吉田裕子BLOG「国語で人生に輝きと潤いを!」 国語講師、古典講座、日本語本

国語を学ぶことで感受性と対話力を磨いたら、人生はもっと楽しいと思う。国語の先生を始めて14年目。(予備校講師、高校教師、カルチャースクール講師(大人向け古典入門講座)、著述家) 東大教養学部・慶應通信(文学部第1類・教職)卒。放送大大学院在学中。

国語講師・著述家の吉田裕子(よしだゆうこ)の最新活動情報をお届けします。著書・講座などのまとまったご案内は、吉田裕子 公式ウェブサイトにございます。

   

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吉祥寺 古典を読む会の活動報告であり、さまざまな古典作品への道しるべとなることを願って、毎年編集している「吉祥寺 古典を読む会 年報 2016年」ができました。
 
私も、高校生の頃から数えれば、古典を学び始めて、十五年ほどが経ちました。

 

「読んだことがある」
「かじったことがある」
という作品の数も徐々に増えてきました。読むのが二回目、三回目という作品も多くなってきましたし、中には、十回以上読んでいる作品もあります。

 

それでも、古典作品を読む中で、新鮮な発見をすることが多いのです。気付きや感動は、むしろ最近の方が多いくらいです。

 

そんな実感をもとに、今回の年報のタイトルは「鮮」にしました。時を経てなお、われわれの胸にビビッドな印象をもたらす古典作品をご紹介したいと考えて編みました。

 

 

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A5サイズの冊子で、表紙込み44頁。300円で頒布しております。本文は基本的に↑の写真のような体裁です。
 
まず各作品のあらすじや背景などを吉田が解説したミニエッセイ(400〜600字)が掲載されており、その後に、名場面の本文+現代語訳を載せております。作品の概要を知っていただきつつ、原文そのものの魅力の一端に触れていただくことを目指しました。
 
13作品分の解説+名場面が掲載されておりますので、お気に入りの作品を見つけていただければと存じます♪ 
 
富士山 掲載作品一覧 富士山  数字は吉祥寺 古典を読む会の回次
 
25.平安時代のシンデレラ!? 『落窪物語』
26.『鼻』の原作ともなった『今昔物語集』を読む
27.垣間見から始まる恋~『源氏物語』(宇治十帖)
28.島流し、一人許されず……『俊寛』『平家女護島』
29.勅撰和歌集の変遷 『古今集』から『新古今集』の後まで
30.『伊勢物語』二つの禁じられた恋
31.近松門左衛門の描く愛と義理『心中天網島』(=河庄)
32.自分の心と向き合う『紫式部日記』
33.さすらいの歌人 西行の伸びやかな和歌
34.悲劇のヒーロー像はここから『義経記』
35.『源氏物語』「蛍」など見出された姫 玉鬘の物語
36.『大鏡』手段を選ばぬ豪胆な政治家 兼家
37.『雨月物語』 『走れメロス』を思わせる友情譚
 
※上記の作品紹介以外に『平家物語』『源氏物語』『竹取物語』『伊勢物語』などを題材にした、会員様のコラムが掲載されております。
 
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なお、2014年版(300円)、2015年版(400円)もあります。一緒にお求めいただいても送料は変わりませんので、合わせてお求めくださるとお得かと思います。
 
興味のある方は、通販コーナーまでニコニコ

 

 
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去る9月25日、吉祥寺 古典を読む会の定例会を開催しました。

今月は、1年間の活動をまとめた年報の発行日でした。扱った作品の紹介、また、会員さんから寄せられたコラムも掲載しております。詳しくはまた別記事でご紹介しますが、メンバーの古典愛の伝わる一冊になっているかと思います。
 
※40ページ、送料込み500円(みずほ銀行か三井住友銀行への振込)でお分けします。ご希望の方はこちらからその旨お知らせください。なお、会員コラム執筆の方には近日中に郵送いたします。
 


さて、今回の定例会のテーマは「和歌の巧みなエピソード」。この切り口のもと、さまざまな説話集や歌論書からエピソードを集めてお話ししました。


和歌にはホロリと泣ける情感の強い作品も多いですが、一方で、知的な当意即妙性の強い作品もあります。当意即妙とは、


当意 … 相手の和歌や状況・文脈を踏まえる

  … 即座に、すぐに反応する

  … 絶妙。相手の予想などを上回る巧みさで切り返す


という感覚のことです。

しみじみ感動するというよりは、「ウマいな〜」と感心するような感じ。現代でいうと、お笑い芸人さんのウマいトーク・ツッコミなんかに感じるような感覚かもしれません。


その機転のきいた面白さは、参加者の方にもお楽しみいただけたようです。

 

