2011年11月にはじまったgreensmile。最初からずっと関わってきたのは、檜原村。東京都(島嶼部を除いて)唯一の村、65歳以上の人口比率が45%もあって、(50%以上を超えると)限界集落になる、まさに崖っぷちにある檜原村に注力してきました。
檜原村は、東京で住みたい街ナンバーワン、などと言われている吉祥寺から、中央線でわずか45分。武蔵五日市駅からバスに30分ゆられたところにある、だいたいの人が「えー、東京? ここ」と心の内外で叫んでしまうような、村です。
檜原村には、高齢化と過疎化で、もう耕せなくなって放置されてしまった、いわゆる耕作放棄地が多数あります。村のほとんどが山林地帯のため、畑は急斜面。古来から受け継がれて育てられてきた伝統的な日本の野菜「固定種」を育むのに適したこの村の畑を荒地にしておくなんてもったいない! 立ち上がったひとりの若者がいました。彼は、たったひとりで都会から檜原村に移り住み、そこで耕作放棄地を耕し段々畑を作り、野菜作りをはじめました。
その彼と知り合った私たちgreensmileは、この土地の耕作放棄地を耕すことで、地域活性を試みるべく、2012年から「平米ファーム」という1平米からのレンタルファームなどを運営してきました。そして、2013年5月、この畑から六次化を目指すあたらしいプロジェクトをスタートしました。
仲間を集めて都会から畑に通うことで、プロジェクトを通じた村へのインバウンドを生むことができると考えたのです。
喉が乾いたら、村にある酒屋さんでビールを買えるし、おなかが空いたら村の食材を買って、ついでに村人も招いてBBQをすればいい。明るい声で村人とあいさつを交わし、おじいちゃんおばあちゃんに元気を与えることだってできます。
――そして、何より、この村で収穫した産物を、都会で開催しているマルシェで売ることで、檜原村をアピールすることができます(前回のブログより)。
「檜原村ゴマ畑プロジェクト(仮称)」第2回目の活動です。
実は、とうとう、プロジェクト名が決定いたしました! それは追ってお知らせします。
まずはこのプロジェクトの簡単な説明をします。
檜原村の耕作放棄地を開墾して、ゴマを植えて、ゴマ畑を作ります。育てたゴマをなんらかの製品にして、greensmile(面倒だからこっからさき“グリスマ”)が品川で開催しているマルシェで販売します。そう、六次化をみんなでやろう、というもの。
もちろん、私たちのコンセプト「都会と田舎をConnect(つなぐ)」主力選手になってもらおう、という狙いがあります。
6月8日(土)、マイクテストで言うところの「本日は晴天なり」。今回は17名の仲間が、檜原村に集まりました。
遠くは神奈川の藤沢から、他も埼玉や横浜など、関東各所から集まってきてくれました。
朝早いのにありがとうございました。
檜原村に着いたら、さっそく畑にレッツラゴー。
5月11日のプロジェクトのスタートで、ゴマ畑用地の約半分は開墾がされ、種まきも完了。
その様子はこちら
から。
そそそそそそして、今回、見事に発芽しておりましたー!
ということで、残り半分の開墾+開墾したところへ種まき+発芽したゴマの周りの草取り、という作業を行いました。
開墾鍬をふるう、仲間たち。
いつもは普通の会社員。汗をかきかき土と格闘。
時折出てくる大きな根っことの戦い。
根っこを駆除した後の達・成・感、快・感。
見かけ上、操るのが楽勝に見える耕耘機「こまめ」ちゃん。
しかし、結構なじゃじゃ馬。
じゃじゃ馬ならしのもがく仲間たち。
ゴマの種はゴマ粒くらい小さいので(当たり前だ!)まくのも丁寧に慎重になります。
性格が現れますねぇ。
中には、パパパパパーってまいちゃった人もいましたが(笑)
これは、発芽したときの葉っぱの並び方でばれますんで、よろしく。
こういう作業をすると、つくづく、農家さんってすごいな、と思います。やっぱり高齢者にはきつい仕事だな、とも。
今回も、さすがのチームワークでした。広大な荒地が見事に“畑”っぽくなりました。
その“畑”っぽいところに、耕耘機(HONDAのこまめ←いい名前だ、なんか親近感)をかけたら、ますます“畑”っぽい、っていうか、立派に“畑”になりました。
作業お疲れさまでした。
お天気もいいし、お昼はワイワイBBQです。今日初対面のみなさんがワイワイ飲んで食べておしゃべりしました。
一緒に農作業をしたら、すぐ仲間。育ってきた環境や、仕事や、好きな食べ物がどうこうは、関係ないのですね。
汗をかいたあとはビール!
