昨日に引き続き高知県2日目です
本日は、
高知県の森林環境税の取り組みについて、
高知県議会と、
実際に事業につながっている場所への
現地調査に伺いました
高知県の森林環境税は、
平成15年4月に全国に先駆けて導入されました
その後、
愛知県を含めた全国35県で
森林整備にかかる地方の独自課税がスタートしました
中山間地域の過疎・高齢化や木材価格の低迷から
間伐などの森林整備が行き届かず、
水源涵養や土砂の流出防止などの
森林の公益的機能が低下する森林が増加しています。
高知県では、
森林の荒廃は県民全体の生活環境に
影響を及ぼす問題ととらえ、
県民自らが参加して森づくりを行うことによって、
森林への理解や関心を深めてもらい、
森林の荒廃を防止するとの考えのもと、
森林環境税(個人・法人とも一律に年額500円)
を導入し、
森林の環境を保全するための取り組みなどを
行ってきました
これまでの取り組みに対し、
県民のみなさんの理解も得られ、
平成25年度から第三期(H25~29年)に入っています
この森林環境税を利用した事業のうち、
公共施設や幼稚園、
小中学校が行う木を活用した取り組みに対する支援、
公共的空間の県産木材を活用した木質化に対する支援
である 「木の香るまちづくり推進事業」 を
実際に行った現地などにも伺いました
市内の民間病院の受付です
入った瞬間にいかにも病院という匂いではなく、
木の香りに包まれた
暖かな空間が広がっていました
この事業は事業費の2分の1補助(上限500万円)であり、
その制度を病院が利用して改装されました
現在は受付と廊下の一部ですが、
患者さんからの評判もよく、
今後拡大していくとのことでした
こちらは、
市内のショッピングセンターのトイレ前です
店舗の壁面や天井に県産木材を利用し、
自然の空間を演出しています
こちらは、
高知工科大学前のバス停です
こうした事業のほかに、
人工林の間伐や、
希少野生植物をシカの食害から守る取り組み、
小中学校が行う森林環境学習、
森林保全ボランティア活動への支援など、
県民のみなさんの森林への理解と関わりを深める
活動も支援してきており、
この森林環境税への県民意識調査では
個人・法人ともに約8割が賛成しているとの事でした
また、
成果を受けてしっかりと課題抽出をするなど、
PDCAサイクルも明確に示されており、
この森林環境税に関する取り組みへの
強い意気込みを感じました
愛知県は平成21年から、
森林・里山林・都市の緑の整備保全を目的に
「あいち森と緑づくり税」を導入し、
現在第二期目に入っていますが、
この税金を財源とした事業に対し、
高知県に学ぶべき点が多々あると思われ、
今後の委員会で取り上げていきたいと考えています