20 「鏡の部屋」 2006-3
「霊の社会、あの世の人と話がしたい」、は私の切実な夢である。
その夢が叶えられそうである。生きていて、死んだ人と話がしたい私は
]変わった人間のようである。
だから私の名前はフリムン徳さんになったのだろうか。
フリムンとは鹿児島県喜界島の方言で、「憎めないアホ、慌てもの、
後先を考えないで行動する人」の意味である。とうとう、あの世の人と
会える方法を書いた本に出会った。
私の育った喜界島では、朝昼晩の食事を一番先に仏壇の仏様に
お供えしてから食べる。3本の線香に火をつけ、杯にお酒を入れ、
小さな花瓶に花を活け、おじいさん、おばあさん、お父さん、
お母さんが仏壇の前の位牌に向かって、「ウヤフジ(ご先祖)様、
子供達、家内中が病気をしないで、いつも元気であるようにお守り下さい」
とお願いし、悪い事が起きても、うれしい事が起きてウヤフジに報告し、
お願いしていた。姿は見えないけど、ウヤフジは家族みんなの守り神であった。
病気も治すのも、させるのもウヤフジがさせる。
喜界島のウヤフジとは不思議な守り神である。
続く