ビンチェを開業してからこの2年5ヶ月の間、
全て自分たちの資金でお店を開業し、
そして全て自分たちが作ったフォーマットでお店を運営し、
毎日自らがお店に立ち、
一喜一憂しながらも少しずつ
お店がお客様に育てていただいているのを実感しています。
そんな中でとても強く感じること、
飲食店のスタッフを育てあげることは時間がかかるということ。
もちろん、短い時間でのスタッフの戦力化というのは
どんな仕事でもとても重要なことです。
でも、俗にいう高粗利の商売である飲食店では
人によってお店の表現や結果の数字が大きく変わります。
その数字はどんなことで作られるのか。。。
私が強く感じているのは、五感と心をどこまで使えるか?
にかかってくると思っています。
例えば、商品知識とかレジ操作とか、
レシピとか作業を早く覚えようとすることは
ある程度の努力で深耕させることはできますが、
全てがお店の中で馴染んでいくには
やはりある程度の時間が必要になってきます。
例えば、客席の玄関に背を向けていても、
お客様の気配を感じてすぐに振り返り、
そしてすぐにお客様に歩み寄らなければいけない。
長年この仕事をやってきた私は
身体が自然と反応してしまう。
どうしても他のスタッフよりも早く動いてしまう。
そうすると、他のスタッフは私がやるものだと思い、
結局はアクションがない。
こんなことがまだまだ多くあります。
そう、私がやり過ぎてしまうのが原因。
でもお客様にとっては一期一会。
うちのスタッフたちが、
まだ慣れていないからとか、アルバイトだからとか
全く関係なく、その場を感じよく過ごしたいに決まっている。
極短に言えば、スタッフが慣れる間に
お客様が来なくなってしまうことだってあるんだし。。。
玄関のドアのちょっとした音、空気の動き。
自分がやっている目の前のことだけでなく、
全体の様子にどれだけ感覚を張り巡らせるか。
もちろん天性の感覚をもった人間もいると思うのですが、
それはいつも関心をもたせていくこと、
煩く言い続けることをし続けないといけない。
でも、(言い続けること=関心をもってもらうこと)×経験回数×時間経過というのは
とても大きな効果があると思っています。
長年経験している人間でも、やはり深く教えられていないと
単に作業を重ねるだけ。
だからそれは作業で終わることになってしまうのです。
ビンチェのスタッフたちを見ていて、
本当に全員がとても優しく、前向きで真面目な人たちです。
だからつい安心してしまうのですが、
どんなに前向きで真面目で優しい気持ちがある人でも、
ただ単に何も言わずに時間を過ごさせてしまうよりは、
ちょっとだけ関心をもってもらう情報として
その時々に気付いたことを言ってあげた方が
絶対に前進するスピードが上がると思うのです。
前進=ギャランティ
仕事上で本当の意味でスタッフを育てるということは、
その人のギャラを上げていくことだと思うのです。
でも商売として、
お客様から評価されて利益が出るようにならないと
ギャラを上げてあげることなって絶対に出来ないし、
雇用の確保だって難しくなるのです。
そんな気持ちでスタッフと向き合うととてもパワーがいります。
でも、やっぱりこの仕事を
しっかりと自分の誇りにしてもらいたいし。。。
料理だって、毎日毎日作っていたって
その日仕入る素材のコンディションが違えば
出来上がりも変わるし、失敗もする。
だから教えることは大変だけど、
でも毎日毎日関心をもって食材と向き合って
教えたい相手にも向き合う。
ピザ窯だって、新しくなれば癖が違う。
そんな時だって向き合うしかない。
新しくなったピザ窯を解るために
今日の賄いはピザ。。。(笑)
やっぱりこの仕事をやっていくには、
疲れたって言い続けること、関心を持ち続けること。
まぁ~今はそれでちょっとずつ成果がでているようなので、
そんなスタンスで臨んでいきたいと思っています!
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