治外法権地区?茨城県神栖市【野犬の群れが居る町】(追記あり) | まぁ、こんなもんでえぇんとちゃう?

まぁ、こんなもんでえぇんとちゃう?

【2010.01.04】携帯からのコメント投稿制限解除しました。《制限していた理由は此方…(-_-メ)⇒『送信防止措置および発信者情報開示』http://amba.to/g7GpRt》 なお迷惑なコメント、読者申請、トラックバック等は此方で公開中。⇒http://amba.to/ig6gAg

神栖市と言えば、地下水のひ素汚染で有名な(少なくとも自分はこのニュースで名前を覚えた)土地である。

だが此処は「放し飼いの犬と野犬の群れ」が居る土地でもあった。


本日の「噂の!東京マガジン」が番組内でロケを行い 紹介していたのだが、ロケでは「犬に噛まれた」という被害者が数名取材に答えていた。また住宅街には首輪をした犬がうろついており、其処だけ見れば日本とは思えない(個人的にはインドの都市に似ていると感じた)様な光景を放送していた。

実際「法令で禁止されている犬の放し飼い」も多いのだが、古くからの地元住民にとっては違和感の無い状態であるとの(昔からそうだったという)発言を、取材で引き出している。


新聞配達業と説明された人物(映像は背中側からのみ)によれば、実際犬に襲われた事もあり、この土地に野良犬が多い原因として、鹿島工業団地が近い為に転勤する人間が多く、転勤する際に飼い犬を捨てていく為に野犬が多いのだという、その人物個人の考えを紹介していた。(あくまでもたった一人の主観的な考えである)


夏には「日川浜海水浴場」となっている海岸に9頭の野犬の群れが見られ、後を追うと海岸近くの廃屋に巣を作って繁殖していた。(子犬は可愛いヽ(;´ω`)ノ)


住民からは年間70件ほどの苦情が市に寄せられるとのことで、市の「環境課」への取材を放送していたが、「野犬の管轄は県になる、飼い主がわからないと指導も出来ない。」などと歯切れが悪い。


この取材と放送には、TBSの「行政が怠慢であるというイメージを作ろうという意図」を感じた。

犬の取締りとなれば、管轄担当である茨城県に問い合わせを行うのが筋である。

野犬の捕獲はかっては保健所の重要業務であった。

何とならば、かって日本においても「発病後致死率100%」である狂犬病の発生があったためである。

従って保健衛生上の観点から、野犬を捕獲駆除する事と、飼い犬にワクチンを接種することが、日本国民の生命を守る為に重要かつ必要な業務であると考えられていたのだ。

確かに応対した市役所(繰り返すが市の管轄ではない)の説明には、現状把握の点で少々疑問もあった。しかしこの問題を追及したいのであれば、実際に管理を担当している茨城県に取材を行うべきである。

茨城県からは、「文書で回答を得た」としてその内容を説明して居たが、「取材申し込みを断られた」とは述べておらず、その経緯の説明は無い。という事は、番組製作者は敢て管理義務を負っている茨城県ではなく、「管理義務を負わずかつその権限も無い」神栖市に対する取材を放送して、市行政の歯切れの悪い回答から「神栖市行政が怠慢である」という印象操作を行おうとしたのではなかろうか?と自分は推測している。(これも自分個人の印象に過ぎない)


神栖市の野良犬の多さについては、2008年度の神栖市長との「第8回 市長と語ろう!「ふれあい懇談会」でも話題となり、市長の答えが記されている。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【以下、神栖市発表の第8回市長と語ろう!「ふれあい懇談会」会議録 より】

意見要旨;

○野犬が多く見られます。小学校の通学路でもあるので、捕獲・駆除をお願いしたい。


市長の回答要旨;

