20回以上のタイミング療法で妊娠しなかったのに、漢方で1か月で妊娠。。。 | 大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局」のブログ

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30代前半のカップル

 

結婚後、赤ちゃんが欲しくて、しっかりと基礎体温をつけ、20周期以上、タイミングを取ったのに全く妊娠する気配がないとのことで相談に来られました。

 

妊娠できない理由が、双方のどちらかにあるかもしれないので、まずはそのあたりをきちんと専門のクリニックに行って調べましょうとお話ししました。

 

その間、妊娠しやすくなるように身体作りのために漢方薬を使って準備しましょうと説明しました。

 

そこで女性の方の基礎体温などに目を向けたところ、卵胞の育ちが悪いようで低温期が長く、高温期が逆に短くなるという状況が確認でき、さらに基礎体温がギザギザの波型を描いていました。

 

これはホルモンバランスの乱れと自律神経系のアンバランスが両方ともに起きている状況として判断しました。

 

ただし年齢的にはまだまだ若いので、ホルモンバランスの乱れは「腎虚」としては考えず、腎が主る「主水機能異常」、つまり卵巣周囲における「水滞」と腎を根とする三焦の「水滞」による脳膜の浮腫みによって生じるホルモン分泌不利とホルモン作用発揮不利の2つの側面があると考えました。

 

他の漢方家や東洋医学者がどのように生殖器系を考えているのか、僕にはわかりませんが、僕は卵巣=腎(卵胞が成長する際には、卵胞内部に血がたまるのではなく、体液がたまることから、主水の腎との関連が深い)、子宮=肝(子宮内膜は体液ではなく血が充血することから、蔵血の官とのかかわりが深い)と考え、卵巣の問題と子宮の問題を大まかに分けています。(当然精血同源、肝腎同源ということがあるので完璧に分けることは不可能ですよ・・・)

この女性の場合は、基礎体温や月経情報から子宮内膜の問題よりも、卵巣の働きに伴う問題の方がウェイトが高いと考え、まずはそちらの方から処置することに。。。

 

処方は卵の質を改善する道筋を作るためにライセイジュの海を使い、自律神経系のアンバランスを調えながら三焦と卵巣周囲の水滞を取り除くことができる方剤を1種類選択。

 

それと同時に不妊症専門クリニックへ行き、基本的な検査をし始めようとしていたその時・・・

 

何と妊娠!

 

結局、検査は何もしなくても済んだとのことでした。

 

水滞による汚れの程度が予想以上に軽かったこと、それから何よりも「妊娠できないかも・・・」という精神的なブロッキング現象による不妊状態を漢方が調えてくれたことが大きいと思います。

 

また妊娠するために必要な道筋というのが今回の相談で明らかになり、このカップルが前向きに妊活に取り組めるようになったことも、今回の妊娠に結び付いた大きな要因になると思います。

 

当初は漢方の予算を1万円にしてほしいとおっしゃっていましたが、基礎体温や月経の状態における改善すべきポイントを漢方医学的な視点から説明している最中に、「それだったらしっかりと飲んだ方がいいですよね?」という話になり、こちらの希望通りの漢方が出せたのもよかったです。

 

もし予算に合わせて濃度を薄くしていたり、使いたいもの使わなかったとしたら、今回の妊娠に結び付いていたかどうかわかりません。

 

これまでの経験の中で、検査で特に問題がなければ、この漢方で妊娠できるだろうと考えていましたが、予想以上に速い展開にこのカップルをはじめ、当店のスタッフも驚きを隠せませんでした(笑)

 

漢方薬は時として劇的に効いてくれるんですから、やっぱりすごいです!!