Mon 160725 卓球に涙/なでしこの新盆/とりとめのない1日/ホントは激しい高校野球 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160725 卓球に涙/なでしこの新盆/とりとめのない1日/ホントは激しい高校野球

 8月18日の東京は、未明からいきなり豪雨になるは、豪雨のかなたから落雷の重苦しい音が響きわたるは、夏の終わりの激烈な天候になった。

 朝からリオの男子卓球団体戦を見て、豪雨はむしろワタクシのお目目のほうに移動してきた。先日の激しいガッツポーズで叱られた水谷隼選手の、叱られたぶんを全て取り返す大活躍を眺めながら、またまた熱い涙で両眼をヤケドしそうになるのだった。

 それにしても卓球男子の監督サン、唐沢寿明どんにクリソツじゃないか。卓球の試合に夢中になりながら、「オレはまだ『とと姉ちゃん』の花山編集長を見続けているんだろうか」と錯覚に陥るほどであった。

 花山編集長のモデル ☞ 花森安治による「暮しの手帖 戦争中の暮しの記録」が、今井君の母上・快傑ババサマの本棚に今もなお存在するのである。あのボロボロの雑誌を、いったいワタクシは何度めくったことだろう。ほとんど暗記しているぐらいである。

 卓球の大熱戦に涙しながら「暮しの手帖」を思い、「暮しの手帖」から戦争中の暮らしを考える。マコトにフシギなものであるが、諸君、今すぐ図書館に走って、「暮しの手帖」を借り出してみたまえ。

「戦争中の暮しの記録」は、創刊号から数えて確か96冊目。配給された玄米を一升瓶に入れ、少しでいいから白く精米しようとする「米つき棒」なんてのもあった。焼夷弾が降り注ぐ東京の空の写真も掲載されている。若い諸君にもぜひ一読をオススメしたい。
くまもん
(沖縄からのヒコーキでくまモンのクッキーをもらう)

 一昨日はテレビ中継で京都五山の大文字送り火を眺めつつ、「今年のお盆は、なでしこの新盆(にいぼん)だな」と、思わずしみじみしてしまった。新盆ではなくて「初盆」と呼ぶヒトもいる。その「初盆」にも、「ういぼん」「はつぼん」の2種類の読み方があって、日本文化はマコトに多種多様である。

 一昨日の京都は、土砂降りの雨。テレビ中継の音声さえ掻き消されそうだったが、それでも五山の送り火は赤々と燃え、オウチに帰ってきていたなでしこは、再び天国へ帰っていった。ホントに穏やかで控えめなネコだった。命日「なでしこ忌」は10月20日。あれからもうすぐ1年が経過しようとしている。

 今井君の頭に去来するのは、沖縄の海を元気に飛び回っていたトビウオたちの姿。トビウオで出汁を取ると、アゴが外れるほど旨いのである。そこで「アゴだし」と呼ぶ。魚が大好きだったなでしこにも、是非アゴを食べさせたあげたかった。

 ちょっとションボリしながら、昨日は一日中インターネットをイジイジいじって過ごしていた。いやはや、インターネットというものは、イジイジしながらいじっているとホントに止まらなくなってしまうものである。
スープ
(ANAダイアモンドラウンジのスープとワイン。沖縄への旅はここから始まった。この日は仕事ナシなので、赤ワインもOKでござったよ)

「東京で昼からクマのお肉を食べられるお店はないか?」と考えたのが、インターネットでイジイジした原因。今月の末、シチリアに旅立つ直前に大昔の友人たちと会合があって、昼間から酒の飲める旨い店を探していた。ふと「おお、クマに行くかね」と思いついたのである。

 思いついたキッカケが、沖縄からの帰りのヒコーキでCAさんからもらった「くまモンのクッキー」だったというのだから、今井君はクマよりずっと残酷だ。くまモンを見て熊の肉が食いたくなるようじゃ、日本の可愛いクマさんたちはオチオチ冬眠もしていられない。

 しかし諸君、沖縄からの帰りの今井君は、少なからずイライラしていたのだ。ブログ更新の危機は何とか切り抜けたものの(スミマセン、昨日の続きです)、羽田空港で荷物用のベルトコンベアが故障した影響で、ヒコーキの離陸は30分近く遅れた。

 もともと、羽田着の予定時刻は23時05分。「30分遅れます」ということになると、23時35分になっちゃう。しかも「遅れて申し訳ございません」としきりに謝罪のアナウンスが入る割りに、「スポットは71番の予定でございます」とおっしゃる。羽田の一番ハズレであって、出口まで徒歩で10分もかかる。

 ということは、新宿行きはもう最終バスしか残っていない。羽田発23時50分。バスは超満員、席に余裕は1つもない。新宿到着、0時20分。幸い首都高速に渋滞はなかったが、今井君の苛立ちは頂点に達していた。
ふじやま
(沖縄の旅の思ひ出1:雲間からFujiyamaの勇姿を発見)