○野犬の捕獲から、駆除については、茨城県の「動物指導センター」で対応しています。
野犬の状況を正確に伝えること、また、「茨城県動物指導センター」からの強い希望もあり、捕獲や駆除については、市民の皆様から直接、センターに連絡していただいている状況でありますのでご理解をいただきたいと思います。
また、茨城県動物指導センターへの連絡先は「0296-●●-●●●●」となります。
神栖市へは火曜日と木曜日の週2回、捕獲に来ているとのことです。
また、犬の放し飼いや散歩中の「ふん」などについては,市に多くの苦情が寄せられておりますので,犬を飼われている方については責任をもって飼って頂きたいと思います。
市では、犬及び猫の無秩序な繁殖を抑制し、周囲に対する危害及び迷惑の防止を図るため、犬・猫の避妊・去勢手術に対しての補助制度もあります。主な内容は手術費の1/3の補助(限度額1万円)を行なっていますので、よろしくお願いします。

【引用終了】(注; 電話番号は我楽者が伏せた)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



上記の市長の回答を見る限り、市の対応は「通常の対応」であると感じられた。

但し神栖市の常態が通常の市町村と異なる事から、通常以上の対応を市としては行うべきであろう。

とはいえこの番組では、やはり番組内で印象操作を行い行政に対する不満を煽ることにより、番組の視聴率アップを狙っている様に、自分には思われた。(あくまで自分個人の感想である)


所で自分が最も気になった点。

番組が県に問い合わせた結果を説明している際に、ロケにも行った深沢邦之が何気なく口にした言葉。

『県の方でも神栖市の野良犬を年間470から600頭の間で捕獲していると言ってますね。』


これは多くないか?

茨城県の発表 によれば、総人口(H22年2月1日)が2,966,146人、神栖市総人口が94,452人で、約3.2%である。

一方茨城県における犬の処分頭数が6,284頭【3/16追記;この数値は下の犬猫の処分頭数グラフの「H19年度数値」より】であるので、およそ7.5%が神栖市で捕獲された犬という事になる。(捕獲=処分頭数では無いが、此処ではほぼ同数と考える)

深沢氏の喋った数字が実際の県からの回答であるとするならば(これは確証が無い)、人口の割合から考えるとかなり多いのではなかろうか?


最も改善すべきなのは、地元住民の意識であろう。

行政に責任を擦り付けるべきではなく、地元住民が自らの意識を変革すべきである。

勿論その為に行政も「手助け」を行う義務があるだろうが、茨城県でも引き取り動物数削減の為の努力を行っている。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【以下、茨城県動物愛護推進計画 より】

5.動物愛護推進のための具体的目標の設定
(1) 犬及びねこの致死処置頭数「ゼロ」を目指して
(2) 犬及びねこの引取頭数の半減化  目標 平成29年度  3,500頭未満
現況 平成18年度  7,642頭  
    平成19年度  5,979頭

【引用終了】

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


また、茨城県保健福祉部 生活衛生課 環境・動物愛護グループのサイト を見ると、昨年だけでも「動物愛護推進協議会」の開催や「動物愛護フェスティバルの開催」、「動物愛護推進委員」の募集といった活発な活動を行っている事が読み取れる。

今年1月にも神栖市を含む複数の市において、「犬猫の飼育実態に関するアンケート調査」を実施したらしい
けして茨城県は手を抜いているわけではなく、積極的に問題解決を図ろうとしていると自分には思える。


そして茨城県の処分犬猫頭数は、平成10年度から19年度の9年間で半減している。

http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/dobutsu/gyomu/gif/syobun.bmp より】
まぁ、こんなもんでえぇんとちゃう?-茨城県処分犬猫数グラフ


だが一方、犬による咬傷事故件数はそれ程減少していない。

【茨城県動物指導センター 犬の咬傷事故Q&A  Q4 咬みつき事故はどのくらい起きていますか?より】
まぁ、こんなもんでえぇんとちゃう?-茨城県犬による咬傷事故件数の推移


この問題は、人に対する被害のみならず、動物愛護の観点から「野良犬を増やさぬ為」にも、放し飼いを止める様、住民の意識改革をする事が必要ではないだろうか?



