オニババ化する女たち | フランス語発音上達ブログ!

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TOEIC980。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智博士課程在学中の井上がフランス語の発音を上達させるための方法について話します。

今回取り上げる”オニババ化する女たち”という本ですが、タイトルが強烈なので本を読んだことはなくてもタイトルだけは聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか。僕も本屋で初めて見たときに、そのファンキーなタイトルに結構度肝を抜かれたのですが、手元不如意のため購入はしませんでした。その後も何度か書店で見かけるたびに気になっていたのですが、先日近くのブックオフに行ったらなんと100円の棚にあったので「うむ、チャンスだ」とか思ってガツンと買ってみました。



内容的には最近流行ってる”身体を取り戻そう”系の本で、まあ結構面白いのではないでしょうか。ただ個人的には、そういった身体系の話よりは、むしろエピソード的に書かれてる話が興味深かったです。



著者である三砂さんは「助産婦のいない国に助産婦を作る」というJICAプロジェクトに貢献するため、ブラジルに10年滞在なさったそうです。そのため、本のそこかしこにブラジルにまつわるエピソードが紹介されてます。その中でも特に興味を引いたエピソードが二つあります。ひとつは、ブラジルでは子供をせかさないということです。もうひとつは、ブラジルでは急いでる人は自分のことしか考えてない人だと思われがちだということです。



まず一つ目のブラジルでは子供をせかさないということですが、筆者によるとブラジルでは子供が何かができないからといって、大人がそれを代わりにやってあげたりするようなことはないそうです。子供ができるようになるまで、大人はじっくり付き合ってあげるそうです。



もう一つの気になったエピソードですが、筆者によるとブラジルではみんなで集まって話してるときは絶対挨拶をするそうです。また、たとえどんなに急いでいても、廊下とかでたまたますれ違ったときには笑顔で一言二言挨拶を交わすそうです。なぜかというと、ブラジルでは働きすぎは自分のことしか考えてないという風にとられるかららしいです。



多分、サッカー好きの人だったらこのエピソード聞いて、「うん、どっかで聞いたことある話だな」って思うんじゃないでしょうか。そう、これジーコの行動パターンですよね。一時期の大黒みたいにたとえJリーグでちょっとぐらい活躍してもなかなか代表呼ばれないし、そのかわりサントスみたいに活躍してなくてもなかなかメンバーからはずさない。戦術指導は最低限しかしないで、基本的に中の選手に任せる。そして、たとえ代表の試合があろうと欧州組みの試合があろうと、カーニバルの季節になったら必ず帰る。おそらく日本のサッカーに興味がある人全員が何でこの人こうなんだろうとおもってたであろう疑問が、この本読んで氷解しました。いやー、あれブラジル人にとっては日常を送って行く上、そして何より子供を育てる上での至極当然のルールなんですね。目からうろこが100枚ぐらい落ちました。



しかし、こうしてみるとわかるんですけど、代表のサッカーって本当にその国の縮図なんですね。昔フランスでいろんな国の人とサッカーした時、みんな代表と同じようにプレーするのに驚きましたけど、あれはやっぱり国民性がそのまま出てるんでしょうね。そう考えると、日本の教育にはこの著者が言うように信頼が足りないのかもしれません。



確かにサッカーの評論家とかの意見見ても、今の代表の実力じゃどうせ世界の一流選手と互角に渡り合えるわけないんだから、さっさと戦術を仕込めって言う声ばかりですからね。選手の能力に対する信頼がまったくないですよね。それに比べると、ジーコの選手に対する信頼はすごいですよね。何しろコンフェデの後に、来年は優勝を狙いに行くっていっちゃうぐらいですし。もちろん信頼があれば勝てるわけではないですが、ただ試合が進んでいよいよ最後の最後まで追い込まれたときに、この信頼感はすごい力を発揮するんじゃないでしょうか。来年の6月の結果を楽しみにしたいですね。



追記

話はまったく変わるんですけど、セルジオ越後占いというのを見つけたので、暇な人はやってみてください。アドレスは下記のとおりです。ちなみに、僕は久保先生でした。「君はマリノスの久保のような気難しい男じゃないかな。しかしお酒があれば大満足。皆もそんな君のことを信頼してるじゃないかな。 」ですって。

http://homepage2.nifty.com/no-/sergio.html