おはようございます。
先日の記事、「子宮頸がんワクチンは効果がないことを厚労省が認めた」2013.4.2は多くの方にfacebookなどでシェアしていただき、大きな反響がかえってきています。
アメブロ記事をfacebookに載せているため、昨日から現在までにアメブロでの読者登録申請が30を超え、メッセージ、コメント、そしてfacebookでの友達申請と非常に多くの方からコンタクトをとっていただきました。
先程アメブロのアクセス数を見ましたら、昨日の総アクセスが12511となっており、かつてない数字に、少々というかかなりとまどっております。
もろもろ順次お返事していますが、お返事もれ等ありましたら遠慮なくおっしゃってください。
よろしくお願いいたします。
さて、本題です。
facebookでのコメントを見ていて、「お医者様は、子宮頸がんの6割は防げるワクチンだと言っていたのに!」という書き込みがりました。
お医者様は嘘をついていたのでしょうか?
これは、いいえです。
まず、先日の記事にも資料として載せておいた厚労省の子宮頸がんワクチンに対するファクトシートをご覧下さい。
(HPV)ワクチンに関する ファクトシート - 厚生労働省 平成22年7月7日版
問題の質疑応答のときに、こちらのファクトシートをもとに厚労省とはたともこ議員がやりとりをしています。
ファクトシートを辞書でひくと、「データ表、事実を示した印刷物、概況報告」等と書かれています。
すなわちこれは、厚労省が出したHPVワクチンについての事実が書かれたデータ表です。
この文章の11ページ、③HPV遺伝子型の分布 をご覧下さい。
そこの(イ)我が国での分布 が日本での子宮頸部組織の細胞診でHPVのどの型が多く出ているかのデータが載っている部分です。
数種類の検査法で細胞からどの型が多く出るか確認されています。
必要なところだけ抜き出してみます。
『PCR/シークエンシング法によるHPV型調査では 子宮頸がん患者では上位からHPV16(42.4%)、HPV33(9.0%)、HPV58(8.0%)、HPV18(7.7%)、HPV52(7.1%)であった。
なお同グループの別の報告では、CIN患者HPV型別の頻度は上位からHPV16(17.5%)、HPV52(15.0%)、HPV51(11.0%)、HPV31(6.3%)、HPV58(3.8%)であった。
PCR/制限酵素消化断片多型法を用いた報告 HPV型別の頻度は、浸潤がんで上位からHPV16(40.5%)、HPV18(24.4%)、HPV52(8.4%)、HPV58(3.1%)、HPV33(3.1%)であった。
サザンブロッティング法を用いた子宮頸部扁平上皮がんでのHPV型調査では、上位からHPV16(31.3%)、HPV58(10.9%)、HPV52(8.2%)、30HPV31(2.7%)であった。』
数種類の検査法で子宮頸がんになっているの人の患部の細胞から検出されるHPVは16型が30~40%で、18型はPCR/制限酵素消化断片多型法で24.4%となっています。
これをみると、子宮頸がんの患部からHPV16型、18型をあわせて60%程度が検出されるとなります。
HPVが子宮頸がんの原因で、ワクチンでその感染が防げるとしたら、今の16型18型のワクチンで6割の感染が防げる、となるわけです。
ここだけをみるとお医者様の言う事は間違ってはいません。
でもこれは、子宮頸がんにかかってしまった人の細胞についてです。
質疑全体を見ると、日本人一般女性でHPVに感染しているのは16型が0.5%、18型が0.2%で、99%以上の女性が感染していない型なんです。
そして、性体験のある女性の50%以上が一度はHPVに感染しますが、そのほとんどは自然に排泄され、仮に持続感染しても90%以上はやはり自然に排泄され、進行するのはごくわずかです。
その上、適切に治療をすればその治癒率はおおむね100%と厚労省のお役人は発言しています。
全体を見るのか、部分を見るのか。
このあたりの捉え方の違いと言うか、言葉のマジックと言うか、表現の仕方のテクニックというか、で大きな溝ができています。
HPVの16型と18型を予防すれば、子宮頸がんになってしまう人の60%の部分は減らす事はできるのかもしれません。
でも99%以上の女性はこの型に感染していません。
これが、質疑応答とファクトシートから読み取れる事です。
あなたは、どう感じられますか?