《以下我楽者の呟き》

毛皮の服飾への利用や海豚鯨類の食肉、さらに家畜である牛豚鶏等の食肉にまで過激な反対運動をす行う動物愛護団体が存在する。

彼らには寧ろこの様な身近な問題について、「地元住民の意識改革をする為の運動」を行ってもらいたいものである。

人と金について、豊富な資源を有しているのであるから。


【3/16追記;各所文章の修正等実施】


【3/21追記】

3/21付けで「なか」と名乗る方からこの記事に対するコメントを頂いた。

それによれば、TBSの放映した内容が著しく公正を欠くものであり、事実と異なるものであるとの事である。


なか氏の指摘された問題点は以下のものと思われる。

・神栖市が神栖町であったころ生活していたが、「犬の放し飼いが当たり前」という事実は無かった。

・20年以上前に子供が噛まれた事件をきっかけに、放し飼いはかなり減った。

・首輪を付けた犬を捕獲して飼い主が判明して連絡すると、「捕まえるな」という苦情を言われる。

・上記の様な苦情は寧ろ転勤により移住してきた人間に多く、元からの住民にその様な行動が多いわけではない。


この「なか」氏について、自分はその人物の人となりを知らない。そしてなか氏のコメントについて、その性質上それに対する具体的な裏付けは無い。従って自分には、なか氏の主張が正しいか否かの判断をする事が出来ない。

ネットの世界では、匿名で誰でも好きな事を書き、主張することが出来る。

しかしTBSの放送内容に「印象操作があった」という事については、自分も同意する。

また自分のような個人の作成する拙い文章に対して、わざわざ「事実と異なる情報」を書き込む人間が居るとは、その労力と効果の兼ね合いから考え難い。

なか氏はご自分の得た情報(御自分の過去の経験も含む)について、それが事実であると判断して居られるのだろう。

実際にその場に住んでいたと言う方の経験談は、情報として非常に重要である。

とは言っても、それがなか氏のコメントが正しいという事にはならないのだが。


以下になか氏のコメント全文を記すが、読者の方は以上の様な事を踏まえた上で、提供された情報を良く吟味して頂きたい。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【以下、3/21 16:27付けで「なか」氏により投稿されたコメント全文】


コメントタイトル;噂の東京マガジンの報道は一方的


# 長文ですみません。

あの番組を見て、憤慨しました・・・TBSに。
編集の妙といいますか、番組的に都合のよい部分だけの内容になっていて、あーこういうことする番組・放送局なんだ・・・とガッカリです。

私は小学校入学から高校卒業まで神栖町(当時)で生活していましたが、「放し飼いが当たり前」なんて認識は誰も持ってないですよ。
市役所勤務の同窓生に確認したら、回答内容の1/3くらいしか放送されてなかったそうです。
元々住んでいる人達(≠転勤族)は20数年前に起きた事件(子供が犬に噛まれて大きな怪我をした)の後、放し飼いする家はだいぶ減りました。
だから旧来の住民と新住民の対決構図なんて実際には存在しません。あったとしても一部の住民間の対決でしかないです。

あと、市役所の肩を少し持つと、野良犬の捕獲はそれなりに(他自治体と同レベルには)実施しています。問題は飼い犬の捕獲なんです。
首輪をした放し飼いの犬を捕獲すると、(犬の飼い主に連絡がとれた場合は大抵)苦情が出されるそうです。「何で捕まえるんだ、自由にさせてるのに」と。
しかもそういう苦情を言ってくる人々は、大多数が新住民(=転勤族)・・・だそうです。
# 旧来からの住民はあまり苦情をださないんですよね。苦情を言う習慣が無いというか。

だから一方的な報道で真実を見誤らないでほしいな、と考えます。


【当該コメント掲載終了】

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