ソマトサイコロジストのロペスです。

クリスマスですね。

仕事は相変わらず忙しいです。


今日はちょっとインパクトあり目のタイトルつけましたが

まずは話を進めてみます。

最近は言う人ずいぶん減りましたけど

運動器の理学療法士は『痛みを治すのに医者は役に立たない』と

平気で言う理学療法士が結構います。

なぜなら医者は、『安静と投薬の指示しかできない、痛みが治らなくて

やっかいな患者さんをリハビリに回すとあとは丸投げになってしまう、

だから理学療法士が一番痛みを診ることができる、治せる』という論法です。


おそらくリハビリテーションに従事するセラピストでこういうこというのって、

自分たちだけで治していると勘違いするのは運動器系の理学療法士だけだと思います。

リハビリテーションは医師の指示にて動きますが、運動器リハビリの保存療法は

ほぼセラピスト一人に重要な部分がかかってきます。

でも、患者さんは基本的に治ろうとしますし

体は治ろうとする自己治癒力のようなものも働きますので、どっちかというと

治したというよりは「治癒のためのサポートをしていく」という表現が星界に近いと思うのですが

どうも治した感が強く、自分たちだけで何とかできるという錯覚に陥りやすいです。

自分はペインクリニック領域ですので、クリニックの整形外科医よりは医師が積極的に

痛みを治そうとする技術を持っていますので、共同でやっていくこともあったり、

単独でやることもあり、(心理士もいますので)、基本的にはチームであることが頭から抜ける

ことはなく、なかなかそういう事態にはならないのですが

どうも、リハビリはポジティブに考えることも多く。この辺は過信してしまいやすいところです。

神経系、特に急性期脳卒中のリハビリをおおくやっている方、ALSなどの神経難病のリハ、

内部疾患のリハビリを中心に行っている先生は

自分だけで・・・という感覚はあまり持ち合わせていないと思います。


何がいいたいかというと、チーム医療とはいいながらも、もっともチーム医療から離れやすいのが

整形外科領域・運動器リハのセラピストであるので、思考が固まりやすいのと

困難に弱く、向き合うことが苦手で、ネガティヴなことを認めにくくなります。

対策としては慢性痛のリハビリだけでなく、一般的に慢性疾患の医療の鉄則として

『治らないかもしれない』ということを頭に入れておく必要があります。

このときには、患者さんが右肩上がりによくなるという考えを持つことが

円滑な関係作りの邪魔となります。3歩進んで2歩下がるではありませんが

単純な疾患であっても慢性化すると病態が不明確になり、長引くことは往々にしてあります。

そのときに、患者さんを責めたりしやすくなりいい関係が気づけなくなることもあります。

そんなときは、一人で受け止めずにチーム医療の原点に返って、そういう患者さん情報を

共有してみたり、底までしなくても雑談の中で、医師や先輩理学療法士や同僚と

相談するだけでも

ストレスマネジメントにもなるし、解決への糸口が見つかる可能性があります。

自分も運動器セラピストですからこのあたりは常に意識して慢性疼痛疾患のリハビリを

続けています。というわけで今日も治療室をうろうろしたわけです。忙しいけど。

もちろん身体機能障害のアセスメントの技術向上を常に考えることは言うまでもありません。

今日も読んでくださりありがとうございました。