子供の頃、傍に居たのは非常に前向きで優しい両親とキラキラした音の世界でした。

20年と少し生きてきて、傍にいるものは相変わらずで、
「変わらないものなどない」といろんなことから目をそむけてきたあたしを優しく裏切ってくれるのです。

歌と距離を置いてから約1年。
あたしはいろんなものを見ました。

あたたかいもの、輝いてるものもたくさんあったけれど、汚いもの、愚かなものもたくさんあった。

手にとってわかったのは、あたしは小さいってこと。

どう考えたって
自然なものに勝てるはずもなく。
あたしがうたたねをしてる間も、何に悩んでるのかわかんないことを悩んでる間も時間は容赦なく過ぎて、ボケっとしてたら置いていかれるのです。

それでも、カルチャーショックみたいな感じで、現実を大袈裟にとらえてしまうあたし。何故?何故なんですか?と頭が痛くなるぐらい考える日々。
ぶっちゃけいばらでした。すっごい拷問でした。

そんなことで途方に暮れている間も、変わらず傍にいるのは両親と音楽で。
「ゆっくりゆっくり」
と、笑いかけている。

あなたが居るなら
あたしはもう一度、視界を遮るフィルターを捨てることができるはずなんだ。


何故涙は流れるのですか?
それは、きっと強くなりたいから。
何故人は傷つけ合うのですか?
それは、きっと強く生きていたいから。

理由なんてどれもこれも
ただただ、生きていたいから。

それだけのこと。