アメリカ対ジャパンの為に浦野君宅を訪ねた人々 |  

アメリカ対ジャパンの為に浦野君宅を訪ねた人々

スペイン人に来て130ヶ月、、シッチェスに来て126ヶ月です。

10月のシッチェスは急に寒くなってきたみたいです。夏物の布団では寒く、秋物の布団もあるのですが、一挙に冬物の羽布団に変えました。

日本から4人のラグビーの友人がラグビーのワールドカップを見たついでにスペインにやってきました。もう60歳の後半で心臓に問題があったり、肉が厳禁だったり、私から見るとほとんど病人です。そんなことは知らなかったので、家内が用意したのはイベリコの生ハム(ベジョータ)1本丸ごと、イベリコ豚のセクレト(1頭の豚から少ししか取れません)、ソーセージ、チーズ各種、取れたての手長海老、ムール貝、イカと彼らの健康に悪いものばかりです。家内から相談されたのですが、「最後の晩餐かもしれないから好きにさせてやれば」と言って用意したものを少しずつ出しました。

この4人シッチェスに来るまで結構ハードなスケジュールでやってきました。土曜の夜ロンドンについて翌日、レンタカーでグラスゴーのアメリカ戦を見て、翌日はラグビー校に行き、火曜の朝早く出てバルセロナの空港に1時前に着きました。それから私の車で40分ほどの、ワインの街のレストランで昼食、そこで3人でカバ(発泡酒)を一本開け(私ともう一人は全く飲まないので)、更にワイナリーでワインをテースティングして我が家にやってきました。
ルーフテラスでバーベキューを予定していたのですが、雨だったのでリビングでの食事になりました。3人はバルセロナ産の缶ビールを各自1缶、赤と白のワインを一本空にしてしまいました。ホテルに送ったのは12時過ぎです。

翌日はバルセロナ観光で朝9時にホテルを出て、列車でバルセロナへ、サグラダファミリアを見てから昼食、タパスやピンチョスを食べにレストランへ行き、ここでも3人はワインを一本、そして買物をしながら旧市街を散策し、バスでシッチェスに帰り夜は8時半からレストランで夕食、ここでもワインを2本空けました。

翌日は11時45分発の便なので朝9時にホテルへ迎えに行き、丁度2時間前に空港で降ろして別れました。午後3時ごろ、家内と「もうロンドンのホテルへ着いて休んでいる頃かな」と話していると突然固定電話がなりました。固定電話にはスペイン人からしかかかって来ないので「オラ」と言って出た家内が突然、大きな声で「どうしたの、何があったの、なんでまだバルセロナ」など言い出すので、てっきり誰か倒れたのではと思いました。よく聞くと、買い物に夢中になり、3人が飛行機に乗り遅れ、夕方の便で帰るとのことでした。なんでも笑って済ませて落ち込むことのないタフな病人たちです。


サグラダファミリア
IPad mini4で撮ってみました。


やっとiPadmini4を手に入れました。 音声コマンドSiriのすごいのには驚きました。
アプリケーションを開かずに何か言うと勝手にそのアプリケーションを開いてやってくれます。例えば明日のスケジュールを言うとスケジュール表に勝手に入れてくれます。webの検索も勝手にやってくれます。音声入力の精度も格段に上がっています。これではキーボード入力よりも早いかもしれません。何かコマンドを実行させて「ありがとうと」言うと「どういたしまして』と返ってきました。思わず「あんたはエライ」と言うと「私をおだてても何も出ませんよ」と返ってきたのには吹き出してしまいました。使い方を勉強するのに数日間部屋に閉じこもってしまいました。

しかし、よく考えればここ数年は引きこもり状態でした。ジムには毎日行って顔見知りは居るのですが、親しく話すわけではなく、買い物、リナの散歩などこれも毎日のように出かけているのですが、私は車の運転をするだけです。話すのは家内とリナだけです。家内は日本人の女性たちとの付き合いやラグビーの仲間の奥さんたちやいろいろつきあいがあり、外出の機会も多く、楽しんでいるみたいです。
私は1日誰とも話さなくても全く苦にならない性格ですので、知らないうちに引きこもり状態になったみたいです。タッチラグビーと4人の病人のおかげで引きこもり状態から脱した様です。

タッチラグビーは水曜日と金曜日週⒉回練習があります。夜8時ごろから約1時間の練習ですが結構ハードです。私が一番遅く入ってきたメンバーみたいで、皆が私にアドバイスしてくれます。アドバイスもいう人によって違うので、インターネットでルールを調べ、タッチラグビーのワールドカップの映像を見たりして少し勉強しています。

我が家は24日にシッチェスを出て車で約6時間、スペイン国境の北フランス、バスクのサン・ジャン・ド・リュズに来ています。2年前に半日だけ寄った所で綺麗な街で、パンが美味しかったので今度は1週間滞在することにしました。24日はラグビーワールドカップ、準決勝、南アフリカとニュージーランド戦が行われた日です。スペインではラグビーのワールドカップは有料チャンネルしか放送されませんが、ここフランスはやっぱりラグビーが盛んなので一般のテレビで見ることができました。25日のアルゼンチン、オーストラリア戦も見ることができました。そしてそのあとの映画はなんと「インビクタス」でした。

この映画、ネルソンマンデラと南アワールドカップ優勝を描いた映画ですが、2009年、公開される前にシッチェスの映画館でラグビー関係者だけの試写会があり、見ることができました。原作者のジョン・カーリンとシッチェスラグビークラブのドクターが友人で、特別に試写をしてもらい、見せてもらったものです。
「インビクタス、負けざる者たち」はマンデラ大統領が獄中で精神的な支えとなったウイリアム・アーサー・ヘイリーの詩から来たものですが最後の一節、「私が我が運命の支配者、私が我が魂の指揮者なのだ」には勇気を与えてもらえます。ネルソンマンデラが私の今の歳の時はまだ獄中にいて、釈放されたのが1年後で大統領になったのは更にその4年後とのことですので、私ももう少し頑張ってみようと思います。