大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局」のブログ

大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局」です。



$大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局・鍼灸院」

〒552-0007 大阪府大阪市港区弁天4-5-1
TEL:0120-70-3989 FAX:06-6573-3952
【営業時間】
(月~金)10:00~18:00
(土)10:00~14:00

$大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局・鍼灸院」



テーマ:

う~ん。。。

 

久しぶりに体調がよくない。。。

 

このところ仕事でもプライベートでもいろんなことがあって、頭を使いすぎてグルグルと巡ってばかり。。。

 

そのせいか、久しぶりに胸の圧迫感が出現。

 

だいぶ久しぶりの症状だったため、以前に同じような症状が起こっていたことをスッカリと忘れてました(>_<)

 

前回起こったときには初めての感覚で心臓疾患を疑って病院に行きましたが、今回は病院には行かず自力で漢方治療。

 

頭使いすぎて自律神経系のバランスを崩し、呼吸器系の筋肉が拘縮していると分析。

 

圧迫感は正中線上に感じるし、食事は普段通り問題なく食べられるけど、呼吸するのが少ししんどい。(空気が通りにくい感覚がある。でも咳は出ないし、喘鳴が聞こえることもないので気管支炎やぜんそくとはまた違う。。。)

 

今回はこれを強度の胸脇苦満ととらえ・・・

 

(103) 太陽病,過経十余日,反二三下之,後四五日,柴胡証仍在者,先与小柴胡湯;嘔不止,心下急,鬱鬱微煩者,為未解也,与大柴胡湯下之則愈。

太陽病が少陽へと伝変して10日あまり、反って之を2,3回下した後、4,5日経過して、柴胡湯証がまだある場合には小柴胡湯をまず与えなさい。その上で、嘔がやまず、心下急して、鬱々と微煩する場合には、まだ和解されていないから大柴胡湯を使って之を下せばよい。

 

太陽経に存在した邪が少陽の半表半裏に伝変して10日あまり経過していても、邪がなお少陽の半表半裏にいれば、和解させればよいのである。(つまり、発症してから何日経ったからといって早計に治療方針を決定するのではなく、あくまでもその人の症状を的確に捉えて弁証を行えという戒め)

 

たとえ日数が経過していても少陽半表半裏に邪がいる場合には、まず小柴胡湯を与えて、少陽枢機の働きを回復させ、その上で起こる症状の変化を捉え、更に治療を行えばよいのである。

 

少陽の病変は心下に集中することもあるが、上焦心肺は太陽との関係が最も深い。中焦脾胃は陽明との関わりが深く、これが表裏となる。半表半裏である少陽は心下に位置し、これが横隔膜・膈となり、そこは陽明穀道の通過する場所でもある。したがって、ここに邪が集約すると、下は胃に位置し、木火が陽明に肉薄することによって胃熱が生じ、胃失和降が起こるために嘔が起こる。また心下急とは心下に邪が集約するために、心下が苦しくなったり、胸騒ぎやむかつきなどの症状が起こるのである。

 

この場合には、邪が陽明に近いところにいるため、発汗などを通じて邪を表に追い出すのではなく、裏から下して抜いてやるほうが治しやすい。そのため大柴胡湯を使って、これを下すとよいのである。ただし陽明燥熱はさほど深刻ではないため、燥屎を形成するまでには至っていない。そのため芒消を使って蕩滌するほどではないので、大黄・枳実・芍薬で熱を生じさせている根本原因である気鬱を処置しながら、それを大黄で下し、胃の和降の働きを回復させれば、それらの状態から離脱することが可能になる。

 

大柴胡湯の舌診は、三焦の気機が巡らず、実証の為、内はパンパンに張っている状態。したがって舌質は歯痕などなく、パンパンに張った脹舌で、やや乾燥した白膩苔もしくは黄膩苔を形成している。

 

腹証奇覧では、左右の肋骨弓の下の部分で緊張が強くなっている。

「図のごとく、胸脇苦満して、すこしく拘攣あり。およそ拘攣は塊物とことなり、指頭にすこしかかわりこたゆるものなり」

図のように胸脇苦満があって、少し拘攣があり、拘攣は塊のようなものではなくて、指先にいくらか手ごたえのあるものであると解釈できる。つまり腹筋の緊張が強い状態であり、決して腹部の腫瘤のようなものがあるわけではないということである。