焼きたての肉! 肉! 肉! 自分たちで採ったじゃがいも!
BBQには、いつもお酒を買わせてもらっている村の酒屋さん永喜屋さんの店主も遊びにいらっしゃいました。
村人との交流が、楽しいです。
女性どもが、がははははははって、笑いながら交流し合っていたころ、キッチンでは・・・・・・
グリスマのスタッフのイケメン部門(ひとりは膝から下がイケメン)が、お料理をしています。
よっ! 男の料理。ごちそうさまでしたー。
などと、盛り上がっていたところで、本日のメインイベントのひとつ。ワークショップのお時間です。
これは檜原村のゴマ畑からはじまる六次化プロジェクト。ということで、今回で、プロジェクト名を決定します。
先月各チームが作成した候補を踏まえ検討します。
「東京ゴマプロジェクト」「TOKYOごまのわプロジェクト」「美味ゴマプロジェクト」
司会進行のこじまんを中心に、みんな真剣に話し合います。お酒飲んでもそれをガソリンにしちゃうみなさんは、偉いですねぇ。尊敬しました。
さぁーて、プロジェクト名が何に決まったかというと?
じゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃーーーーーん。
「東京ゴマ0→1(ゼロワン)」プロジェクト
ひゅーひゅー。
いい名前がつきました。
ゴマあえ、ゴマだんご、ごま油、ずいずいずっころばし、ゴマみそずい。
日本人はゴマが大好き。毎日の食卓に、なんかしらゴマが登場しているのではないでしょうか。
香ばしくおいしいだけではなく、栄養価も高いゴマ。わたしも子供の頃からおばあちゃんに1日1粒でもいいから食べなさいと言われて育ちました。(1粒食べたって歯磨きしたら出ちゃってたりしたのですが)
日本食に欠かせないゴマですが、衝撃の事実が・・・・・・
日本のゴマの自給率、0.1%
ひゃーーーーーー。いま、なんつった?
ほぼゼロじゃん!
ほぼゼロであるゴマの自給率を、限りなく1%に近づけよう! そのために、檜原村の耕作放棄地をゴマ畑に変えて、「東京だって、ゴマの自給率を上げることに尽力できるんじゃい」ということを、示して行こう!
そんな願いと決意を込めて、このプロジェクト名にしました。
最後に、グリスマが2013年度推進する「都会⇔田舎Connect!連盟」についての説明を代表のいまなかからさせていただいて。
参加者からまた新しくが、コネクター(この連盟に加わって、都会と田舎をつないでいく活動を行う仲間)になりました。
「東京ゴマ0→1(ゼロワン)」プロジェクト、いよいよ本格始動です。
毎月、檜原村に行って、ゴマを育てていきます。そして、ワークショップでプロジェクトをカタチにしていきます。
今回参加のみなさんありがとうございました。
1回目と2回目の参加者のみなさん、そして、これを読んでくれたアナタ! の参加をお待ちしています。告知はfacebookのイベントと、ウェブサイトgreensmile
にて行います。
第1回目は現場監督、第2回目は撮影隊を務めさせていただき、参加者のみなさんとむしったり、まいたり、耕したり、考えたり、食べたり、飲んだり、笑ったり、転んだり、ビールが心にしみたり、本当にいい時間を過ごさせていただきました、黒川豆でした。
ではまた、来月。
かしこ。