平成15年5月9日、
鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から
打ち上げられ、
17年11月に地球と火星の間にある
小惑星「イトカワ」の岩石採取に挑んだ
探査機「はやぶさ」が、
7年間、60億キロの長旅から
今夜地球に帰還しました
月より遠い天体に着陸し、
地球に戻ってくるのは史上初の事です
イトカワの砂などを分析することで
何が分かるのかと言いますと、
小惑星は、
太陽系が誕生した約46億年前の姿を
今も保ち続けているため、
小惑星の物質を直接分析することによって、
太陽系の歴史や成り立ちについて
新たな発見が期待できるそうなのです
もし、有機物が含まれていれば、
生命の起源を考える材料になるとの事
このはやぶさは
新型電気推進エンジン(イオンエンジン)による航行
カメラで撮影した画像などを使った自律航行と
イトカワへの接近・着陸
ほとんど重力がない環境での試料採取
密閉したカプセルを大気圏に突入させての試料回収
と、いずれも人類初の試みをしており、
ほぼ4つとも成功の見込みのため、
日本の宇宙技術の高さ
を世界に示した事になります
無事の帰還をお祝いしたいところですが、
このはやぶさそのものは
残念ながら地球には帰還しません
エンジン4基のうち3基が故障した上、
姿勢を制御する装置3台のうち2台が故障
地球との通信が7週間途絶えながら
幾多のトラブルを乗り越え、
小惑星の物質を入れたカプセルを
地球に正確に落とすために接近し
切り離した後、
最後は大気圏で燃え尽きてしまうのです
満身創痍で帰ってくるはやぶさ、
最後はミッションを果たし桜と散るその運命、
苦労を乗り越え最後は燃え尽きるけなげな姿に
失われた日本人の美徳を見た気がします
↑ランキングに参加していますので
1日1回1クリックお願いします