 

「また腹すこしく実満して心下硬せず、痞するばかりなり。よくよく診して考うべし。前に云う小柴胡湯は、心下痞硬ありて実満なし、これをもって分別すべし。」

実満とは、腹部に弾力と抵抗があって、中に何かが詰まったような膨満した状態をいう。単にガスが多くて張っている、いわゆる虚満とは違う。

 

大柴胡湯は、小柴胡湯の人参と甘草を除き、枳実・芍薬・大黄を加えたものである。大柴胡湯は陽実証に用いるということから、体質あるいは体格が頑健で、筋肉が発達して緊張もよい筋肉質の人、あるいは痞満して固太りの人、汗かきで暑がりという人に用いる。

大柴胡湯の適応を示す胸脇苦満はかなり強いもので、上腹部の腹筋の緊張が非常に強いために、指を肋骨弓の下から乳腺の方向に向かって押し込もうとしても、ほとんど凹みもしない。非常に上腹部の緊張が強いということが目標になる。また左右の肋骨弓が作る角度、いわゆる肋骨角は鈍角で90度以上ある。これは太った人によく見られる。

 

首や肩の筋肉の厚みと弾力があって緊張が強いことが普通である。したがって上腹部のみならず、胸郭全体あるいは首、肩の緊張も非常に強くて、肩こり、後頭部のこり、さらに筋緊張性頭痛という形になることも多い。皮下脂肪が厚い猪首の人が多い。

 

 

という傷寒論の独自解釈と腹証奇覧による大柴胡湯の腹証とを重ね合わせ、この胸部の圧迫感は肝鬱気滞から湿痰、そこからやや熱化したために生じた筋肉の異常緊張によるものと判断。熱が強い場合には痰熱として温胆湯加減が良いかとも考えたが、筋肉の拘攣に対して芍薬が欲しかったために大柴胡湯で対応することにした。ただし大柴胡湯には大棗が入っているものの、甘草の配合がなく、筋肉の拘攣に対して芍薬甘草湯の方意がほしかったため、あえて四逆散を加味。

 

これを服用することによって胸部の圧迫感は順調に回復。治ったと勘違いして服用を止めるとまた症状が再発するので、しばらくこれを飲んでしっかりと治します。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

最近、一貫堂処方の1つ荊芥連翹湯を使うことが多くなっています。

 

といっても弁証をしっかりと行ったうえで必要だから使っているのであって、むやみやたらに使ったりはしていませんよ(^^♪

 

たとえば・・・

掌蹠膿庖症でお悩みの女性の場合、膿疱は利湿薬で激減したものの、破壊された手掌の組織がなかなか治らず、手荒れ・手掌紅斑・ひび割れ・痛みなどが残ってしまいました。

掌を触ると熱感があり、紅斑、痛みから、これは炎症による毛細血管の拡張(三焦の実熱・相火の鬱熱・血熱)が同時に併存していると考え、牡丹皮・桃仁で涼~平の清熱活血薬を使いながら、三焦の実熱に対しては黄連解毒湯、相火の鬱熱に対しては山梔子・連翹、ひび割れなどの熱による陰の損傷に四物湯が配合された漢方として荊芥連翹湯を選択しました。

 

四物湯には川芎や当帰といった血分の熱を煽る生薬が配合されているため、バリバリの実熱に対しては、いくら黄連解毒湯を配合されているとはいえ、悪化させるのが怖いので使いません。ただし熱の度合いをしっかりと確認したうえで、牡丹皮などの涼性の活血薬を上手に使えば、それらの弊害を回避できると判断した場合、問題なく使えています。

 

この女性の場合は荊芥連翹湯を使うことによって1週間で熱感・紅斑・痛み・ひび割れがかなり改善しました。

 

 

また別の症例では・・・

小学生の女の子が、精神的なストレスと季節による唇の乾燥で舌なめずりを繰り返し、口周囲が真っ赤になってしまいました。

唇の乾燥は冬の気温低下に伴う微小循環不良で四物湯の適応です。

また舌なめずりをすることによって生じた赤みは三焦・血分の鬱熱として考え、精神的ストレスを緩和することもできる荊芥連翹湯を使いました。

 

