ベティが私の手を握っています。
私は、いかにも夢うつつの表情から覚めたように少し驚いて見せます。
(本当は薄目を開けて全部見ていました)
ベティが私に囁きます。
『〇〇さん…、つづきアタシがやってもいい?』
さっき聞こえた声は、来たお客さんがヒ〇ミさん指名でオイルマッサ希望だったので、ベティママと待ち時間で交渉をしてた声だったんですね。
このお店、古式マッサージは価格.comで見てもトップ3に入る安さですが、オイルは都心部と変わらない値段です。
(.comにそんなジャンルはありません)
お客さんが待ち時間を渋ったので、ベティも逃がすまいと焦ったのでしょう。
(ちなみに、この店は指名料はかかりません)
で…甘えるようなベティの問い掛けと、しっとりした手の平の感触に、私は名古屋章のように声が裏返り
『いっいいいいいいですよ~』
と速攻でOKです。
(ダチョウ倶楽部のリーダーでもいいですよ)
ここからが良かった…♂
ベティはヒ〇ミさんと何やら話し、すぐに出ていきます。
ヒ〇ミさんは、私の太ももを名残惜しそうに続けて揉んでいます。
少ししてカーテン越しに呼ばれると、ヒ〇ミさんは私の手を握り耳元に顔を寄せ、
『こんどかえす、ゴメネ~…』
と片言の囁きを残し、カーテンをめくり出ていきました。
営業トークとはいえ、これは堪りません。
(小指を立てたおじさんが、私はこれで会社を辞めました…と言っているコマーシャルを思い出しました)
程なく、ベティがニコニコしながら後ろ手にカーテンを閉めました。
何だか、二重のカーテンを強くしっかり閉めたように見えました。
(ここがポイントですよ♂)
私を見下ろすベティは、ゆっくりと私の左腕を取り、肩の付け根からマッサージを始めました。
いや~、しかし…同じマッサージでもする人によってこうも違うものなんですね。
体得しているとは、正にこのことでしょう。
(マッサージ体型です♂)
よく見ると、ベティは結構筋肉質です。
程よく肉付きがいいので、安心感があり力強さもあり、ベティ山も半端じゃありません。
最高です。
(法の華に友達はいません)
私は爽快感の呻き声を漏らしていると、ベティがにじり寄り、太ももを私の脇腹に密着させてきました。
オキニの話しをしました。
『〇〇さん、いつも☆☆ちゃん指名ね…どうして?』
(…いえません)
『☆☆ちゃん、マッサージ上手だからね(あそこの♂)』
『そう~?あんまりうまくないよ~』
(知ってるよ)
『ホントは、ここなんでしょ~?…』
…最高です。
(法の華に入ります)
ベティが私のビーチを駆け巡りました。
いきなりです。
私は男のセクシーアピールのため、パジャマの前ボタンを下二つしか留めません。
(石田純一、かかってこい)
ベティの手は、はだけた上着の隙間を滑って私のライトビーチを駆け巡ります。
皆さん…想像してみてください。
あのベティちゃんが艶めかしい表情で、ライトビーチを駆け巡ってるんですよ♂
(途中交代がそれほどまでの特典付きなら、次回から後輩を遣って指名をダブらせてやる)
あっーと、今度はレフトビーチだぁ~!!!
(辻よしなり的実況でどうぞ)
ベティが囁きます。
『☆☆ちゃんがね、〇〇さん素敵って言ってた。
ホントね…かっこいいしセクシー…フフフッ…
こうしてあげる~……』
Fantastic!
(houno hana~)
私は、この天国に一番近い場所で、絶頂に到達しようとしています。
(さっきのお客さん、来てくれてありがとう)
この安さで、この空間とこのサービス……
(ご覧のみなさん!ありがと~)
あっ…あああっっ…………………いっ………いっ……………くっ ………… ……… …
…………
……
隣の部屋から、何かがカーテンをめくって私を凝視しています。
スターウォーズみたいな顔です。
なにやら宇宙語で言っていますが、理解できました。
『おきたか?
ずっとねてたな、
もうマッサージおわった、ママわらってかえった、
あんたすけべね、
いったか?ははっ
…あんた、かっこいいな!』
どうやら、ベティに代わってすぐに寝てしまったようです。
(最悪です…-_-)
スターウォーズにけなされ、私は未だ状況が把握出来ないまま、無残にはみ出したライトセーバーを右手に握り、レフトビーチを駆け巡った自分の左手を見て、こう思うのです………
『名前を変えて帰ってきてやる♂』
(ジェダイの復習です)
べティが私を忘れるころまで、またデパ地下での修業が始まるのです~…
(見かけても声を掛けないで下さい)
追記;
タイトルにある『きれいな花』は、店名をあえて和訳したものです。