 


この感想で言及されているエピソードは、『今物語』におさめられたもので、こんな内容です。(本文は講談社学術文庫、訳は拙訳)


 

小侍従が子に、法橋実賢といふ者ありけり。いかなりける事にか、世の人、これをひきがへるといふ名をつけたりける。法眼を望み申して、


法の橋の下に年経るひきがへる

今ひとあがり飛び上がらばや

 

と申したりければ、やがてなされにけり。


訳:小侍従の子に、法橋実賢という者がいた。どのようなことがあったのだろうか、世間の人は、これに「ひきがえる」というあだ名をつけていた。彼は、法眼を望み申し上げて「仏の御教えの橋の下(=法橋という位)で長年過ごしているヒキガエル(=私)。そろそろ一飛び、飛び上がりたいものです」と申し上げたところ、すぐに任命されたのだった。


 

この他にも、「やさし蔵人」「小式部内侍の大江山」など、7つの和歌のエピソードを紹介しました。どれも当時の人の、頭の回転、古歌・故事の教養、ユーモアに感心してクスッと笑ってしまうものばかりでした。

このようなご感想もいただいております。


和歌が以前より身近なものに感じられました。言葉遊びあり、知性あり、ユーモアありの和歌、とても楽しかったです。


どんな素材が来ても最高の料理ができる料理人と、当意即妙の和歌の返しは、似ているように感じました。


タイムトンネルで平安時代に戻って、サロンで歌を楽しんでいるような、そんな気持ちにさせていただきました。過去世はきっと、月を見ながら、恋しい人を今か今かと待っていたような気がするのです(笑)


和歌のユーモアには、自分への自信と、相手への信頼がある。凄い。

 

 
次回は、10月30日(日)14時~。『風姿花伝』を取り上げます。お気軽にお越しくださいませ。


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会の参加者の梶間和歌さんよりお菓子を頂戴しました!(古典和歌に基づいた短歌詠作に励まれている梶間さんは近日、『源氏物語』を題材とし、「古典から学ぶ心理学講座」を開講されるそうですラブラブ

なお、この日はこんな撫子柄の着物でお邪魔しました。涼しくなってくると、着物でのお出かけが楽しいですねウインク

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という、ブログ記事を見付けました。書籍編集者さんによる記事です。

 

この記事によると、最初の増刷(=第2刷)は、店頭に置かれてすぐの売れ行きを見て、時に、見切り発車的にかけられることもあるそうです。(その後、売れ行きが失速すると、増刷分がまるまる残ってしまうこともあるとか……。) 第2刷にはそういうケースもあるけれど、第3刷は本当に売れてこそ辿り着けるものなので嬉しさが10倍である、という記事でした。

 

このたび、私の著作の1冊が、そんな第3刷を迎えることができました。

 

 

発売直後は書店での平積みなど、積極的に紹介をしていただけることも多いのですが、発売から時間が経つと、そうしたチャンスも少なくなるものです。2014年11月に発売した本が、こうして、2年近くの時を経て第3刷を迎えられたというのは、1冊1冊、この本をお買い求めくださった方がいて、それが積み重なっていった結果なので、本当に感慨深いです。

 

「とても具体的で明日からすぐにでも使える素敵な言葉づかい。自分で違和感なく使いこなし、気配り、心遣いのできる女性になりたいと思います」

 

「社会人になった時、礼儀正しくしっかりした女性でありたく購入しました。普段自分が丁寧だと思い使うフレーズよりも、さらに丁寧なフレーズが載っていて助かります」

 

など、嬉しいご感想も。ありがとうございます。

 

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なお、この第3刷が刷り上がってすぐ、担当編集者さんが直接、私のところに第3刷の実物を持ってきてくださいました。わざわざこちらまでやって来てくださる、そのお気遣いが嬉しくてたまらなかったです。そもそも、増刷は、編集者さんの書名・装丁などのプロデュースの賜物でもありますので、感謝しております。

 

表紙のサーモンピンクが本当に良い色で、本文の装丁もとても素敵なので、ぜひ実物を見ていただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

なお、表紙画像などはまだですが、10月8日発売の宝島社の新刊も、予約受付中です。

 

 

 

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