年運天中殺に発生する
「車騎星」と「牽牛星」
年運天中殺とは、12年間の内の2年間が「年運天中殺期間」になりますが、年運天中殺の特徴とは、「人間は精神が不安定になると、本能的に行動でカバーしようとする」ために、引き起こす現象を言います。
年運天中殺は、精神が不安定の時は行動さえ控えれば、ある程度は災厄を避けることができますが、人間の心理としては多くの方が「行動でカバー」して、結果を出そうとするところに、天中殺現象が現れてくるのです。
*天中殺の特徴と対策
①十二支の天中殺は「行動の結果が無になるとき」
②天中殺期間中は「同じ天中殺同士を引き付ける」
③子供の年運天中殺期間は「親との縁が薄くなる」
④年運天中殺期間は「行動より、精神世界で学ぶ」こと
⑤新しいことは極力さけ、受け身で過ごすように心掛ける
*年運天中殺の年度
①子丑天中殺=2020年、2021年
②寅卯天中殺=2022年、2023年
③辰巳天中殺=2024年、2025年
④午未天中殺=2026年、2027年
⑤申酉天中殺=2028年、2029年
⑥戌亥天中殺=2030年、2031年
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*車騎星年運天中殺
車騎星が年運天中殺に回ってくると、現実面で起こる波乱や動乱など、他人や身内を問わず争い事が多くなり、感情と感情の激突が起きやすい状態です。
もともと「車騎星」は攻撃的なエネルギーを所有している星で、闘争力が主体です。そのエネルギーが年運天中殺と一体行動をするわけですから、「義なき闘争」になりやすいのです。
積極性に関しては十大主星中1番にランクされる星ですから、「気付いたら動いてた」、そして動きながら考えるタイプなのです。
後になって反省してみれば、自己のプライドを傷つけるような行動を多く起こしているものです。
そのとき、その時に無神経にも「義」を欠いた攻撃性になるために、知性の見られない行動を起こしてしまうのです。
そのために、自分自身の社会的立場を傷つける行為となって現れるのです。
「長」の立場にあれば、「長」に相応しくない行為、また自分の立場においても普段の自分にあるまじき行為となってしまうのです。
その立場、立場において横道に逸れるような形になります。
このような運命の形にあるときは、「突発現象」が起きやすくなっており、予期せぬ想定外の事故や怪我など、特に交通事故には細心の注意を払わなければなりません。
これらの現象は決して不可抗力的なものではなく、その殆どは「自分自身の不注意」から発生しているものです。
こうした行為を引き起こす原動力は、「荒れた心の状態」から発生し、義を伴わない闘争の行為となって現れます。
車騎星の年運天中殺の特色は、内側の家庭よりも外側の世界の他人や仕事の世界において現れやすく、内側の世界には現れにくい現象となります。
*牽牛星の年運天中殺
牽牛星が年運天中殺と一体となって稼働する場合は、牽牛星は名誉、名声の星であるために、名誉を傷つける事柄や悪名とも言える評判が上がりやすい状態です。
この牽牛星も車騎星と同じく攻撃の星ですが、車騎星とは異なり現れる現象が「他力的」になります。
そのために、身に覚えのないことや、自分とはかけ離れたところから現象が発生する傾向です。
これは「間接現象」とも言われておりますが、直接的に自分から発するものではありません。
いわゆる結果的に、自分の自尊心やプライドを大きく傷つけるものが生まれやすいのです。
車騎星の年運天中殺は、ある程度自分の注意力で禍を避けることができますが、「牽牛星」の年運天中殺は人間個人にとっては、防ぐことが困難かも知れません。
強いて防ぐ方法とすれば、天中殺の年に入る前からの「心のあり方」に頼るほかに道はありません。
「自力運」と「他力運」とでは、他力運の方が良好さを得る場合は楽かも知れません。しかし天中殺現象のように、不合理が現れる時は、他力運は防ぎにくくなることは事実です。
天中殺と言っても、もともと運命そのものに善し悪しはありませんが、運命はプラス面とマイナス面の両面をもっているのです。
そのために、この形の「年運天中殺」は、現れる形よりも「心」の問題が大きく、人知れず心の苦しみを味わなければならないのです。
そこに自己との葛藤があり、戦いが生まれてくるのです。
しかし、この時こそ「自己の次元を高める」絶好のチャンスであることは、言うまでもありません。
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