この女の子の場合も、服用して4,5日で舌なめずりをしなくなり、口周囲の赤みも唇の乾燥も落ち着きました。

 

そのほかにもアトピー性皮膚炎などに荊芥連翹湯を使いながら様子を見たりしています。

 

荊芥連翹湯は配合されている生薬が多く、複雑なのですが、病理を詳しく分析し、使いたい生薬が適合するならば、問題なく使える印象が強いです。

 

過去には同じく一貫堂処方の1つである柴胡清肝湯で全身脱毛症の女児が治ったりしています。

 

一貫堂医学は中医学とは全然違う考え方をしますが、とても面白い処方であり、またいろんな疾患に応用が利くので、その使い方はしっかりと知っておいた方がよいと思います。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

当店では剥脱性口唇炎の悩まれる方の相談件数が比較的多い。

 

急性口唇炎などになってしまって皮膚科を受診し、ステロイドなどの薬を使えば、ほとんどの方はすんなりと治ってしまう。

 

だから剥脱性口唇炎になってしまった人たちも、最初はあまり深く考えずに皮膚科を受診し、通常の治療を行う。

 

しかし何が悪かったのか、ここで治りきらずに唇の状態がどんどんおかしくなって剥脱性口唇炎になってしまう。

 

剥脱性口唇炎になってしまうと、今度は治療法が確立されていないため、皮膚科に行ってもよくならずに路頭に迷う人が結構多いのではないかと思う。

 

そして頼るべきはインターネット。。。

 

自分の状態をネットで検索し、医師からの診断も下っていないが、自己判断で「自分は剥脱性口唇炎だ!」と思い込む人も少なからずいる。

 

厄介なのはここから。

 

自己判断で剥脱性口唇炎と思うのは問題ないのだが、今の自分の唇の状況が、一体どんな状況なのかを知る判断基準を持っていないため、唇のケアについてはネットで検索して、ほとんどの人が自己流で行ってしまっている。

 

一部の人は皮膚科や薬局へ行って、指示を受けているようだが、専門家であれ、剥脱性口唇炎に対しての知識を有しているかどうかはまた別の話。

 

これまでいろんな人にケアの方法をどのようにしているのか確認してきたが、本当に皆さんバラバラ。

 

リップやワセリン、ステロイドやアズノールなどなど、外用薬を塗布する人もいれば、一切何も使用しない人もいる。ひどい場合は、化膿しているのにほったらかしているケースもある。。。

 

急性口唇炎から剥脱性口唇炎へと移行してしまった場合、剥脱性口唇炎の状況に応じて、ケアの仕方がコロコロと変わってしまう。

 

唇の皮というのは非常に弱く、脆い。

 

また唇のすぐそばにある口腔内にはたくさんの常在菌がいるため、唇に傷がついてしまうと容易に細菌感染を起こしたりする。細菌感染を起こさなくても、たとえば強い紫外線を浴びて急性口唇炎に逆戻りしたり、急にリンパ液が漏れたりしてくることもある。

 

常に状態は一定ではないことに注意が必要。

 

そのため、時と場合に応じてステロイドを使いこなしたり、ワセリンで保護したり、何も塗布しないで様子を見たりする必要があり、その判断はなかなか自分ではできない。

 

僕たちはこれまでの経験から、今どのようなケアが必要かについてもアドバイスを行っている。

 

そういうアドバイスがあると、相談者自身も「今はこうすべきなんだ」という基準ができるため、安心してケアすることができるようになる。さらに適切なケアができると、たとえ急性口唇炎が再発しても、細菌感染を起こしても、リンパ液が漏れても正しく対処できるため、悪化を食い止めることができる。

 

当店にはほかの医療機関にかかっている方が、明らかにケアの仕方を間違って指導され、ひどい化膿を起こした状態で相談に来られるケースも少なからずある。

 

大切なことは、今の状態を正しく判断し、その時々に応じてケアの仕方を指導してもらえるようなアドバイスをきちんともらうことにある。インターネットなどの情報に頼ったケアは間違っていることが多いので、専門家にきちんと相談してほしい。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)