昨日の22時からTBS系で放送されたドキュメンタリー、
『波乱万丈ドキュメント
俺たちはプロ野球選手だった…』
にすごく感動しました。
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プロ野球球団から戦力外通告を受けた人々に密着。
元ソフトバンクの宮地克彦、
元巨人の條辺剛、
台湾に渡った芝草宇宙、
元阪神の伊良部秀輝ら各氏を取材する。
各球団の登録の上限は70人。
毎年華々しく入団する新人の数だけ
選手の座を追われる者もいる。
野球界を離れて全く別の世界に挑む者や、
現役にこだわって地方独立リーグや海外の球団に挑戦する者。
それぞれが選んだ道で
彼らはどんな人生を歩み、現在に至ったのか。
十人十色の生きざまを紹介する。
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「戦力外通告」って、
なんて残酷な響きだろうね。
台湾に渡ってまで現役続行にこだわったものの、
わずか1ヵ月半で解雇された芝草さん。
日本帰国後の数ヶ月、無職のまま過ごしている。
彼が、現役にこだわったのは、
子どもに、ユニフォームを着て野球をやっている父の姿を、
息子に焼き付けたかったから。
まだまだ幼い息子に、
「パパは野球やっていた方がいいかな?」
と聞くと、
「パパ、もうやらなくていい。
だって、今、毎日家にいてくれるんだもん。」
野球への悔いが沸き起こるとき、芝草さんは、
「パパ、もうやらなくていい」
を頭の中で繰り返すという。
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入来さん。
戦力外通告を受け、職はなくなったのに、
プロ野球選手として華々しく活躍していたときに
結婚し、呆気なく離婚した妻への慰謝料を払わなくてはいけない。
「何でもやらないと」
彼は、故郷に帰り、
スーパーのレジ打ちのアルバイトを始めた。
そんなとき、20年前に出会い、
一時期付き合っていた女性と、偶然、再会する。
活躍し、調子に乗っていた頃、
「あ!? オマエが何で電話かけてくんだよ!?」
とひどい言葉をぶつけたこともあったのに、
美容院を経営していた彼女は、
髪を切りながら、彼の話を聞いてくれた。
今、彼は、彼女(妻)のお兄さんが経営する仕出し弁当屋で、
一日中、揚げ物を作っている。
「大変だね、と言われるけど、
全然そんなことないんです。
楽しいですから。」
お兄さんは、彼に、ネームバリュー・経歴を生かし、
この先、営業として活躍して欲しいと期待していて、
最近、得意先回りに同行させるようになった。
40歳の男性が、義兄さんに頼んで、
名刺の渡し方をレクチャーしてもらう初々しい姿。
マウンドであれだけのプレッシャーに耐えていた人間なのに、
初めて、得意先のドアを開けるとき、
緊張でそわそわしている様子。
全てを仕切りなおして、
再出発に一生懸命な彼の姿は、
爽やかで格好良くて、、、
感動した。
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ドラフトで指名され、契約金4500万で
華々しく巨人に入団し、中継ぎで活躍した條辺剛さんは、
今、妻と一緒に「うどんのなかにし」で働き、
うどん屋さんとして一本立ちすることを目指している。
條辺さんの月給は15万円。
プロ野球選手時代から支えてくれた女性と結婚したが、
式を挙げる余裕はなかった。
プロ野球選手から、うどんやでの下積み。
「ついていくことに躊躇いはありませんでしたか?」
というリポーターの質問に、
その女性は爽やかに言い切った。
「私、彼に全然不安を感じないんですよ。」
この、パートナーへの揺るがないリスペクト。自信。愛情。
そんな人が傍にいてくれたら、
どんなに勇気付けられるだろう。
私もそんな女性になりたい(>o<")