロさま)の、プロポーズを受ける、
大変現実的な未亡人ロレッタ、シェールさま。
じゃけんど、婚約するなり、マザコン彼氏のお母さんが危篤になり、
ジョニーはシシリーへ。
でもって、言い残して行くのが、絶縁状態になっている弟を、
結婚式に呼びたいから、弟に会いに行ってくれって、
まあ、面倒な。その弟ロニーがニコラス・ケイジさま。
確かに二人ともイタリア系。そのまま「ゴッドファーザー」出来そう。
あ、そういえば、ケイジ氏はコッポラ監督と親戚だったな。
弟、兄ちゃんを完璧逆恨みしてて、それをロレッタに訴え続ける。
それ聞きながら、初対面で、いきなりステーキ焼いて、
ご飯作ってやるロレッタ。でもって、話しは突然、
「あなたは狼なのよっ」な展開に・・・で、二人はがっつり↓。
ビバ、肉食!?
そんな頃、父ちゃんに浮気されてる、
ロレッタの母ちゃん(オリンピア・デュカキス様)は、
い~っぱいわんこ飼ってて、お家で肩身が狭いじいちゃん、
わんこを連れて散歩に行って、じいちゃん井戸端会議したり、
この夜は、満月に向かってわんこたちに遠吠え教えてました。
「ゆうべの事はなかったことにしてよっ、私は結婚するんだからっ」
というロレッタに、「君と一度だけオペラに行きたい」と粘るロニー・
そして二人は、メトロポリタン・オペラ劇場へ、
「ラ・ボエーム」を見に行くことに。
ここからのロレッタが見事。
ドレスから靴から全部買い、ぼさぼさの白髪頭も、
染めてパーマをかけ、お化粧マニキュアも完璧に。
メトロポリタン・オペラ劇場前では、タキシードのロニーが。
人生のシーン、TPOとしてのフォーマル。
両方の意味で、完璧!
ロニーのセリフも完璧。「感激だ」。
「ラ・ボエーム」を観て、涙を流すロレッタ。
「病気なのに、あんなに歌って」と興奮してる劇場ロビーで、
ばったり出くわすのは、愛人と一緒の父ちゃん。
「ちょっと父ちゃんどういう事よっ」
「お前こそ、そりゃ、誰や?」
・・・なハプニングの後。
オペラが最後と言った二人の、
愛は止まらない~。
家に帰ったら、ばっさりドレス脱ぎ捨てて、
「日常」に戻る所も、メリハリ効いてていい感じ。
「朝帰りでしょ、どうするのよ、あんたどういうつもり?」と、母ちゃん。
この母ちゃんが、フライパン作ってる朝ご飯が美味しそう。
パンのまん中くりぬいて、中に卵を落として目玉焼きに。
イタリア系ではスタンダードな調理法なんだろうか?
そんな話してる所に、ロニー登場。
「兄ちゃんに、あんたは渡さんっ」って展開の所に、
その兄ちゃん帰国。まっすぐロレッタの所に飛んできた兄ちゃん。
で、お話しは・・・・・・・・・
(さすがに、未見でこれを読んで下さってる方がいらしたら?
で、書けるのはここまでか。)
じいちゃんもとっても素敵です。
劇中、シャンパンで乾杯するシーンがあるんですが、
中に角砂糖をころんと入れるんですよね。
あれも、イタリア系の習慣なのかな?
アカデミー脚本・主演女優・助演女優賞とってます。
1987年、ジョージ・ミラー監督作品、
「イーストウィックの魔女たち」も相当イケてました。
ジャック・ニコルスンさまだから、この三人を相手出来るのか、
この三人だから、ジャック・ニコルスンさまでもああなるのか?
やっぱり、ぼんやりいい気持ちになりたい時は、
素敵なラブコメディーって楽しいです。
ラブコメで、女優さんを際立たせる名人、ヒュー・グラントさま。
ジュリア・ロバーツさまが可愛く見えた「ノッティングヒルの恋人」
「ローマの休日」がハッピーエンドではお話しにならないけれど、
この映画のオチは、あの映画へのオマージュを捧げつつ?
ウキウキするラストシーンでした。