 だって諸君、翌日には吉祥寺で授業収録が待っている。しかも収録は早稲田大学法学部の過去問演習。難問を出題するのが好きな大学はアマタあるが、「早稲田法学部」と言えば、泣く子も黙り、暴れる予備校講師も大人しくなる。その煩雑さでは1vs2を争う強豪校だ。

「泣く子も黙り」と入力されて「鳴く菰田麻理」と変換するMac君も、どうやらすっかり退屈しているらしいが、深夜0時20分に新宿なんかに到着して、今井君のイライラはつのるばかりだ。翌日の早稲田法学部に備えてゆっくり眠っておきたかったのに、それさえかなわない。

 そもそも航空会社の態度が冷たすぎるじゃないか。23時05分に到着するヒコーキが23時35分になっちゃったら、オウチまでたどり着けないヒトだって出ただろう。今井君は新宿からなら歩いて帰れる距離だからいいけれども、「終電が出た後でした」というヒトも少なくなかったはずだ。

 そういう苛立ちのミルフィーユが、「よーし、熊を食ってやる」という乱暴な決断につながった。熊・鹿・猪は、秋のワタクシの大好物。東京なら六本木の「またぎ」、大阪なら玉造の「小原庄助」、そういう店に闖入して、店の人々に怖がれながら平気で熊を食する。
志摩半島
(沖縄の旅の思ひ出2:上空からの(おそらく)志摩半島)

 そこでまず、くまモンのクッキーをバリバリ噛み砕いて威勢をつけた後、「首都圏 熊」で検索。ところが諸君、そんな検索じゃ「神奈川県のラーメン屋のドアに熊が体当たりした件」しか出てこない。苛立ちはますますつのって「怒髪天をつく」なアリサマだ。

 今井君の場合、「怒髪」と言っても何しろ短い6mmの丸刈りだから、ちっとも天なんか突いてくれない。怒髪が天を突いても、見た目は要するに普段と変わらないのである。

 その状態でクリックを続けていたら、「熊」からMac君が連想してくれたのは、何と「埼玉県熊谷」なのであった。「日本一熱い街」を、岐阜の多治見や群馬の館林と競っている真っ最中、今井君も8月21日に熊谷にその勇姿を現すことになっている。

 しかも高校野球は今やタケナワ、Mac君は何しろ「鳴く菰田麻理」というトンチンカンだから、「熊谷商業 vs 川口工業」という歴史に残る埼玉県の決勝戦を選び出してくれた。1980年、「世紀の誤審」で有名な試合である。

 詳しくは諸君、YouTubeで目撃してくれたまえ。何しろ天下の朝日新聞社主催だ。湧き上がる白い雲、海風の吹き渡る夏の青空、爽やかな高校生が潔く白球を追いかけるのが理想。そのせいか朝日新聞社は「ゴジラ松井5連続敬遠」みたいなのは、25年経過しても意地でもおキライなのである。
種子島
(沖縄の旅の思ひ出3:上空からの(まず確実に)種子島)

 しかし諸君、40年近くも昔の高校野球は、別にそんなに潔くも爽やかでもなかったのである。派手に落球してもみんな知らんぷりでゴマかしちゃう。判定に不満な選手は審判に食ってかかり、「アウトだ、ベンチに戻れ」と言われても、シカトして塁上で粘りつづける。

 明らかに審判の誤審であるが、審判のほうも潔さや爽やかさも持ち合わせないらしく、自らの過ちを意地でも認めない。監督も強烈に意地っ張りであって、何度でも抗議の選手を走らせる。

 ついにはスタンドから観客がグラウンドに乱入してくる。3人や4人ではない。みんな中年のオッサンであるが、見るからに「泥酔 ♨ 一歩手前」というカタガタばかり。ビールどころか、日本酒か焼酎でも痛飲していたんじゃあるまいか。

 その後も「乱闘寸前♨」の激しいプレーが続く。 
① 2塁ベース上でのクロスプレーをめぐって。
② 本塁生還後の走者への、捕手のパンチまがいのタッチをめぐって。
③ 1塁でのクロスプレーで、打者走者がミゾオチを痛撃されたプレーをめぐって。

 おお、こりゃ激しいや。昭和のプロ野球を髣髴とさせる「いてまえ!!」な感じ。余りに懐かしくて、今井君は深夜3時過ぎまで、繰り返し繰り返しこの試合に見とれていたのであった。ただし諸君、当時の選手たちはもう50歳をゆうゆう超えている。「思えば楽しい昔話」というヤツである。

1E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 1/2
2E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 2/2
3E(Cd) Minin & The State Moscow Chamber Choir:RUSSIAN FOLK SONGS
4E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN⑥
5E(Cd) Maria Del Mar Bonet:CAVALL DE FOC
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