発達障害のある人の傍にいる人達 | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

広島でインクルーシブ教育と

発達障害への正しい認識普及活動をしている

日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。

 

さて、一昨日のラジオ放送内容について

今頃、ブログを書こうと思っているわたし。

 

10月2日に学習・発達支援員養成講座がスタートしたので

一段落ついたものの、、、

 

9月30日にNPO第3期が終了したため

理事会や通常総会に向けての準備が始まり、

更には広島市への提出書類作成、

 

そして、8つの公開講座のチラシ作成に加え、

来年5月開催予定の感覚統合療法入門講習会

基礎コースの企画構成もあり、

実にやることがいっぱいなのであります。

 

体一つしかないので

一日にできることが限られてしまうので、

ブログを書くのがおろそかになってしまいます。

とほほ。

 

というわけで、

10月11日(火)に放送された

FMちゅーピー広島すまいるパフェ

MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!では

発達障害のある人の傍にいる人達について

お話してみました。

 

というのは、

タレントの栗原類さんが先日、10月6日に

自身の生い立ちから現在までを綴った著書

『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』を

発売されたのをきっかけに、

随分多くの人が発達障害がどんなものなのかな?と

興味を示してくださるようになってきている感があったので

周りにいる人達の視点もお伝えしてみようかなと思い

3冊の本を紹介いたしました。

 

どちらも、互いの違いを知ろうとしない限り、

ずっと平行線のままになってしまいますから、

多数派の人達と少数派の人達が

共に分かり合おうとするには

双方の視点を互いに知ることが大切だと思うわけです。

 

1冊目はこちらの本を紹介しました↓

※表紙の上をクリックすると詳細を見ることができます。

こちらは、オーストラリアに住む
カトリン・ベントリーさんという女性が書かれていて、

結婚後に、どうもご主人がアスペルガー症候群のようだと分かってから、

理解できなかったことが理解できるようになったというお話なんですね。

 

こういった結婚後にご主人がアスペルガー症候群だと

分かるケースは徐々に増えてきていて、

私のところにもお子さんのことでご相談にいらっしゃったのに、

いつの間にかご主人の相談になっていたということが間々あります。

 

それで、お子さんへの対応方法を学んだことで、

ご主人ともうまくいくようになったといったケースもあるのですが、

そんなご夫婦が直面する困難というのは計り知れなくて、

お互いのコミュニケーションがうまくいかなかったり、

価値観の違いなどから喧嘩が絶えなかったり、

両者ともに大変な苦労をしていることが多いようです。

 

こちらの「一緒にいてもひとり」を書かれたカトリン・ベントリーさんは

結婚後17年を経て夫のアスペルガー症候群を知って、

長年の自身の孤独と欲求不満の原因や説明できるものを

見つけられたわけです。

 

そして、数々の困難を乗り越えられて

カトリン・ベントリーさんが求め続けていた

良好な関係をご主人と築けるようになった過程が

この本の中には書かれてあるんです。

 

同じような境遇にある夫婦関係を

劇的に改善することができるかもしれないヒントが

得られる本だと思って紹介しました。

 

2冊目の紹介はこちらです↓

※表紙をクリックすると詳細を見ることができます。

こちらは漫画家の野波ツナさんという方が描かれたもので、

ご主人のことを描かれています。

 

「はじめに」に、このように書かれてあります。

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この人はちょっと変わってる。

結婚前からそう感じていました。

 

でも、とても「やさしい」し、「おだやか」だし

「裏表がない」し、いい人だと思いました。

 

ところが、結婚して一緒に暮らし始めて

一緒に子どもを育て始めて

「あれ?なんか変だな」と思うことが増えてきました。

 

それは言葉では表しにくい正体不明の違和感でした。

 

夫が何を考えているのか、よく分からない。

 

私の気持ちを話しても分かってもらえない。

 

そのうち私は子どものことや仕事のことでどんどん忙しくなり、

 

夫について考える余裕がなくなってきて、

最終的に私が出した結論は「放っておく」でした。

 

夫の「おかしさ」を理解できず

どう扱ったらいいかも分からず放り出してしまった私は

そのせいで「とても厄介な事態」に

直面することになってしまったのです。

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実は、こういった話を

私はお子さんのご相談に来られた

お母様方からよく聞きます。

それで、少しでも双方が理解して

平和に暮らせるようになるといいな~と思って

この本を紹介いたしました。

 

そして3冊目の紹介はこちら↓

※表紙をクリックすると詳細を見ることができます。

 

こちらはお互いに普通に好きになって、

普通につきあい始めて

付き合っていくうちに更に好きになっていく

普通のカップルのお話です。

 

ただ、付き合った相手に、

たまたまお互いに障害があっただけということ。

 

男性には聴覚障害があって、

女性には発達障害があったというマンガです。

 

このマンガは聴覚障害のある男性の視点で書かれてあって

発達障害を理解するのにとても役立つ内容が描かれてあります。

 

このマンガに出てくる男性が

「僕が考えを変えればいいだけ」という表現をされています。

 

この考えを変えるというのが、

みんなが平和に共に暮らす上で

一番大切なことだろうと私は思っています。

 

いかがでしたか?

今回の放送では3冊の本を紹介しました。

皆さんの暮らしが平和で穏やかになっていくことを願っています。

 

左から水田アナ、石田チーフディレクター、私

私が左手にカメラを持っているためうまく撮れず、

撮りなおしたのに、水田さんの体がきれている。

ごめんなさい。許して~!

 

さて、11月3日(木・祝)に

学習・発達支援員養成講座の公開講座があります。

 

問題を抱える子どもを持つ親のためのプログラムを

研究・開発されている広島国際大学の伊藤啓介先生が第一部で、

午前中、子どもの見方や困難さにどう気づくか、

そして、どのように対応すれば子ども達が健やかに育つか

についてお話頂きます。

 

第二部、午後からは子どもの認知発達や不登校をご専門とされている

星槎大学の西永堅先生を東京からお呼びしています。

不登校への対応も含めた認知発達を前提とした

インクルーシブ教育についてお話頂きます。

 

教室にいる気になるあの子を思い出した方、

ご家庭で子ども理解をすすめたい方、

ぜひ、ご参加ください。

 

詳細はこちらからご覧ください↓

NPO法人日本インクルーシブ教育研究所