また、『本の雑誌』 6月号にて、大森望さんにご紹介いただいています。帯に続いてありがとうございます。
と、ここまで書いたところで、実は、今までこのブログでこの作品のきちんとした内容紹介をしていないことに気が付きました。『エンジン・サマー』の内容紹介はしているのに。本末転倒とはこのことですよ。TSUCHINOKOの話をしている場合じゃなかった。\\ やべえ //
というわけで遅ればせながら内容紹介を。
![一迅社文庫編集部のブログ-ペンギン・サマー](https://stat.ameba.jp/user_images/20090331/04/ipocketedition/10/ca/p/t02200315_0276039510159276335.png?caw=800)
あらすじ
幼なじみの相馬あかりに付き合わされて、街に古くから伝わる伝説「クビナシ様」を探すため近所の「白首山」へ登る羽目になった東田隆司。
しかし。
街で暗躍する謎の秘密結社「赤面党」。一部でささやかれる、白首山に眠るという埋蔵金の噂。そして、ペンギン……。様々な要素が絡みあい、事態は思わぬ方向へ……。
そんな、ひと夏のトンチキな物語。
主な登場人物
・東田隆司
![一迅社文庫編集部のブログ-隆司](https://stat.ameba.jp/user_images/20090518/00/ipocketedition/84/6a/j/t02200211_0246023610182532654.jpg?caw=800)
おそらく主人公です。
幼馴染みの相馬あかりに振り回されたり、ペンギンのグギギと友情を育んだり、波乱万丈の夏休みを送ります。
・相馬あかり
![一迅社文庫編集部のブログ-あかり](https://stat.ameba.jp/user_images/20090518/00/ipocketedition/70/a5/j/t02200233_0269028510182532556.jpg?caw=800)
ヒロインにして陰の主人公です。
片手が万力だったりとか、あだ名が「人間枯葉剤」だったりとか、触手が武器だったりとか、そういうことが一切無いというヒロインらしからぬ子です。でも幼馴染みのいい子ですよ。
この子を見ていると、良いタイトル案が出ず私が悩んでいるときに、T澤さんが「ヒロインの名前があかりなら『あかり魔王式!』ってタイトルがいいんじゃない?」と言ってきたので無視したのが昨日のことのように思い出されます。
・グギギ
![一迅社文庫編集部のブログ-グギギ](https://stat.ameba.jp/user_images/20090518/00/ipocketedition/92/4f/j/t02200129_0371021810182532742.jpg?caw=800)
ペンギンです。真の主人公です。もしくは主ペン公です。『ペンギン・サマー』というタイトルなくらいですから当然ペンギンは出るものです。秘密結社「赤面党」によって改造された身であり、ペンギンですが人語を解します。
この子を見ていると、良いタイトル案が出ず私が悩んでいるときに、T澤さんが「ペンギンが喋るなら『俺のペンギンがこんなに喋るわけがない』ってタイトルがいいんじゃない?」と言ってきたので無視したのが昨日のことのように思い出されます。
しかし、もし編集部に偶然『エンジン・サマー』が無かったらどうなっていたのか、と思うと肝が冷えますね。
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彼らを中心に織りなされる、ひと夏の少し不思議でトンチキな物語。
途中、先日ご紹介しましたように戯曲になったり、あるいは日記になったり、章ごとに視点人物が変わりながら手を変え品を変え語られるパズルのピースが、ラストで綺麗につながるトリッキーな構成になっておりまして、一度読み終わった後、もう一度読み返すと、また新たな楽しみもあるかと思いますよ。
それと、『S-Fマガジン』5月号では『タイム・スコップ!』を柏崎玲於奈さんにご紹介いただきました。ありがとうございます。なお、SFMをつらつらと眺めておりましたところ、ヒューゴー賞の短編部門に、タイトルに猿が入っているものが2本もあるという情報を得まして、早速公式サイト を見てみました。
>Best Short Story
>(448 Ballots)
>“26 Monkeys, Also the Abyss” by Kij Johnson (Asimov’s Jul 2008)
>“Article of Faith” by Mike Resnick (Baen’s Universe Oct 2008)
>“Evil Robot Monkey” by Mary Robinette Kowal (The Solaris Book of New Science Fiction, Volume Two)
>“Exhalation” by Ted Chiang (Eclipse Two)
>“From Babel’s Fall’n Glory We Fled” by Michael Swanwick (Asimov’s Feb 2008)
だそうで、高校時代、全国模試で英語の偏差値が30台だった私にはどれにSARUが登場するのか判断がつきかねるのですが、いずれにせよ、世界的にSARUの波が来ていることはもはや疑う余地も無いのでしょう。(H田)