GDPランキングについてもう一つ。
日本のバブルのピーク時の、
一人当たりGDPランキング
日本は世界一だった??
と思う人はどのくらいいますか?
いえいえ。そんなことはありません。
当時、日本は一人当たりGDPで第8位。
「米国が一位か?」
そうではありません。
日本は米国を少しだけ追い抜いていましたが。。。。
上には、まだ上がいたのです。
当時の1位から7位には、どのような国が入っていたのでしょうか?
下の表は、左側が2010年のランキング。
そこに、1990年のランキング情報を載せてみました。
(少しぼけて見えますが、表をクリックすると、拡大してきれいに見えます)
一人当たりGDPで2010年に上位の国が 1990年はどうだったか
そして、一人当たりGDPが何倍に増加したかを表にしました。
(表のGDPは一人当たりドル建てGDPの数字です。)
一人当たりGDPはドル建て、その時点の価格表示。
ちなみにこの期間のドルのインフレは1.6倍ですから、
それ以上成長していないとデフレか、マイナス成長ということになります。
この表を見ると、当時の日本は8位でしたが、
一人当たりGDPが、当時のトップのスイスや、2位のルクセンブルグに
それなりに追いついているのが分かります。
日本の上のランキングには、他に、スウェーデン、フィンランド、ノルウェイ、
デンマーク、アイスランドなど、すぐ下にも米国、フランス、オーストリアなどが並びます。
そして現在のランキングの上位の欧州の国々は、
1990年当時でもランキングの上位だったと言うこと。
さらにこの20年間に2倍3倍に成長した国が
軒並みあることが分かります。
欧州のこれらの国も、少子高齢化の進んだ国なのですよ!!
つまり、メディアなどで言われる、日本はこれ以上成長しない
という俗説はおかしいと言うことが分かります。
これは 「脱ガラパゴス経済」 でも指摘しました。
http://ameblo.jp/inuwatari/entry-10327814845.html
つまり、成長してこなかったのは、少子高齢化のせいでも、
GDPの成長限界に達したのでもない。。。と言うことです。
それから、もう一つ、
中国の一人当たりGDPは、まだまだ低水準ですが、
過去20年間に12.5倍という大幅な成長を達成したことが分かります。
日本の政治家・中央官庁が手をつけてこなかった、
本当の成長戦略
これが必要とされています。