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今、私は不動産に関する事業を手掛けています。
一つの柱が中古マンションに投資して完全にリノベーションして再販するという事業。
(やっていて何ですが、かなり野暮ったいビジネスではあります。ただ、これが結構可能性あるんです。)
アート・クラフト・サイエンスHP

で、つくづく考えさせられるのが「情報の非対称性」についてです。
情報を持っている側と持っていない側に相当の開きがある場合、情報を所有する側はビジネスをしやすくなります。
(自分なりにはこの情報の非対称性でもって、ビジネスをやってきたんだよなぁ……と思っているほど)


今、手掛けている中古マンションのリノベーションでも、ずいぶん苦労して独自情報を収集蓄積してきた結果、ようやくマーケットでそれなりに仕事をすることが出来るようになってきました。
これだけのインターネット「情報爆発流通」時代ですから、独自情報を確保することがそもそも難しいし、一般消費者も猛烈にたくさんの情報を収集できる能力を持っちゃってます。
それだけに、マーケット内で「自分だけが知っている」ことを確保するのは大変なんです。


さて、私は事業の傍らビジネスエンターテイメント小説(書籍流通筋にはジャンル分けが難しいと悪評が立っているようです)なんぞを書いているわけですが、これを流通させる過程で、新たな気付きを得たんです。

インターネット時代になって、私たち個人は、それまでとは違う量と質の情報を得られるようになりました。
たとえば、さっきの中古マンションを例にとるなら、インターネットが登場するまでは不動産流通業者が相当有利なレベルで「相場」を一方的につかんでいました。その結果、個人側はプロに依存するしかなかった。
ところが、ネットの登場で、消費者は簡単に「相場」を知ることが出来るようになった。グーグルで検索したら、簡単に自分のマンションが「いくらなのか」わかっちゃいます。個人側はプロ並みの質と量の情報を持てるようになりました。

マンション再販のビジネスフィールドに立っていると、この個人のプロ化を肌で感じ、震えるわけです。ところが……


私が得た新たな気付きとは、何でもオープンだと思っていたはずのネットの世界が実は強烈な「情報の非対称性」に満ちあふれているという事実です。
たとえば、Amazonで「売れている順位」が出ています。これが実にリアルタイムに変っていく。
この順位表示はAmazon独自のものであって、そのロジックは公開されていません。でも消費者はその順位を当然のものとして受け止めている。
「今の流行」がすぐにわかる拠り所として、知らぬ間に喜んで受け入れちゃっています。
でも、それって本当なんですかね?
(自分の本の順位がなかなか上にいかないから苛立っているって? いや、その恨みだけで書いてるわけじゃありません)


Facebookはすごく便利なツールです。
(拙著「奥さまはCEO」(Amazonで好評発売中!)の発売以降、Facebookに奪われる時間で読書が出来なくなりました)
でも、一生懸命書き込んでも、意外とリーチが限られていることに気付きました。
それなりの専門家に聞くと、自分の書き込みがタイムラインに表示される対象はその時点で親和性の高い200名程度だと言うではないですか!

この親和性プロトコル(エッジランクとかって言うらしいですね......)によって、私の「友達」が勝手に限定されているんです。
書き込めば書き込むほど、いいねすればするほど、サイバー上の「友達」が歪んでいきます。言い換えると、リアルな友達が表示されなくなっていく。
(まあ、それはそれでいいんですが……リアルに接触すればいいんだからね)


そこで、はたと気付いたんです。
SNSは情報弱者が情報を広く伝達する画期的なツールだというのは、一部誤解を含んでいると。
一生懸命いいね! なんつって押してるけど、それがコミュニケーションの対象を減らす結果を招いているのだと。あるいは、Facebookは最初から多くの人間に一括的にコミュニケートさせる気なんてないんだなと。

考えれば、僕が「奥さまはCEO、売れてます!」なんつって、あらゆる「友達」にガンガン発信できたらFacebookの広告収入が減っちゃうもんね。
たくさんに伝えたいなら「金払え」ってことだよね。

いつの間にか、限定されている「友達」。このロジックもFacebookが明かすことはありません。常に、彼らが僕らの「友達」を操っているんです。
(すみません。変に煽動するとかじゃないので……)


それでですね。僕はブログが見直されるべきだと思うんです。
(アメーバへのオベッカじゃないですよ。藤田社長に帯を書いてもらったからでもありません)
ブログなら不特定多数に広く伝わる可能性があるもんね。
そんなことで、ブログ強化に入ります。